*この感想は[エローン大君]さんに書いて頂きました。

地獄の沙汰もガチャ次第 竜王に城を奪われた魔王と仲間達の珍道中!




RPGにはそもそもの元祖であるTRPG、王道なド○クエ系のものや、独自要素マシマシのフ○イナルファンタジー系など様々なものがあります。
その中でも、頭を抱えてしまうくらいお金がかかるのが、「有料ガチャ」を要する「ソーシャルRPG」「オンラインRPG」。
この「たままお 〜乗っ取られた魔王城を取り返せ〜」は、そんな「ガチャ」の要素を王道RPGに持ち込んだ斬新な作品。
魔王様の可愛い見た目に反して、ピリリと世知辛いゲームとなっております。
とは言っても、「魔王様プリティー!!はよ!新コスはよ!」と心の中で叫びながらガチャを回してるので、金策に励んでる時以外はハイテンションだったり。

レベリングならぬマネタイズ ガチャ回せねば話も回らぬ


というわけで、簡単にゲームの概要を説明。
全部マウス操作でプレイ出来るRPGで、シンボルエンカウント方式の戦闘シーンも全てオートで進行。
とは言え、きちんとしたダンジョンでの探索要素も用意された、意外と本格派なRPGとなっております。
……探索するものが、ダンジョンの出口かガチャ台であること以外は。

スク水!スク水が欲しいの!!とガチャを回しまくって、手に入った時の嬉しさよ

本作の最大の特徴である「ガチャ」では、イベントやコスチューム、アイテムなどが手に入ります。
ガチャで手に入る「イベント」は、魔王様と仲間達との心温まる交流が主に描かれます。みんなで砂の城を作って遊んだりする話から、キャラの過去話まで様々。
逆にガチャのイベント以外では、キャラのバックボーンなどはほとんど描かれないため、ガチャを引く内に色々なことが分かる仕組みになっています。
もちろん、学校内のガチャ台ならば学校にまつわるイベントが出たり、ある村のガチャ台ではお祭りのイベントが出たり、場所によって中身も違うのでコンプリートも大変ながら楽しかったり。
「コスチューム」は、その名の如く魔王様のコスチューム。ビキニアーマーなどの戦闘向きコスもあれば、「酒場に入るためにバニーガール姿になる」などゲーム進行に便利なコスもあります。

ガチャ台にはノーマル枠が4つ、レア枠が2つ用意されており、大体のイベントやコスチュームはレア枠の中に入っています。
イベントはともかく(後述しますが実は必須)、ポップな絵柄で描かれた魔王様の新コスチュームは欲しいものばかり!
新しいガチャ台に出会うたびに、スクショのような表で煽られ、ついついお金を注ぎ込んでしまうのです。
また、全てのガチャ台でノーマル枠として手に入る「ポーション」は、魔王様の体力が尽きた時に自動的に回復してくれる便利なアイテム。
本作の戦闘はフルオートなので、何が起こってもいいように「コスチュームとポーションを如何にあらかじめ準備しておくか」が重要になります。
「なーんだ、それなら楽勝じゃないか」と思った方もいるかもしれませんが、コスチュームどころか必須アイテムであるポーションですら、ハマるとなかなか出てくれません。

中盤かなりお世話になったマネタイズスポット。こいつ倒すだけで1000G。

というわけで、重要になってくるのが、レベリングならぬマネタイズになります。
敗北するとお金が半分没収されてしまうため、安全に倒せてかつ大量のお金が手に入る敵がいるスポットを見つけましょう。
そして、コスチュームやアイテム(※イベントのフラグになるアイテムもガチャ入手)、イベントを手に入れるのです。
実は、作中後半で明言されますが、イベントシーンを手に入れると魔王様が何らかの形で強化されます。
ほのぼのする仲間達とのコミュニケーションを描いたイベントを引いたりした時、しれっと体力がアップしてたりしますので要チェックです。
回想モードでその効果は分かりますが、「言われなければ気付かない」レベルの強化もあったりするので、どのイベントで何が強化されたのかを知ると楽しさが倍増しますよ。

ちなみに、アイテムがダブった場合などは、竜王のいわゆる「プギャー」な様が描かれた「はずれ券」が出てきます。
これを集めておくと良いことが起こるので、目に物見せてくれるわ!という気持ちで溜めておきましょう。後々、ストレスが一気に解消されます。

「ついつい集めたくなる」をプレイヤーに思わせたことが、本作の最大のすごさ


バリエーション豊かで可愛らしい。ネタにまみれた説明テキストも必見。

キャラデザインがキャッチーで可愛らしく、本来煩わしいはずのガチャも「魔王様プリティー!!」というモチベーションで、思わずガチャを回してしまう。
「ガチャに興味を持たせる」という最初の段階に成功したというところが、本作の一番特筆すべき点だと思います。
それだけ、このガチャシステムは革新的でありながらも、「ただのエロ目的だけじゃ成立しない」作り手としてもギャンブルなゲームシステムだと感じました。
もちろん、まだ荒削りな部分があり、イベント取得漏れなどがあった時、どのガチャで取得漏れなのかが分からないので、世界中グルグルしないといけなかったりします。
ガチャ台が様々なマップに点在する関係上、個人的には全体マップの移動スピードがもっと早ければなぁ(例えばコマンド選択式でスキップとか)と思いました。
あと、せっかく手に入れたコスチュームが、コスチューム変更画面でしかほとんど見られないのも残念。戦闘中の賑やかしで立ち絵表示とかしても良さそうなんですけどね。

戦闘画面はシンプル。選択肢すらありません。

マップ移動は面倒ですが、戦闘シーンに関しては、マウスのボタンを押しっぱなしするだけで勝手に進んでくれるので、非常に楽なのですが……。
(ただし、戦闘に関してもかなりランダム要素が強いので、セーブ・ロードが有効だったりします。痛恨の一撃のダメージが重い関係で、ボス戦は【密室の中は果実がいっぱい】並みにランダム要素強めです)

ちなみに、本作の体験版では、隠しダンジョンとHシーンを除いたゲーム全編が楽しめます。
体験版では「健全なCG」のみの普通のガチャ台、製品版ではそれとは別に「Hシーン限定」ガチャ台が置かれます。
ということは、「Hなガチャ台を増台すれば、バージョンアップでHシーンをバンバン増やせる」ということ。
バージョンアップでHシーンを増やす予定のカオスゲー【監獄街のマナ】のように、説明書にも「好評なら(絵を)発注するかも」と書かれてますので、今後にも期待できる一作です。

少女バージョンも大人バージョンもあるよ!Hシーンもガチャで手に入れろ!


自分の姿を確認される魔王様

ストーリー上、ちっこくなった姿の魔王様ですが、Hシーン自体は少女バージョンだけではありません。
お供のオークも含めまして、ガチャパワーで一時的にグラマーな大人になった姿でのHシーンもあります。
割とオークとの絡みが多めで、仲良いだけにほのぼのとしながらも、肉欲を求め合う様を数枚の差分絵と共に描いております。

ストリップショーを甘く見ていて顔を真っ赤に染める魔王様

個人的に注目するのは、魔王様の一人称視点ながら、快楽を求める様子・感じている様子を秀逸にまとめ上げたフレーバーテキスト。
CG集でもそうなのですが、思わず冗長になりがちな文章を、短めで簡潔でプレイヤーの心をそそらせるように書いているのは素晴らしいと思います。
もちろん絡みだけでなく、ストリップショーでの羞恥のあまりゾクゾクきちゃう様や、少女バージョンでスジマンをくぱぁとさせたり、バリエーションも豊か。
基本的に陰鬱になるようなHシーンが無いので、気兼ねなくHシーンが楽しめますよ。基本的に。

斬新なシステムが可愛いイラストとハマった良作


ポーション所持済だった場合を含め、同じモノを引くたび貰うはずれ券

普通のRPGに「ガチャ」の概念を持ち込みつつ、ガチャに関するストレスを「はずれ券」で軽減させた斬新な本作。
コスチュームの説明テキストなど、細かいところにも手が込んでいて素晴らしい作品だと思いました。
あと、CG数・ゲーム内容の多さ(隠しダンジョン含めて7時間くらいかかりました)の割りに、安価なのもポイント。
「プレイヤーに対してガチャに興味を持たせる」こと、「ガチャに出てくる多彩なコスチュームにゲーム内できちんと意味を持たせた」こと。
斬新なシステムながら、きちんと考え込まれた作り込みが非常に面白いです。

ただ、2周目やりたいかと問われたら「コス集め直しとか大変だからNO!」というのが本音ですし、あくまで一発ネタとして面白いという感じ。
「可愛いコスやアイテム目当てにガチャを回す」、これを一つのRPGに組み込んで成立させたゲームはとても珍しく楽しいですし、エロシーンも非常に秀逸です。
一般向け要素オンリーの試しに体験版だけでも遊んでみてください。
……2周目は遊ぶのが億劫ですけど、続編やバージョンアップが出たら新コスチューム目当てにやっちゃうんだろうなぁ。
あと、このゲームやった人はソシャゲーなどでの課金ガチャを当分控えるすることをオススメします。他のゲームには、はずれ券という救いはありませんよ。