*この感想は[さたける]さんに書いて頂きました。

愛でたくなる元気なぐ〜たら娘の打算だらだらお仕事術


村長の娘である主人公は家で引きこもり生活を続けるニートなぐーたら娘。ところが選挙一週間前に村長は出奔、このままでは父は次期選挙に負けて幸せな引きこもり生活ができなくなる……、とこれを回避するために村人達のお手伝いをして支持率を上げて選挙に勝ち抜く話です。

主人公に現実にいそうな普通の女の子っぽさが出ています。村人のために行動する理由がヒキニート続けるためであったり、自分の欲望に忠実だったり、そんな事を表に出さずに村人と会話したり。何気に対人スキルが高い主人公。いったいそのコミュ力はどこから。

主人公像の雰囲気やゲーム内モブキャラは「貧乏娘の小冒険」のサークル「未確認飛行なまもの」などに近いかな。Hの前フリであり、ストーリーの面白さを決定づける主人公の性格付け、これがとても上手で、オープニングから主人公への好感度が上がります。

オープニン1 オープニン3 オープニン4
▲オープニングでキャラ付けばっちし。自分を可愛いと思ってる自信過剰なヒキニート。しかし何故か憎めず微笑ましくなってしまうキャラ。

ゲームは支持率を上げて7日後の選挙に父親を当選させる事が表面上の目的です。毎日10の体力があり、村人のお願いをこなすと体力を消耗して支持率を上げる事ができます。

村の子供が遊び相手を探していれば、かくれんぼや鬼ごっこをし、仕事で困っている人がいたら仕事を手伝い、夜に路上で寝ている男がいれば家に連れ帰ってあげてと、もう主人公は精力的に働きます。

仕事
▲仕事によってはミニゲームやお使いなども。これは動物に捕まらないように指定場所に移動するゲーム。

おそらく作者が最も気を付けた点だと思いますが、村人全員に強い個性を持たせてただのモブキャラ扱いをしていません。それ故、会話のキャッチボールがとても面白くなっています。ただの作業となりがちな依頼が楽しくプレイできるのは本作の大きな魅力です。(作業ゲーやお使いゲーを面白くするのは、この部分だと思うので、他ゲーム作者さんが参考にしてほしいポイントです。)

会話1 会話2 会話3
▲村人の話に対して、思考部分を表示してから、実際に言葉を出す。この流れがとても良く読み応えばっちしの会話を楽しめます。

キャッチ1 キャッチ2
▲そして、村人の会話から主人公が思う事も性格付けがしっかりしてるので、面白い。

また、おっぱいを触らせてと頼んでくる人がいたら、(支持率のため)触らせてあげたり、(息子の世話をして)と頼まれたらフェラを仕方なくしたりとエッチな事もします。村のエッチでは、エロの知識はあるけど深くは知らない、簡易的な無知シチュを楽しめます。例えば上記の場合、息子の世話を実の息子と判断してOKしたら、いきなり目の前でチンポを出されて慌てるという一幕も。

また、エロいお願いを引き受けると淫乱度が上がります。支持率と淫乱度はエンディング分岐に使用しています。また、村で序盤から発生するイベント3種は淫乱度で3段階に内容が変化します。
2段階目は面倒臭がりになってて、じゃあ舐めるから投票お願いね、と主人公らしい作業感が出ていて、3段階目は喜んで奉仕するように。

村のエロで個人的に良いなと思ったのは、壁穴シチュ(残念ながら淫乱度差分無し)。主人公側視点と男側視点の2パターンから選べます。男側だと女の子が濡れたりイッた状態が視覚的にわかり、主人公側だと、動けない状態でイかせられる心理描写を中心に描かれています。まあ序盤ライトエロなので挿入は伴わず指でイく事になりますが。(でもイくまでの過程がやけにリアルでエロかった。)体験版でも確認できると思いますので、興味あれば試してみては。

壁穴1 壁穴2 壁穴3
▲視点を2種類用意するのは面白い試みですね。

スラムで人探し。娼館に薬物と村にはない刺激が


基本は村でお仕事の手伝いですが、ある条件を満たすと森を抜けた先のスラム街に入れるようになります。貧困が広がり先の見えない街の住人、裏で広がっている麻薬、禁止なのに平然と売買される奴隷市場(奴隷が自分を売ってくれと懇願している)など悪得栄えるスラムらしい荒々しさがあります。特に薬は重要なキーワードになります。(エロ的にも話的にも)

エロゲでスラムと言えばエロの巣窟だけのイメージなのですが、本作の場合はこのスラムがある事件の核心となるシナリオ上、重要な地区になります。こちらでのエロは娼婦としての接客イベントと、主人公が主導権を握っちゃった、なんちゃってレイプかな。あと、変なマッサージ屋がありました。あまりスラム街らしくなく、極めてソフトなエロです。

レイプ
▲テントに無理矢理拉致された主人公。本来ならレイプイベントになるはずが、何故かコメディに変化。

娼館は、村と同様に手コキやフェラを望むお客もいますが、娼館だけあって荒々しいセックスもあります。日によって客が変化してプレイ内容が変化するのがよかったですね。娼館までは散発してたエロイベですが、ここでは立て続けに発生します。そして、娼館での生活次第では、どんどん堕ちていき、バッドエンドまで発展してしまうかも。

ゲーム本編は娼館でのセックス(5種ぐらい?)以外は全て手・口・胸のみのオーラルセックスになります。ライトエロ中心で痛い描写が嫌いな方向けですね。

全体的に見るとエロイベの個数の少なさが原因で個人的にはちょっと物足りなく感じました。ですが、個々で見ると美麗なCGと、エッチに積極的になるような文章でそれなりに抜ける内容です。

フェラ1 フェラ2
▲フェラも舐めている時の表情、射精した時のびっくりした表情で使い分けたCGに合わさったテキストとなかなか良かったです。

エンディングは7種。ベストエンディング以外はどこかしら含むところのある内容です。単純に支持率を上げて7日目を迎えるノーマルエンドの後味が悪かったのはちょっとびっくりです。こちらはエンディングの種類によっては、結構ヤバい状態のエロもあります(計2種)。1つは輪姦などもあり本編とは裏腹にハード。

短編ながら起承転結の要点を押さえたシナリオが魅力的です。序盤から結末がある程度予想できる変化球のない王道です。起でコメディ色を出し、承で心の変化を、転でシリアスな話を出して結で大円団を迎える様は、王道故の面白さでグイグイと引張ってきます。

また、コメディの裏で主人公の心の成長と言うテーマが見え隠れしています。シナリオ製作の要点を押さえているので、作者さんはその系統の勉強をしっかりしている方かと。

ベッド
▲主人公がニートのままか成長するかは貴方次第。

クリア時間は1時間30分、基本CG9枚、回想は計20(村:5【うち、3は淫乱度で3段階の変化】、スラム:3、売春宿:9、森モンスター敗北1、バッド2)です。

ライトエロとエロ数の少なさでエッチ部分は私には少し物足りなかったのですが、シナリオ的には綺麗にまとまって面白かったと思えるゲームでした。