”魂しか無い”とは良く言ったもの、熱い熱いシリーズの追加パッチが来ました。
(前後編のデータが無いとプレイできませんが、まぁこの機にシリーズまとめ買いもありでしょう…。)
⇒前編感想
⇒後編感想

OP
▲”一番強い奴が将軍”から”血筋要視”に変わりつつある物語背景、作品のサムネを飾る頬ぷにっとした子がヒロインです

前編・後編・今作のこれで三度目となる訳ですが、「またこの世界に戻ってきたなぁ」と胸躍る感じに、すっかりハマっている…と自覚させられます。
何度か言ってますが、BGMの出来がとても良いんですよね…、何かしんみりさせられたり、激アツだったり…。

今度は戦った敵を仲間に。パーティー戦だ!


今作の目玉はなんといっても「自由演技」。
前後編でモチーフの一つとしてあった集団戦にがっつり取り組む勢いで、
その絡みで一番熱いのが、”個別戦で倒した敵を仲間にできる!”という所でしょうか。

自由演技1 自由演技2
▲チーム戦。なるほど先頭に丈夫な奴を配置、後衛に魔法キャラか…と感心してましたが、総崩れでこんな事に。集団戦ならではのセリフ回し…でしょうか

後編のカタストロフィ溢れるエンドからそのまま続いた? かのような専用の物語を備えつつ、
基本は個別戦で倒して仲間に→複数キャラVS複数キャラ同士の戦い…、NPCとして激しく邪魔をしてきたり、途中で相方に交代したり…といったミッションをこなす、という流れ。
(しかし贅沢を言えば、任意にキャラ交代やパートナー技? みたいのも欲しかった…。操作複雑になるからダメか…)

本編では一戦闘の前後に会話が入ってましたが、追加パッチだからか、今回は章の終わりごとに入るくらいの頻度です。
(そもそも戦う中には、本編では死んでしまったはずの人も多数いますしね…)

食べ物開発1 食べ物開発2
▲倒した敵を仲間に! 食いしん坊ぽい燐八さんがごはんを作ってくれると、なんとなく納得(舌ぺろってなってる)

仲間は最大2人まで、しかも一度見過ごした敵はもう仲間にできない…という事で、取捨選択感があり。
(ハーレムパーティーを目指すのは男のロマン…)

本シリーズの魅力の半分は”ケレン味”にあると思っていて、
今回のパッチでは会話の少なさや、固有の戦闘演出が無い事から、そこがあまり味わえないのは残念ですが、
代わりにもう半分の魅力―つまり戦闘の駆け引き、仲間に謎の食事を貰って強化したり仲良くなって戦略を覚えたり、育成に力が入ってる事が分かります。

つい自分は、攻撃しまくりの初心者プレイでゴリ押ししてしまうのですけど…。
パーティーデータの出力もある事ですし、これは他人の対戦プレイなんかを見るとテンション上がるだろうなぁ…と。
(”後の後”とか狙って出した事ないんですが、上級者は出しまくりなんでしょうか。EVOみたいな格闘ゲーム大会は無いのかー!)

帽子外国人
▲(わざと)似たキャラや設定を被せつつ、わらべ歌のような「繰り返してるようでその実、違和感をあえて目立たせる物語」って風情になってます…

とはいえ、時間を少し置けばまたやりたくなる、そして気が付けば我を忘れて、数時間遊んでる…なんて派手なプレイ感は健在ですね…。



この充実っぷり! まさに遊び尽くすに足る一本。ずっとやってしまう…


藤堂乱華1 藤堂乱華2 藤堂乱華3
▲うおー、すぐにヘタレてしまう悲劇のお嬢様を自分の手で勝たせるのだ! さすが、かなり強いです

自由演技の7章で、ひとまずのクリア。
あれ、意外に短いな…? と思いきや、それからが怒涛の内容でした。

何といっても一番の目玉は「今までのキャラで自由演技」プレイ。
これは言葉の通りで、明らかにギャグ・オマケみたいなの含め、約60名にも及ぶ人物にきちんと各エピソードが用意されてるという、PS3だかその辺りのキャラゲーにありそうな夢ボリューム感!

本編で、色々気になる設定を匂わせてたキャラのお話が分かるのは嬉しいし、
そしてやっぱ操作するのは野郎より、お気に入りの女の子が可愛いし、楽しいんだ…。
(ほとんど男主人公で立ち回るシリーズですが、新たな魅力を発見…)

重ね愛1 重ね愛2
▲横のハートバーがロコツな重ね愛モード。ドキドキさせたかと思えば心が抉られたり、気長に見守ることが大切だ…

そして戦闘ばっかりになりがちな所で、「重ね愛」モードで、気長に本編ヒロインとの愛を育もう、なんていうのも。
(会話数+実績解除で、長く遊ぶ際の手慰みに)

そもそも戦闘が一見飽きやすそうで、キャラごとの性能の違いや、たまに起きる天候での縛りとかもあり、これが全然飽きない。
放っておいたらこれ、ずーーっとやり込んでしまうな…危険だ…というような面白さが。
(学生の時分だったらホント、全キャラコンプまでずるずるやっちゃうかも知れない…)

更に自由演技を別キャラ(つまり2周め)クリアで裏ボス出現…なんかもあり、これは本当に”四季の狂剣を遊び尽くす”という言葉が相応しいパッチだ! と。
今度はシステムの意味で、感動させられました…。


チームデータを吐き出し、他の人がインポートすると対戦相手に出来るらしい…という事で、一応うpしておきますね…。
データファイル

次の展開は…steamとかで英語翻訳して、この世界を”外国人”に知らしめて欲しい…! なんて願っております…!



感動する、面白い…とばかり書き連ねても、まるで一向に伝わってない気がするので、あえてここで、分析を試みてみる。
(多分これが最終章? なのかと思うし…)

システムでの裏切り


まず本シリーズで一番特徴的なのは、システム面での、予想の上を行く裏切りだと思う。

プレイヤーとして、システム上それは有り得ない…とどこか無意識的に”タカを括る”部分ってのがある。
例えばゾンビサバイバルとは言っても、危なくなったらメニューを開けば進行が止まるよねとか、
RPGなら、さらわれた姫様を早く助けるんだとか促されても、自分が行くまでイベントが起きないのを知ってるから、町に戻って宿屋で回復しようとか。

もし前者で、ラスボスで突然メニューが開けないとか、後者なら悠長に宿屋で一泊したら姫様が死んでゲームオーバーとか。
これをやられたら、唖然としたのち、感情が動かされることだろう。

四季の狂剣シリーズは(ネタバレになるので難しいが)この「システムの限界を逆手に取る」展開を、積極的に盛り込む。

裏切りに慣れた後の、お約束がもたらすケレン味


だがそこにも一つ問題はあって、システムの裏切りという物は、一度きりなのだ。
毎回、ボス戦ではメニューを開けない…という事をしていたら、プレイヤーはそういう物なんだな、とすぐ慣れる。

そこも本作は考えていて、一度驚かせた後は、(これまたネタバレで難しいが…)メタであったり、あるいは少年漫画的な熱さであったり、ある種の「お約束」を嗤うように、だがそれでも血が滾るように興奮する、という部分を見せてくる。
これがプレイ中の感想でも述べたストーリーの「ケレン味」。
(これが行き過ぎてか、正直くどい、コッテコテの関西ギャグノリになる時もある。
だが必死のマヌケさが、時に熱さへの振り幅となる「お約束」も、もちろん分かってやってると思う。
また、理不尽さや死が傍にあるような日本特有の? 土着の雰囲気も、良いペーソスになってるとも思う…。)

当然、演出能力の高さも


そしてそのストーリーを彩る演出は言うまでもなく、格好良い。
音楽はとても高揚するし、ボイスだってとても良い仕事してる。
(例えば藤堂乱華は、有利な時は「威圧的な声色」なのに、ダメージを食らうと「素に戻っちゃう」感じのボイス。
ここ、きちんとシナリオと整合性が取れてて好きだ。
キャラが「一貫性の取れた行動を取る(そしてその性格を、まだ本登場でない頃から匂わせている)」という事もポイントだろう)

ストーリーラインがほぼ同じなのは?


反面、ストーリーラインは、実は無印の頃からほぼ同じだったりする。
『強くて格好良い女の子に憧れる男の子(主人公)が、救うために強くなる』。

これは上記のプレイ中の感想で述べた通り、ただただ繰り返す事で、ある種の神聖というか……
(わらべ歌のように)刷り込む狙いがあるのかも知れないし、
(スターシステムのように、あえて似たキャラを被らせて登場させてる事からも、意識していそう)
あるいはもしかしたら、大筋を初めにそうやって決める事で、他の部分にパワーを注げるという、創作上の都合もあるかも知れない。
ここはまだ自分には分からなかった。


いずれにせよ、何度も予想を裏切れるほど、システムに手を入れられる人は稀だし、仮にそういうプログラマ気質の人が居ても、演出面には弱かったりする。
ストーリーで、音楽で…。更にそこを補強できる演出能力。

まさに”ほぼ自作だからこその統一感”であって、そしてだからこそ、文章で良さを伝えようとすると、形が変わってしまってもどかしく、伝わらない…、そういう事かも知れないね。
(だからキャラ萌え、かわいい・格好良い! で語るのがある種、大正解であるとも言える)