服を買うお金も無い! 魔法戦士サクラの1000万G返済計画 (製品版)

ARPG,R18製品版の感想,ライター:さたける,服を買うお金も無い

*この感想は [さたける]さんに書いて頂きました。
ツクールなど既存ツールに頼らず自作したからこそ実現できたアクション要素と、イベントがあちこちで頻繁に発生するフリーシナリオが面白いアクションRPGです。主人公は借金で服も売却され、常に全裸がデフォ(人々の反応はエロイベ以外、着衣状態のように普通ですが)。
クリア条件は借金1千万ゴールドを返済する事。普通に冒険しても1千万など不可能なので、ミニイベントをこなしつつ、高収入の事業を見つけるのが当面の目的となります。
基本的なシステムなどは体験版の感想を参考にしてください。

次々に発生するミニイベント

序盤から街、ダンジョンと多くの場所に移動でき、自由に行動できます。小島を舞台にしていてマップ個数は序盤は街3(1つはかなり小さい),ダンジョン2、後半に街1,ダンジョン複数が増加します。小じんまりしていますが、街の数と比較してミニイベントが本当に豊富です。
1本の独立したミニイベントで終わる事もあれば、連鎖的にミニイベントが発生する事も。AをクリアするとBとCが発生し、BをクリアするとDが仲間になり、CがクリアするとアイテムEを入手し、Eを所持しているとFができる。……のように。
一例として宿泊から派生するイベントを紹介します。主人公は宿泊費がないので、主人を色仕掛けで篭絡して一泊。すると隣部屋から呻き声が。翌朝に訪れると男性がサキュバスに捕らわれている事が判明。主人公は宿の主人に許可を貰いサキュバスを討伐する事に。討伐すると男性から闘技場への紹介状、そして宿の主人からは色仕掛け無しで無料宿泊できるようにしてくれます。そして、門前払いで入れなかった闘技場では1位目指して強敵と戦っていく……と。

サキュバス2 サキュバス3 宿その後
▲サキュバス関連が解決しても、別イベントがトリガーで宿がさらに危機になることも。

この連鎖が、自分で取捨選択して冒険するフリーシナリオのメリットを最大限に生かしています(イベント消滅はないので1周で回収可能ですが)。また、核となるメインイベントはないのですが、話に連続性のあるミニイベントが発生する事はよくあります。後述する定期収入の増額イベントなどはその典型ですね。イベントの発生場所が不明でゲームが止まった場合はヒント機能があるので、困ることはありませんでした。

アヘ顔コンテスト 精霊様
▲アヘ顔選手権やドMの世界樹など、この作者の考える独特のセンスは結構好きかも。

サブイベを気楽にこなしていくと、いつの間にか有効な金策手段ができます。代表的なのは体験版でも確認できる夜の街の魔物討伐。クリアするたびに魔物を倒すと貰えるゴールド単価が上がります。塵も積もれば山となるで、夜戦も敵が強力になる分、繰り返すとこれだけで借金返済が可能です。
また、毎日滴をくれる世界樹、自身がオーナーとなる住居などいくつかの返済手段ができます。ドM世界樹は、毎日10秒だけ切り株に攻撃されると喘ぎ声と愛液を放出するのですが、この愛液、ダメージ数で売却金額が変化するアイテムです。なので主人公を強化すれば自然と売上が多くなります。
住居の場合、住民の悩みを聞くと毎日の家賃が上がる、娼館だったら、ある風俗街の娼婦勧誘や顧客勧誘など、ほとんどの返済手段は夜の街イベントと同様、ミニイベントなどの条件クリアで報酬が高くなります。
借金解消時にどの方法で返済したかでエンディングが異なり、それぞれで納得の結末を迎えます。

投資の先にあるのは借金地獄か、それとも返済への一歩か

ある程度イベントをこなすと、今度はお金で解決できそうな悩みを持つ方々が現れます。貸家の住人で、貸家の設備増強を訴えたり、風俗経営をするため、建物を改装しなければならない……など。必要な金額も30万〜5千万など借金持ちの主人公には払える金額ではありません。
そこでオーナーに投資の許可をもらうとさらに借金してこれらの悩みを解決できます。船の修復で新たなる地へ移動できる、毎日娼館の売上から一部を主人公が貰えるなど、いつかリターンになる明確なメリットがあります。

借金増額
▲借金返済のための投資だったはずなのに、借金が膨れ上がって6千万越えてしまったぞ。

風俗1 無人島 水事業
▲投資で増える新たなイベント

ちなみに借金返済は娼館さえあれば簡単なので、他の方法でちまちま稼ぐ事が面倒な場合はこちらで。逆に投資案件のリターンは全て大きいので、最初は投資無しの縛りで楽しむのもありかも。

自作ツールだからこそ実現できたアクション

本作はRPGですが、ツクールやウディタなど既存ツールを使わず一から自作しています。そのため、ダッシュが遅い、敵が多数出現すると処理落ちする……など一部デメリットもありますが、操作性は堅実であまり不満がありません。そして、既存ツールでは実現が難しいアクションやギミックを取り入れているため、新鮮なプレイができます。(PCによっては、敵が複数いる時の処理落ちが激しいので、必ず体験版で確認しましょう。)
アクションは隣接した敵への連続攻撃と、遠距離から敵をドーンと一網打尽にできる波動砲みたいな魔法が基本。主人公が成長すると、魔法の有効範囲が増してさらに爽快になったり、近接の連続攻撃回数が増してバシュバシュっと一気にダメージを与えるなど見た目の変化があるのが嬉しかったですね。また、一度配置してから発火すると起点を中心にした直線爆発を行う魔法などもあります。

魔法 魔法石
▲波動砲(と私が勝手に呼んでいる魔法)とボンバーマン爆弾(と私が勝手に呼んでいる魔法)。遠距離の魔法戦が主になるので、疑似シューティングのような楽しさも。

そして、会話ほぼ0状態ですが、仲間を発見する事も。仲間や重要アイテムはパーティーの後列に続き、ステータス底上げ・攻撃性能アップなどの特殊効果があります。(アクセサリみたいな位置付け)

仲間1 仲間2 ぞろぞーろ
▲この場合、主人公が斜めに攻撃できるように。ぞろぞろ感がだんだんと癖になっていきます。

敵の攻撃は2パターンのみで、近接攻撃か遠距離からの直線飛び道具攻撃。パターンが少ないので飽きもあるのですが、ダンジョンの仕掛けやマップ構成で工夫しています。スイッチを踏むと(画面を変える事なく)浸水する床、一定時間でゴブリンが熱湯を落とす崖など、ツクールやウディタだと実現が難しい仕掛けがあります。

ダンジョン仕掛け1 ダンジョン仕掛け2
▲浸水は魔法陣から少しづつ広がるように、そして熱湯はゴブリンを起点に滑らかな移動をするなど動的な動きがスムーズです。

エロのシーン数は多いものの、……リソース不足は否めないかな

エロを語る上でまず、前提条件ですが、基本CGは5枚前後、そのうち1枚は立ち絵で、もう1枚はメニュー画面立ち絵です。また、基本枚数の少なさから、セックスは正常位中心、フェラ画像があるので、何度も画像を活用できるフェラを多用するなど表現に制限がかかっています。
主人公はお金貰えるならセックス当たり前。欲求不満で悩んでる男がいたら慰めてもあげます。イベント戦闘で敗北してレイプされちゃう時も嫌がる素振りがほとんどありません。シャレイドGirl’sさんの作風と似たビッチ系主人公です。
あちこちでミニイベントを探していると、小さなエロが適度な頻度で発生するような仕組み。宿でお金ないから色仕掛け、風俗嬢がこないから変わりに施設の全部屋の男性を1人1人全て処理(プレイヤーが操作)、1Gで男の子を筆下しなどビッチな設定を活かしたエッチが豊富にあります。
前フリが多彩で他にも自分が売春したゴールドを闘技場勝者が受け取る・女冒険者が見守る中、その仲間男3人と媚薬エッチ・媚薬効果を薬師に口頭で実況などシチュのセンスを感じます。

エロ 闘技場
▲そして、エロの回収が面白いと感じるゲーム

実際のシーンは少ない枚数を効率的に利用するため、部位の拡大を複数枚使った構成で、画像が頻繁に切り替わります。そして、ここ一番の大事なシーンは全身画像に切り替えるなど、視覚に訴えた手法。おっぱいの迫力や膣の濡れ具合、精液をぶっかけた後の透明液などが見応え満点で、興奮するものがあります。ただ、最初はシコれるのですが、さすがに中盤以降はマンネリ化しました。基本枚数もそうですが、最初から淫乱度全開でエロ的な発展がないため、エロ文章がパターン化しているのもマンネリの理由かもしれません。

エロ画像1 エロ画像2 エロ画像6
▲頻繁にイラストを変化させる事で抜いてもらうような構成です。

また、魔物とエッチで能力アップする仕様で、召喚陣がある場所で魔物を選択するとドットエッチが開始。主人公は人間の時と同じく魔物でも嫌悪感無くセックスを楽しみます。普通に感じてイッて能力アップ。また、何度か行為を繰り返すと出産して魔物が仲間に。(さらに同じ魔物を生むと仲間の魔物が強化)

魔物エッチ1 魔物エッチ2
▲ドットもぬるぬる動きます。

出産1 出産2 出産3
▲出産は胎内から魔物が少しづつ出てくるのが、しっかりわかるようなコマ数です。その後仲間に。

私は投資無しでクリア、そのデータで投資を始めて全エンディングを回収してクリアをしました。プレイ時間は前者が4時間30分で後者クリア時は6時間30分。基本CGは立ち絵を含めて5枚前後、回想は45、エンディングは6。抜きゲーの観点から言えばリソース不足を感じてしまいましたが、エロを含めてイベントを探したりダンジョンの敵でストレス発散するのが、楽しいゲームでした。
個人的には、この自作ツールのアクションRPGに可能性を感じており、さらにブラッシュアップした次回作などを期待したいところです。