tokotoko (1)「とことこ★ば〜す!」

 ★★★★☆(星、4.3)
 プレイ時間:約100時間

 めちゃくちゃ面白かったです。止め時を失います。この、もうちょっともうちょっと・・・感は、犬と猫作品の「リミットレスビット 〜王国の勇士たち〜」にも匹敵しようかという程でした。個人比で。
 しかしアレが一般向けNO1.の売り上げである事を考えると、この作品は(安いし)もっともっと売れて、桧舞台に出てもいいハズ・・・そんな風に感じます。

 プレイする前の感想としては、んん? なんかよー分からんけど、ボードゲーム? あ、アリスソフト制のツール使ってるんだ。System4.0はよー知らんけど、どうせボードゲーム用のツールとかなんでしょ、ボードゲームってばよくあるしなあ。なんかイマイチなのが多いし。
 って感じでした。
tokotoko(6)
 しかしとんでもねえだ、とんでもねえよ、
 これは例えるなら、大航海時代みたいなゲームです。111が知ってる中では。(*ひょっとして「いただきストリート」の方が近いかも知れませんが、やったことないので)
 安い商品を買って、高い所で売りさばく。商品を加工したりして、クエスト(依頼)に対し独占的利益を・・・ハァハァ!
 
 スコアが上昇していくのが理屈抜きに嬉しいように、お金が増えていくのは至上の喜びなのでした。そりゃゲーム中と分かっていても、やっぱりねえ・・・
 たくさん稼ごうと商品を運ぼうとしても、持てる荷物に限りがありまして。それでねえ、その辺も非常に気持ちよく悩まされます。
 せめて同系色の武器防具は持ってないと辛いし、でも一度にたくさん運ばないと儲からないし。依頼の品数がこれまた、絶妙なんだなあ・・・
 あと割と珍しいのが、名もない商人がなんか生き生きと書かれていましたな。物語として。いいです、お金を稼ぐってファクターは無条件に楽しいものです。
tokotoko(4) 
 自分は元々、そんな七面倒臭いことはしてられねえ、っていうタイプなんですが、チュートリアル代わりでもあるストーリーモードを追っていくと、自然にそのやり方&メリットが見えて、しぜーんとそのように動き、ウハハハ。ぼろ儲け、と手を叩いているという不思議。
 でも、でもね、やっぱりもうちょっと戦闘型のメリットは増やして欲しかったかな・・・
 (*スキルの戦闘系を3つぜんぶ取得したかった・・・
 あとクエストの報酬額もかなり差があるし、結局お金を稼いで信用度上げると、強い武器買えるし・・・。キャラごとの能力差が付きにくいし・・・
 あと自分の意志じゃ強奪が敢行できなかったのが・・・。ストーリーモードでは無理からんと思うけど、ミッションモードくらいは・・・ねえ。)

 細かい所で相当に練られているのが分かります。人物のドットとかすごい上手だし、キレイじゃないですか。ねえ。
 そもそも自分以外のNPCキャラが何人も居て、相場に影響するって大変なんですよ・・・依頼とかも同時に受けて、先を越されたりするし。
 tokotoko(3)
 ストーリーモードが初めにありまして、それをクリアしてミッション(正確にはシナリオ)モードがあるのですが、これは主人公以外、今まで登場したキャラも選べて、更に自分の商会を立ち上げて、敵を自分の商会に迎えられたりする。(*これが死ぬほどワクワクした、すげええ!! 可能性が広がった! みたいに)
 ”やって欲しいけど、大変だろうなあ”という事を、まざまざとやってみせてくれまして、111は(製作者として)すごいリスペクトしました。
 データ管理のプロですか・・・

 これはかなり骨の折れる作業なので、単純にプレイヤーとして考えても、なかなか見当たらない遊びだと思います。間違っても言えるのは、ツクールなんかのテキトーな”すごろく”では有り得ないってことですね。
 というかスゴロクと判断しがちですが、基本、交易SLGって分類するのが正しいかな、面白さとしては。
tokotoko (5)
 ストーリーモードもいいですよ、物語として。
 少しく王道かも知れませんが、成長物語として・・・生き方の対比とかもあってねえ・・・ゲームの邪魔にならず、まさに最善の引き立て役、みたいな感じで。百合と深読みできなくもない所もステキ。
 ゲームシステムを上手く活用した最後のシーンなんかはね、(ホント、アレンジで新しい遊びを作るのが上手い作者さんだ、データ管理のプロか←二回目)やっぱり感動するでしょう。盗賊がいつの間にか渋いキャラになってた。その辺の商人といい、味がありますぜ・・・
 (ただ、イサマとかチャタとかの絡みも見たかったかなあ、余りストーリーに関わってなかった気が・・・)
tokotoko (2)
 そうそう、芸が細かいといえば、ゲーム始めて目が虚ろな人が多かったんでつい笑っちゃったんですが、それにはちゃんと意味があったんですね! これまた一本とられた。

 
 ・・・で、手放しで褒めまくりましたが、少しの改善点というのを、恐れながら提起してみたいと思います。
 やはりSLGという事で、ルール説明が一番の難関ですね。

 ・1章がチュートリアルを意識してる・・・のは分かるのですが、やはり不足ぎみ。111も初めてプレイして、なんか複雑なゲームなんやなあ、としばらく放置していたものです・・・
 しばらく振りにやったら理解できて、それからズッぱハマリでしたが。
 ・文字だけで説明を済ませようとする部分があり、111なんかは適当に読み飛ばすタイプですが、初めから100%理解しようとする人だと、気疲れしちゃうと思います
 ・作者さんが、ストーリー上のキャラが説明的なことを臭わせると興冷めだろう、余り事務的になり過ぎてもいけない・・・と配慮するあまり、伝わりにくくなってる気もするので、もういっそ、マスコットキャラクター的なのを入れてイシクレ君とか)ズバズバあけすけにゲームルールだよ! と語らせた方が良かったかも? こっちの方が興冷めかなあ・・・

 ・カードの説明「色々な用途で使用」はあんまりだと思います、そりゃ色々なのは間違いないでしょうが・・・場面ごとに説明文変わるとか・・・?
 けっきょく交渉時にカード使うと、有利になるんですかね?(*面倒臭くて未だにヘルプ読んでない)
 ・第一章始まって、いきなり街のコマンドがたくさんある、というのはかなり面食らうと思います。商会の所とか表示しなくて、もう最低限表示とかで良かったのではないでしょうか。
 妖精の森の道以外を選べるのも、ちょっと初めの人は当惑しそうな・・・
 (*選ぼうとしたら選べませんでした、ごめんなさい)
 ・同じく第一章から、全然素性も知らない他キャラが動くのを見せられるのは、かなり困惑でした。え、なに? 何かしなくちゃいけないの? という変な不安感も煽られたり・・・
tokotoko(7)
 ・セーブを1回したら同じ街で出来ないのは、難易度調整もあり(確かにリセットしまくると詰まらなくなるよね、SLGって)また止め時を失う理由でもあるのですが・・・やっぱり好きな時に止められない、っていうのは・・・
 オートセーブのタイミングもばらばら? だし。賛否両論あるだろうな、とは思いました。
 ・是非追加して欲しいのは、”次いくべきところ(今抱えていること)”の項目。
 ミッションとか受けてればいいのですが、ストーリーモードで村長からの頼みごととかは全然表示されないでしょう、再開した時にすっかり忘れちゃってるのですよ・・・
 たまに手のヤジルシが目的地を示したりもするのですが、そうじゃない時もあったり? あ、必要な物買ってなかった、っていう忘れもあるので・・・

 ・戦闘関係のルール・・・も初めは分からなかったですが、これは単純に3すくみ、色であったり全部同系色であったり、予想が付きやすい条件でまとめられているので、良いと思います。
 最大限に理解しやすい・・・。上手くまとめられたなあ、と。
 ・初めGPとHPの意味が理解できませんした、イヤそう、GP(ガードポイント)として、最大限分かりやすいよう心を砕いてるのは分かるんですが・・・。
 GP無くなったらいよいよ”本体”って事で、殴られてる効果音ががきんがきんからバシバシ(金属→肉体)系の音に変化するとか、GP以下になった時、ばりーんとバリアが割れるみたいな音がするとか、顔グラが、あやべえ、みたいな顔に変化するとか・・・
 グラフィック的にも、より理解の助けになったかと。
 ・いちいちHPバーを数えて、いけるかいけないか計算するのが面倒なので(バー数えにくい)数字で示して欲しかったです。クリックで一時的に数表示とか。
 ・次レベルへの経験値が分からない? のは不満だったかな・・・
 ・一回珊瑚礁が取れずに積んだ事がありました! 直前にセーブしてて。セーブを二つに分けてした方がいいかもね? って事を、上手く匂わせて欲しかったです・・・
 ・依頼(クエスト)をシャッフルするのが面倒でした! 4つ以上表示できない理由があったのでしょうか?
 せめて今居る街に持って来るのと、これから先の街に届ける系で分けるとかしてくれれば・・・
 ・たくさん交易品を売って「石鹸」とかの称号を貰ったハズなのですが、称号欄にはストックされてないような?
 ・ミッションモードとかで商隊が入り混じると、全体マップなとか、マス目が見えない時がありました


 ・・・体験版をやる人は「まず様子見」って人が多いでしょうから、ルール説明でわーっとなると、うーんなんだか? と敬遠される事が多いのでは、と気になりましたのです。

<作者様のコメントを頂けました(ありがとうございました!)>
 お世話になっております。
 海大魚の熾憂と申します。

 レビューの方、拝見いたしました。
 ゲームの魅力と課題を詳細に分析されていて、非常にためになりました。

 また、大変な高評価をいただき、ありがとうございます。
 顔グラフィックなど、細かい点まで気付いていただき
 100時間も遊んでいただけるとは、作者冥利に尽きます。

 今回は初めて本格的にストーリーのあるゲームを手がけると言うことで
 持てる力を出せるだけ出そうと頑張りました。
 その分、開発中の情報公開や、完成後のアピールが疎かになった面も否定でき
ません。
 私としましても、多くの方に遊んで頂きたいと考えておりますので
 何かしらのアクションを起こせないものか検討中です。

 実力不足から隅々まで手が回らず、分かりにくい点が多々あり申し訳ございま
せん。
 ご指摘いただいた点は、どれも的確なもので、改善案も参考になりました。
 今後の制作に活かしていきたいと思います

 この度は、拙作をお引き立て頂き、誠にありがとうございました。
 貴サイトの益々のご益々のご繁栄ご健勝をお祈り申し上げます。