GravityFighter (製品版)

ACT,R18製品版の感想,リアルタイム3D

”これからはUnity等で3Dエロが主流になる、ここで原点に帰るべき”と、このサークルさんの初作[Street Fucker]をプレイしたのが少し前
約8年以上前の作品でありながら、現在の3Dと肩を並べてもおかしくない…いや独自性とロマンなら遥かに上回っている、そんな内容でした。
しかしそんなサークルさんも、4年以上音沙汰が無かった(スマホ用では出してましたが)
嗚呼こうして歴史の海に消えていくのだろうか…という所で、最新のUnityとがっぷり四つに組んだ新作が!

初リリースから様々な事に挑戦してきた等サークルが、今回挑戦したテーマは、グラビティー(重力)によるエロの表現です

とは一体どういう事なのか…! さっそくプレイしてみました。

全ての関節パーツに重力計算…! これが3Dゲームのロマンだ

本作は「見栄えが良い」作品では無いです。
しかし粗が多数ありながらも、3Dゲームのロマンに挑戦している…その一点がきらびやかに輝いてる作品だと思います。


▲がん細胞をゲーム中で倒す事でプラシーボ効果を得るというSF設定。がん細胞は女体化されている

それはゲームを開始すると、主人公の女性キャラの関節がぐっしゃあなって落ちて来る事からも、分かるでしょう。
それを見て、現代の見栄えの良い3Dに慣れた若者(?)は笑うかも知れない。
というのも、最近の3Dゲームはモデリングがまずあり、何かあったら「指定のモーションを再生」…という風に処理をしているからですね。
既に登録された分の動きしかしないのだから、それは破綻しにくいでしょう。
しかし…どうでしょうか。
見た目は凄くリアルなのに、キャラの振る舞いに違和感を感じた事はないでしょうか(相手の距離が遠くても近くてもモーションが同じとか。実際の人間は相手との距離で視点、顔の角度…それに伴ってポーズが微妙に変わる)
あるいは広そうな世界に見えたのが、あんがい入れない所が多かったり、あってもスカスカだったり…
これが本当にSFCからPSへと移行する中で、思い描いた夢の3Dだったでしょうか?

夢を忘れてはならぬ、挑戦するのが同人…とばかりに、恐らく本作は、”各関節ごとに常に可動値を計算している”と思います。
分かり易く言うと、崖で足を踏み外して落下する…という処理を、大体のインディーズゲームでは
「ギリギリまでは普通のポーズ」「大体キャラの半分くらい足場が無くなったら、よろけるモーション再生(あるいはモーション無し)」「落下」
「地面に落ちたら”うぉおう…”か何か呻いて、痛がるモーション」って流れでやるでしょう。
タイミングにもよりますが、何回もそれを見てると”毎回、同じ痛がり方なんだよな…”と白々しい気持ちを覚えたりもする。
3Dはよりリアルに…。実際の人間が毎回同じモーションで落ちる訳が無いのです。


▲Unityのゲームは大体川に飛び込めませんが(見えない壁で入れなくする)本作は容赦なし。川辺に打ち上げられるまで操作不能!

本作では「地面に接しなくなった足に引っ張られ、他の部位の角度も変わる」
「落下中も全ての関節に重力が掛かって、関節が踊る」
「地面に衝突した時も、落ちた時の部位の角度でぐにゃり方が違う」
という、相当面倒くさそうな事をやっています。


▲普通モデルがリアルになるほどバランスを気にしますが、本作はロケットおっぱいと服越しのクッキリ乳首! この下品さ、大事だと思います

そしてこの処理は自分だけじゃなく、敵もまた平等に行われているのでした。
本作は分類すれば「オープンワールドの3DのARPG」でしょうが、結果的にそれが起こす臨場感は半端なく、まさに「自分がやった事へ確かな反応を覚える」ドキドキするゲームとなっています。

・女体を高い崖から蹴り落とす。
・女体の群れに手榴弾を投げる。
・女体の群れに機関銃で乱射する。
・女体の群れに車で突っ込む。

本作のエロもまさにそこらしく、
隙あらば湧き続けるムチムチした身体の(組み合わせパターンも豊富そうですが)
敵の女性キャラをどう考えても死亡確定な状況へ突き出したり、ダメージで脱衣させたり、または主人公のあられもない姿を楽しむようです。

 

主人公は不死身ですし、敵も無制限に湧き、ごく簡単に関節が酷い事になる割に、
女性のモデリングや肌はヌルテカで正直えろく、
着衣時は主人公はOLみたいなパンツスーツ、敵は戦隊モノの様なぴっちりスーツというフェチズム、
服が一定以上破れると(勿論ここもダメージ部位を反映して毎回、破れ方が違う。初作からのこだわり)
恥ずかしがって局所を隠すポーズ…など、女肉がやけに強調されるシチュが多し。
”女性が徹底的にぞんざいに扱われる”ことこそ、本作のエロの本懐…かも知れません。
(敵を倒し続けるとレベルが上がり新しい技を覚えるので、それでエロ技とかもあるかも知れませんが)


▲スーパーダッシュを覚えたぞ…広角レンズの演出がかっこいい

しかしその弊害も勿論あって、やっぱ関節が破綻するのはイヤってのもありますし、第一にゲームとして進めづらかったりも。
ちょっとの事で関節のバランスを失う主人公は、わんさか湧いてくる敵に囲まれると相当ボコられる時間が長いですし、もし敵にぶっ飛ばされて高いところから落ちれば、問答無用にまた登り直し。
場合によっては「橋のちょっとした隙間に足を挟んじゃって、膝から崩れ落ちて破綻→立ち上がって復帰→直った箇所でまた同じ事になり破綻…」というループになったりも。


▲たまに超でかい敵も…この「何が出てくるか分からない感覚」が楽しい…!

ただ難点の中には「道筋(目的地)が分かりづらい」「敵に攻撃が当てづらい(普通は攻撃時に敵を微ロックオンしてて、当てやすいように調整する)」
など改善可能な所もあるので、ゲームの可能性と、楽しみやすい都合とを、もう少し上手く折衝してくれたらな…と思わなくもないです。

実を言うと自分、予告プレイ時にはかなり強引に進んでいた。
ついテンション上がって、道なき道をダッシュとジャンプで駆け上り、敵は無視…ってな具合だったのである。
製品版にあたり、初めのがーっとされて見逃しがちな説明をきちんと聞いたら、結構大事な事を言っていた。
攻撃中のスペースキーで派生攻撃、アミノ酸は実はみちしるべになっていること…


▲車と美女とサブマシンガン

これを守ると、割と多人数に囲まれてもそれなりに戦える。
進む道も分かりやすい。
むしろ強引に進んでいた身としてはあぁこうだったのか、なんて頷かされた。
(道を塞いでる木枠と橋が分かりにくいけど…まあどれも結局、連続攻撃で解決するみたい)
おおなんてことだ、敵との間合いを測り、順に倒しては進む、意外にも硬派な手触りのACTだったのか…??
(強引にやっても行けちゃうのが、また3D特有の難点か)

まさにアタックオブタイタン! 巨女に現代兵器で対抗しろ!

と思ってたのも束の間、具体的には体験版の範囲まで。(大体~1時間)
そもそも素手で敵を制圧できるなら、ハンドガンにサブマシンガン、ロケットランチャーなんて要らない。
その意味を、製品版以降はとくと思い知る事になる…

体験版でもチラチラと現れていた巨女が、ゴールに向かうほど際限なく巨大化していく。
ふと山あいにゆっくりと現れた、巨大な姿を拝んだ時の絶望感は異常。
間違いなく「こんな銃(ハンドガン)ではムリだ…」と悟る筈である。


▲喘ぎ声がするので近づいてみたら、巨女がエロ罠に掛かっていた。「ここを断罪の丘と名付けよう…」とでも言いたくなるスケール

しまいにはまだ姿が見えてない内からドシンドシンという音がして、なんだと近づいてみたら
湖や山の谷間をまたいだ彼女らと対面するというスケール(ちなみに顔に近づく機会があると分かるが、しっかり目線はこちらを捉えて動くという細かさ…)
デカすぎる、まさにタイタン。

 

50メートル級の巨人かはたまた彼岸島か、ともかく近代兵器をアンロックしてぶっ潰していかねば危うい。
(もし蹴られれば、あっという間にすっ飛んで山の壁面に叩きつけられる威力…。本作の主人公が不死身で良かった…)
3Dのゲームという予想に反し、本作の世界はかなり広く、最終的には凝った建造物なども立ち並ぶので、否応なく巨大感を醸す。とんでもない世界観に目を剥いたのだった…
この臨場感もまた、3Dでしか出来ない。
(ちなみにロケットランチャーが買えない内は、エロ罠で捕まった巨人に近づく→頭部をサブマシンガン撃ちまくりが速く倒せそう。またレベルアップは、素手が一番早い)

リアルな物理法則で、ぶっ飛んだ世界

という事で世界観が壮大なのと、逃げても巨人がどこまで追ってくるのと(山を超えるサイズの巨人に追われるのは、恐怖を煽る光景である…)
そしてWASD+マウス操作という事で、かーっと左手が痛くなってしまって、まだクリアしてない…ゴールが見つからぬ…。
延々ぶっ続けで5時間やってるのも凄い話だけど。
(ぶっ飛んだ世界でも敵味方お構いなしに物理干渉しまくるリアルさが、それだけのプレイに耐える奥深さを築いてる)


▲女肉あふるる広い3D世界を兵器片手に探索…という言葉が一番しっくり来るかも。

本作、ただでさえマップのスケールは凄いし、向きとかの表示も無いので、戦ってるうちにいつの間にか逆方向に進んでたり、ジャンプをミスって高所から落ちて戻る事もしばしば。
そうなるとアミノ酸の道しるべももう無く…結構迷いやすい。

当サークルでは当たり前のキャラクターエディット機能は、クリアー後のお楽しみ要素としてお楽しみいただけます。

とありますし、あともう一頑張りしたい所なんですが…

最後、もの凄いSF感で正直びびる。
この3Dならではの脅威感はぜひ体験して欲しい…ですが、やっぱエロさやシチュ、ゲームプレイがマニアックなきらいはあるかな…。


▲異常に細かいカスタマイズ。胸の重さ・大きさ最大で、フトモモお腹もかなり太く(でも足首は細く)テカテカボディ…とかこだわる

ビル近くの逆さ路を上がっていく所(逆さ路は途中で幾つかあったし、割とそこだけ目立ってる訳ではないので、気付きにくい…)
胎道で触手を全て倒す(車だとたまに乗り上げて横転するので、降りて走ってたら、気付かなかった…。バズーカで撃っても反応ないので。
あと女型敵も含めて倒さないといけない…ってのも、ちょっと見限りがちな所か)
…で詰まりましたな…。
結局クリアデータから逆順して求めたりしましたが…
「広すぎて条件が分からない」「スピードが足りない・たまたま転んだりして(物理演算の関係で)条件を満たせず、この道は違うと思っちゃう」
が起こり得るから、完全かつリアルタイムな3Dの世界は怖いですな…