サークル[Monoeye]さん特集

サークルさん特集, R18

「同人ゲームの寿命は短くて、僅か1ヶ月もすれば、急速に記憶の波に飲まれていく。
でもそれで本当に良いのか?
例えば人気サークルさんの最新作が出た時に、過去作の、”今見ても素晴らしい所”や”今に至る流れ”を改めて語れば、また違った魅力を掘り出せるのでは?」
というご意見をメルマガにて頂きましたので、今回はサークル[Monoeye]さんの3作品について、特別に語ってみたいと思います。

女の子デザインの秀逸さと、ちょっと遊び心あるシステム。隠し味は女性の自立心…?

マグメルの娼婦

個人的には[Monoeye]さんの作品の中で、今でもとりわけて好きなのは[マグメルの娼婦]なんですね。
http://super-game.net/archives/1903274.html
既に初作のこれで、『育ちの良い黒髪ぱっつんお嬢様の、キャバクラ体験』という……
後の作品でも共通するこのサークルさんの特徴、
「女の子キャラデザインの秀逸さ」と「ちょっとした遊び心あるシステム」が起ち上がっていると思うのです。
そして自分がもう一つ、このサークルさんの”隠し味”的な特色だなあ…と思うのは、「女性キャラの立ち位置」なんですね。
何というか……、自立心ある女性として描かれている。
エロRPGでは、適度に頭が軽くて、敏感で、エロシーンになったら何かんだイキまくる……そんな女主人公こそが”都合が良い”訳ですが、
例えば[マグメルの娼婦]では選択肢により、お客の機嫌を取るべく下手に出てみたり、高圧的でSぽい態度を取ってみたり、プレイヤーは考えて手探りをする事になる。
そしてセリフの端々から背景にこの子の人生があり、ちゃんと感情があって生きているのだ、というのが感じ取れるものだから、この子に魅了されること間違いなし。
そのいちいちがイラストの良さも相まって、とても良いなあ、と。
そしてがっつりハメられてしまうエロシーンにしても、酒に酔わされて陵辱されるという、巻き込まれチックで不自然さが無かったり。
これはポルノとしては案外シコりがたいかもですが、その空気感が分かる方にとっては、噛み締めるように、ソソられる物となる。
それがまた、サークルさんの作品規模……ミニRPGというのと、凄くマッチしてると思うんですね。

魔女のカルテ

第二作の

[魔女のカルテ]

でもそれは変わらなくて、患者の話を訊いて治療するお医者さんシステムに、そしてお礼の代わりに精液を頂戴するロリババア……という、やはり女性が主導を握ってる感じ。
(とはいえ[魔女のカルテ]は私は買ってないので、あまり言えないですが。
発売延期で作者さんブログのコメント欄が荒れるのは不毛で悲しかった。
なぜ人は解決にならぬと分かっているのに、人を傷付けてしまうのか……
まぁエロゲの場合、下半身のヤキモキがそのままストレスに直結する、言わば性欲で獣に戻ってる状態だったり、起きやすい状況になってるとは思うんですが……)

Inn my wife 〜宿屋のネトラセ事情〜

そして最新作の[Inn my wife 〜宿屋のネトラセ事情〜]。
http://super-game.net/archives/Inn_my_wife.html
三作目に当たるこちらでは、女性キャラが芋っぽい村娘のような格好をしており、なんてこったい……と一瞬嘆いたものですが、やはり内容的には意味のあるキャラデザだったのです。
つまり今回は、なぜか女主人公を操作しなぜかエロ現場へ行かせるという、よくある”寝取られ”RPGではなく(寝取られって言ってるけど、プレイヤーが向かわせてるじゃん)
主人公たる夫が、妻を他の男に”寝取らせる”作品。
妻を竿役の男の元に向かわせ、待つ間に自分の店の掃除なんかをしたりするものの、気が気ではない……(ここでちゃんと間を作ってくれたのは嬉しい)
やがて帰ってきた妻から情欲の臭いを嗅ぎ取り、はぐらかされる所を粘ったり…
仕方なく竿役の男に尋ねるも、これでもかという鼻持ちならない自慢話として聞かされる…というこの妙味。
そういう関係性だからこそ、むしろ派手なキャラデザではいけない、他の男に突かれながらも、愛はあるのか、快楽に溺れていないか……、夫として猜疑に陥る為には、むしろこの垢抜けないキャラデザでなければいけない。
……と(勝手に)解釈して、ううーむ、なるほど! なんて唸ったものです。
借金なんていうのは口実、寝取らせ嗜好をこじらせた夫が、妻にやっと頼み込み、「今まで以上に愛してくれるなら……」という了解を取り付けるなんて段取りからも、やはり女性の自立心を感じるものです。
だからこそ乱れる様が裏切りのようで、腹の底が熱くなるのですが。
ここまで来ると、次回作はどんな作風、キャラが来るのかな……と凄く楽しみな訳ですが
(あまりプレッシャーを与えてはいけませんが。いきなり長編とか出してもそれはそれで面白いと思いますし)
まずは既存作品のアップデートに当たられるそうで(既に[マグメルの娼婦]ではお客が追加された実績があるので、これは頼もしいと思います)
なんだかその姿勢も、気の利いたミニRPGを手掛ける…
サークルさんの特徴に合致するスタイルで、なんだか”らしいなぁ”と。
これからもこそっと見守り、応援したいサークルさんだなあ……と思っています。