*この感想は [さたける]さんに書いて頂きました。
⇒予告感想はこっち

PEACH CATさんのCGは、いわゆるこのサークルさんしか描けないような個性を確立していて、造形が綺麗で身体のラインが整っており、服装にもこだわっています。また、過去のエロRPGでも、そのCGをふんだんに利用し、大量の回想ありエロシチュを用意しており、物量で責めるサークルさんでもあります。また、エロ絵内の男性キャラや背景もしっかりと描かれています。

そんなサークルさんの新作はテンプレート的な段階差分女主人公物で、全5章+α構成。裕福な家で育ったお嬢様が急に文無しになりスラムで生活する話です。章と共に主人公がだんだんと性への抵抗が無くなり、最終的に住人も認めるような淫乱娘へと成長します。仕事を斡旋してくれる人がおり、彼の仕事を受けつつ、街の中を一巡すると次の章に行くフラグが立ちます。本作も物量は健在で、街を一巡するだけで、各章実用レベルのエロが10以上発生、抜き特化と言うかシコ度が非常に高いアドベンチャーRPGでした。

おそらく現代英国っぽい場所を舞台にしており、全てオリジナルの独特なマップチップが目を引き、クラブやSMクラブ、アダルトショップなどが登場し退廃的な雰囲気が漂っています。また、海外ツクールストアやsteamのVX ACE DLCでしか販売していない珍しい音楽素材を使っており、本作の退廃的な雰囲気に極めてマッチしているなと。(この雰囲気、作者さん海外映画や音楽が好きそうな気がします。)

SMクラブ
▲アメリカなどの映画にありそうなクラブと女王様がM男を調教しているSMクラブ。そこにいる面々もそんな雰囲気

全ての登場人物は知人、主人公は知人にセクハラされ性に目覚めていく


さて、本作は「初心なお嬢様がスラムの人達と関わることでエロに目覚めていく」「元お嬢様が上流階級だった頃の知人にセクハラされる」ことの2つが大きなテーマだと思います。

スラムに住むことになった主人公は、生活&弟の治療費をデリバリー(ヘルス)や、アルバイト中セクハラに遭いながら稼ぎます。男達も後ろめたいのか、仕事に関係無くてもセクハラしたらお金をくれる配慮も(当然、後半の内容になるほど高額)。仕事を通してスラムの住人とも知人になり、子供の頃からの知人も含めて、作中キャラは全員知り合いだよ!という状態に。

また、裕福区の知人は親切な人が多いし、スラム街も子供が元気に遊んでたり、仕事を斡旋してくれる人も主人公へは優しく接し、酒場の親父は職場の秩序を保って、まともな地区になっています。序盤はお嬢様気質が抜けず世間知らずな主人公も、だんだん性知識を入手してスラムに馴染んでいく様子が伺えます。もちろん、バイト中に客のセクハラにあったり、アパートの隣人は主人公を視姦したりと、どうしようもない人達もいますが。

ただ、親切な人も性には抗えないのか、彼女に嫌われないようにどうエッチしよう、嫌われても権力(財力)でなんとかできるかなどを考えて行動しているフシがあります。そのため、淫乱になった頃に「彼女なら痴漢しても喜んでくれるだろう」と下地が出来ていたり、門番が特権でセクハラと交換条件で通行を許可するなど、ちゃんと理由付けがありそうな展開が多かったですね。

関門
▲スラム街と裕福街の間所でチェックしてる門番。主人公の通行にお金か性的奉仕を求めてきます。実は彼の差分(確か3ほど)は全ての段階で基本CGも変化。たぶん、門番の特権を利用する常習犯。

お隣さん1 お隣さん2 お隣さん3
▲睡眠薬や媚薬入りの差し入れをプレゼントして、覗き穴から主人公の痴態を眺めたり、睡眠中にお邪魔して裸体を鑑賞する変態がお隣さん。主人公は差し入れをくれる優しい人だと思っています。「序盤の時点では挿入してないからレイプじゃないよ」と言ってますが……。たぶん、世間体を気にする人。

1章では初めての性知識に触れ、2章で手コキやオナニー観賞などの軽いセクハラを受け、そして3章になるとフェラなど実際の行為に。四章では、前半でアナルなどセックス以外の全てのプレイ皆勤となり、後半になると、とうとうの処女喪失を経て(何種類かあり)セックスについて知り、五章で裕福街、スラム関係なくあらゆる男達とエッチする女の子になっていきます。

出来事
▲発生したエロは出来事として閲覧可能

エロ以外の要素をなるべく排除しているので、バシバシ新CGを使ったイベントエロばかりの印象でした。

クラブ受付 クラブ店長 大人のおもちゃ販売店長2
▲クラブの店員と店長。ブイブイ言わしてる若者らしいファッション。そして、3枚目は大人のおもちゃを販売している店の店長。アクが濃い立ち絵で1人1人存在感があります。また、主人公の着せ替えも豊富(主にアルバイト先で増えてきます。)

枯れ専、ド直球の女王様と豚とペットのSM……、フェティシズムが光っていた


イベントとしては、最初からセクハラを目的にしている人と、親切な人がわかれているのが良かったですね。例えば子供の頃からお世話になっている医者は貧乏後も病弱な弟の世話をしてくれます。年寄りで、性にも関心なさそうなキャラで、中盤までは、弟のことばかりでエロに関する話題が一切出ません。

ところが中盤になると、スラムで病気を貰っているといけないから診察してあげるよと。実際診察しているのも確かですが、優しくクリ責め(大人っぽいネチネチさがあるね)してイかしちゃうなど大人の遊びもしっかり行っている模様。そして白い液体を薬としてもらう主人公。そして、章が進むとさらにネチネチ責めたりお注射(チンポ)入れてみたりと段階差分でどんどん医者の本性が現れます。

医者1 医者2
▲診察にかこつけてセクハラを働く知人のお医者さん

お薬1 お薬2
▲白い液体のお薬は自宅で塗ることができます。

また、裕福層の中年警察官達は、主人公の境遇を気にかけて常に心配してくれています。それで特にエッチイベントも発生しないので、モブキャラかなーと思ってたら、まあ当然エロゲなので……。

そして、もう一つ面白いなと思ったのはSM施設とクラブ。SM施設はニューハーフさんが受付してたり、いつもM豚が女王様に鞭打たれています(独自マップチップが生きている施設だなとも思いました)。主人公はバイトとして女王様のペットになり、女王様が飼っている豚に奉仕させることになります。豚はいっさい女王様に触れることなく興奮する変態で、女王様が躾けてる?、と本格的なSMプレイなんですよね。

初めて訪れた時は、いきなり豚がご主人様のオマンコを舐めたいと言ってるけど、そんな贅沢は許さないとペット(主人公)のマンコを舐めさせるところからはじまります。そのまま本番にはいかず「可愛いペットに汚いブタのチンコなんか入れさせるわけないでしょ」と女王様。そして男性が動く体位で素股が行われました。

SM調教1 SM調教2 SM調教3

その後の段階差分では、主人公が女王様からペットとして可愛がられつつ、豚にもご褒美を与えて、だんだん主人公も変態さんに奉仕させる喜びに目覚めていきます。間違いなく作者さん、ノリノリで執筆してるなと思ったシチュです。

ニューハーフ
▲受付のニューハーフさん。印象的だったのは、彼女と主人公の絡みもあること。エロ絵の絡みシーンでも彼女の全身が写っており、本格さがありました。

仕上げは娼館に全裸徘徊、そして男共に話すとセックスが始まる娼婦人生!


アルバイトも終盤になる頃、5章の後半ではとうとう娼館が解放されます。この段階だと本番禁止デリバリーでアナルまで掘られ、別の仕事だとセックス経験済みです。そして、娼館は娼婦に落ちた主人公が知人に奉仕することの集大成として活躍しています。

さて、どういうお客さんかな……と思ってみると。あれリストを見るとなんとなくこの人誰かが想像できそうなキャラばかり。

娼館1 娼館2
▲この時点で選択肢を見ると、全員誰か想像が付いちゃうと言う……。試しに上を選んでみると幼少期からの知人が……。

「君が働いていると聞いて来ちゃったよ」というお世話になった知人。ここではお客様、丁寧に奉仕して最後にセックスして満足してもらい帰ってもらいます。その後は街にいる彼らに話しかけると、それまでまともだった会話がエロ系に変化していたり。

また、基本的に1イベントは1回見ると回想でしか閲覧できないのですが、最終章の場合、各キャラ一番最後のイベントはゲーム中に「もう一度奉仕する」などの理由で再開できたりします。ほぼセックス系ばかりなので、街中のキャラと延々とセックスすることに。最終的には、男はみな性獣を象徴するかのように、街の男の9割が全てが主人公を通して穴兄弟になってしまうことが実感できました。

この頃になると自然とお金が貯まっているはずで、弟の治療も可能、その後、幸せなエンドが3種類あります。つまり主人公の伴侶候補者が3人いるのですが、お相手が意表を突かれるキャラばかり。

枯れ専エンド
▲ハッピーエンドのうちの一つ。本当に初期は主人公を見守る紳士だったのに。何、この選択肢と一瞬思ってしまった。これは属に言う枯れ専という奴では……。

全裸徘徊1 全裸徘徊2
▲エロRPGの定番かな。エンド後に全裸徘徊が解禁されます。何も知らないお嬢様も(性的に)成長しましたね。

ただ、本作は気になる点もあり、それはシーン以外の会話の少なさです。基本的にわずかな会話のみで進行するため、1000人プレイヤーがいれば1000通りの、登場人物の解釈ができます。主人公が登場人物達をどう思っているのか、又は登場人物が主人公をどう思っているのかはわずかな会話では判断できません。

そのため、今回の感想を書くにあたり、ある程度は私の想像・解釈で書いています。

おそらく作者としては、主人公へは自己投影、作中人物はキャラ像を好きに想像して、主人公が抱かれているのを想像して欲しいと意図しているのかと思います。細部は描かれないので、想像は千差万別です。上記で取り上げた医者なら「虎視眈々と主人公の身体を狙って弱みを探していた医者」「性欲を無くして数十年たったが、何故か主人公を見ると性欲を取り戻し暴走してしまった」とどちらでも解釈できますし、主人公側も「今まで頼っていた相手が突然変なことをしてきた」「実はちょっといいなと思っていたおじさんに抱かれた」どちらの解釈も自由です。

つまり「前フリの材料は与えてあるので、そこは想像して実際のエロシチュを堪能してください」との意思表示を感じます。この抽象的なキャラ設定に想像を働かせられるかどうかで、本作の興奮度は大きく変わります。実際、立ち絵が濃く、最低限の会話は要点をついているため、「この人は見た目チャラいのに実はいい人でかっこいいのかも」「スレた感のあるサバサバした売春婦だけど面倒見はいいのかな」みたいに想像が付きやすいのです。

そして前フリさえ想像で補ってしまえば、エロシーンはそれなりに濃く満足できるレベルがあります。なお、過去作はしっかりキャラを立てたRPGも作っており、本作の会話が最小限なのは作者の能力不足ではなく、明確な意図があってのことだと思います。

プレイ時間2時間ほど、基本CG50枚前後、回想83個です。段階差分で性に抵抗がなくなっていく主人公と、ネットリと描かれる大量のエロシチュで盛り上げるゲームでした。いつものPEACH CATさん作品から物語部分を極力排除した実用性を重視する設計のため、本当に大量のエロシーンが頻繁に出てくるシコりやすい一作です。