従順娘と小旅行 (体験版)

RPG,R18従順娘と小旅行

このサークルさんの初作[天然娘の小冒険]は、自分にとって”淫乱度”の存在を、初めてしっかりと認識した作品でした。
(2012年3月。ちなみにこの作品では”天然度”という扱いでしたが…)
今作、予告版をやってみたら、これがごりごりに煮詰めた”エロRPGの文脈”を感じ、感銘を受ける内容でした。
さっそく書いてみたいと思います。
⇒製品版の感想はこっちに書きました

カップルでの小旅行は、NTRのモヤモヤで一杯なのだった

まず女主人公オンリーだった過去作から一点、今作では変則的な男主人公となっています。
つまり恋人であるヒロインを連れ、目的地までのカップル小旅行…となる訳ですが、ここに最近人気の”寝取られ”嗜好が加わってくる。

立ち絵 立ち絵2
▲事あるごとに別行動となり、合流した後も様子がちょっとおかしいヒロイン

更に面白いのが、寝取られが起こるのはだいたい主人公とヒロインが別行動の時なので、合流した直後は”何か様子がおかしい”ものの、明確にはエロシーンが描写されない。
じゃあ何で不貞を働いたことが分かるのかと言うと…、もはやエロRPGでは定番となりつつある、行為回数が記録されたメニュー。
これが人知れず増えているのです。

メニュー
▲…が、メニューの性行為回数は増えてるじゃねえか! モヤモヤ…

気付いた時には思わず、「ああっ」となる衝撃と、システムを逆手に取られた感がありました。
(ちなみに主人公の方も、別行動の時には決まって他の女の子とエッチな雰囲気になって、足止めされます。
それを振り払って早く戻ると、「体外射精」の回数が増えるはずのところ、「いたずら」上昇だけでなんとか留まる…という細かさも。
ちなみに本作はマルチエンディングらしく、こういう所で変わってきそう…?)

浮気1 浮気2
▲主人公は主人公で、他の子と浮気しちゃうし

分かりやすくお話の流れで追うと、
宿屋に泊まる→彼女が女風呂へ行き、別行動となる→
彼女の帰りを待ってると、部屋を間違えたらしく、フェラチオのルームサービスがやって来る→
その後、彼女も「部屋を間違えちゃってた」と帰ってくる→
翌日、宿側には特に苦情とかもいってない様子…?(プラス、メニューの行為回数が増えてる…)
という具合。

処女セックス
▲とりあえず彼氏として処女SEXに成功。しかしコンドーム入手も少し大変だったり(あとわざわざゴムを強調する辺り、後のNTR展開が予想できる…)

このモヤモヤ感。
「女主人公を操作して、自らエロシーンへ向かわせる」という”寝取られってそういう事だっけ?”となるような、シチュへの反骨心を感じましたね…
(寝取られ+RPGでも、[NTRPG2]とかは、かなりガチなんですが)

一周目でモヤモヤ、二周目が本番という構造

そうは言っても、それじゃ大事なエロシーンが見られないじゃないか! という所へも、本作は一石を投じています。
実は一周目は「男主人公の視点」、二周目は「ヒロインの視点」へと切り替わり、次周であのモヤモヤの裏で、実際は何が行われていたか…を体験できるという仕様。
考えるほどに、これはよく練られた舞台装置だな…と感心しました。

立ち絵2
▲あの選択肢の裏で何が行われていたか…が判明する二周目!

ただあえて言うのなら、本作は”寝取られ”というより、まさに”浮気H”というノリが相応しそう。
恋人に操を立ててる所を脅され…みたいな深刻な感じではなく、割とお馬鹿、まんざらでもない感じでエッチしちゃったりする。
また主人公は主人公で、同時刻、他の女の子と致しちゃってる訳ですしね…

手コキ1 手コキ2
▲何度もエロるうちに、浮気なのに普通に親しげに会話するようになったり…

本作のもう一つのこだわりとして、いかにもクラシカルな女主人公モノらしく、一度過ぎた街にいつでも戻れますし、また淫乱度でエロイベントが差分変化(大体4~5段階にもなる)
ときには処女差分も…、という凝り方。
(これまた最近の、OPでとりあえず処女喪失したり、淫乱度が単なる新しいベントの条件にしか過ぎない…という、ありがちな女主人公モノへのカウンターになってるなと…。
これらは一見似てるようで、「エロイベントを見て回るだけ」か「自分の行動で変化していく楽しみ」かの大きな違いになったり)

淫乱度による、浮気セックス関係の変化。だが不自然さも…?

これにより、例えば
「一回めは仕方なく身体を許したけど、その後もズルズル関係が深まってしまう」
「初めはパートナーへのごまかしも慎重だったけど、どんどん適当・おざなりな言い訳になる」
「”この事は秘密にしましょう”とか言ってたのが、次回の約束までするようになる」
というNTR変化のえろさ…を描きたかったと思うのですが、

マッサージ1 マッサージ2 マッサージ3
▲淫乱度による変化も細かい

同時にプレイング上としては、あくまで旅行中なので
「もう過ぎた町なのに、淫乱度が上がったから前の町にワープで戻って、同じイベントを見ようとする主人公」
みたいな不自然さ、あるいは退屈さ…が出てしまっているかなと。
(もしかしたら製品版では、きちんと前の町に戻る自然な理由付けがされるかもですが…)
あと予告だと、特別配慮ですぐヒロイン目線の二周目に入れますが、製品版だとかなり長い間、一周目のモヤモヤ旅行が続きそうなのも、ちょっと辛そうかなと。

フェラチオ
▲事前お気に入り数的には、むしろ初作から絵が進化してないのが一番ネックかも…

うーん…、ここはあえて二周目と言わず(まぁ周回で、大体やる事も被りますし)
旅の最後に、ヒロインが今までを振り返る形で、実は寝取られていたことを思い出す…(道中のフラグを、一気に最後に回収?)
とか面白い構造かな、と思ったのですが。
(それでもエロシーンまではやっぱり長くなりそうですが…)
とはいえ、エロRPGの流れを考えれば、新しい仕組み・エロスはまだまだ出て来るのだなあ、と驚かされた予告版でした。