白龍の巫女と漆黒の騎士 (体験版)

2024年6月8日RPG,R18遊べる

ガチャを回し、カード戦闘、疑似3Dダンジョン!
このやり甲斐とシステム自作感を楽しめ

毎作、(ツクール界隈の用語的なところの)自作戦闘であったり、ギラギラした感じの独自ドットでだいぶ手が込んだRPGを作られてるサークルさん。
初作[ドット彼女]の脳天気なハーレムかと思ったらラストの超展開に、同人エロゲでソシャゲ風を実現した(アップデートで季節イベント追加も)の[-LOVE KNIGHT STORY-]……
驚かされてきた訳です。
そんなサークルさんの最新作、5作目め。
やはりシステムの凝りを感じつつ、今回はなかなか遊び易く、そして遊ぶにつれ増してくるやり甲斐に頷くんです。

基本システムは[プリンセスサクリファイス~供犠姫フィーナの冒険~][Lilitales -リリテイルズ-]の感じ……というか(ADV調、TRPG風? さすがに挙げるタイトルがビッグネーム過ぎますが…)
「白龍の巫女」として宿命を背負ったヒロインが、マップ画面から各村に行ってみたり、そこで発生するサブクエストを受けてみたり……(もっと言うと、アイコンをクリック選択で進める感じになってたり、AI背景の豪華さとかが、ADVぽい影響が働いてるかな)

ただ、いざダンジョンに挑む…となると、ここでレトロ風な疑似3Dダンジョンへ様変わり。
(レトロと言ってもスーファミとかじゃなく、画面を縁取ったフレーム(ゲーム中に良いコトがあるとピカピカ光るぞ!)といい、画面の一角を占める顔ウィンドーの大きさといい、レトロPCゲー風なのが、このサークルさんの面白いところ…)

そして敵と遭遇、ここでは「会話」すれば難を逃れるかも知れませんし、Hイベントもあるかも知れない。
メインと言うべき戦闘に突入すると、手持ちのカードをランダムに引き、「属性」の取り合わせや、どれを固定の「仲間」枠へ回すか……なんて戦略性が。
初めはその独自システム感にムムムとなり、負けまくりでしたが、
どうやら各町でガチャ回して人物カードを集めれば、同時使用の相乗効果あり、あるいは仲間として手元に残し固有スキル使用…
なんて、戦略性も響いて来る & さくっとインフレ的に強くなって楽しい。
分かってくれば良い自作戦闘だなぁと…
(確か前作[世紀末OVERCOME -Get Ready-]でもフィーチャーしてたと思いますが、敵の残HP以上にガンガン攻撃を重ねover kill! 報酬アップ! なんて、派手さくすぐる要素もあるぞ)

ダンジョン探索で言うと、宝箱からたまに一時的な武器・防具・全回復を得られる事があるなんてのがピリリと効いてる。
これはダンジョンのみ有効のバフですが、取る程に攻撃+能力がアップ、全回復との取捨選択に悩んだり、戦闘が続く場所ではこれが有り難かったり(ただのフロントビュー戦闘のRPGと違うのは、”一時的に強くなる事で、一時的に上の世界を垣間見える”なんて期待ゆえか)

プリサク的マップ順序で分岐

[プリンセスサクリファイス]的な旅の感じとしては、初めからちゃんと設計の巧みさも見せてくれたり。
開始してすぐに、盗賊の根城に向かうか? 近くの護衛兵と合流するか? の選択あり……
この盗賊、実は初めの関門かってくらい強く、まぁ初周では恐らく負けるように設計されてる。
敗北→エロられ→疑似3Dダンジョン形式で脱出……って一連を経験させる役割かなと。
(護衛兵と合流した後で更に盗賊に負けると、セリフ……どころか、その後の展開まで若干変わる。負けたことで新しく出現、追加される仲間なんてのも居るくらいで…)

ところが悔しくて体験版最後まで進めた後、戦略を煮詰め直して挑んだら、きちっとギリギリで勝てて、そしたら一種の何かお気楽エンディングを迎え、お前らも仲間になるんかい! と一気にアホ盗賊三人組が仲間(カード)として加入する、なんて展開が……。
報酬としてきっちり出来てるなあ、と。

最初からこうした気になる寄り道ボスというか、分岐ポイントを設けてるだけでも、やるなあ、と。
そしてクエストこなしてると端々でほの見える、白龍の巫女を追い掛ける黒龍の一派……なんてのが、「別視点」として挿入される。
物語でも描き出すわけです。

敗北だ、戦闘中だ、別キャラの視点だ……、種々の形で入りくるドットエロアニメ!

またそれに合わせ、エロの多種多様さにも驚かされました。
まず敗北エロ。
盗賊相手に輪姦されるという形で、ここは得意のエロドットアニメでズボズボ。
従来通りと言えるかもですが、ここは「ログ」の文字がかなりシコリティ上げに来てて良いなと。
敗北エロでも、後のサブクエストのスライムなんかでは「戦闘中拘束エロ」を披露してから、そのまま負けるとアナルに寄生された、という事で、お城の診療所で治療(エロ)……へと繋がったり。
そしてまた、行方不明の冒険者を助けるというクエストだったので、その子がヤラレてたり、治療されてるエロも。
ヒロインはとりあえず置いておき、第三者みたいなエロが入るって形……、うむ、あると思います。

他にやり甲斐を絡め、ザコ敵や宝箱から得た素材で淫具を使ったり、新しい衣装が入るエロバイトなんてのも?(体験版では見えませんでしたが)

ツクールMVの解像度だと、過去作では画面一杯に展開してたドットサイズもやや小さくなってしまうんですが、それを逆手に取って、色んな形・大きさでのエロに起用しており。
冒険、それにシステムもですが、エロという意味でもバラエティを出しまくっていたのです。
(まぁ一方で……、楽しさはともかく、実はシコりやすさとしては「一番しっくり来るエロ形態」でボリューム広げてくれた方が実用的だったりする、ってのはまぁ、それ言い出したらエロRPG全体の問題というか、ままならぬ所でしょうか……)

しっとりとちゃんとやり甲斐してる、そんな感じ。
なんだろう、突き詰めればツクールの「自作」感という言葉にまとめられると思うんですが、この、良く出来たフリゲの延長上にあるみたいなUI、ゲーム感。
もっと尊ばれても良いクリエイティビティちゃうんか、という気持ちがありますねえ……

体験版はプレイ1時間ちょっと。
実際なかなか楽しめてどこか懐かしくて、にっこりである

ただ町で聞き込みしようって時に、(選択肢で選んだ)相手と話し終わるたび、原点復帰みたく町の移動選択場面まで戻るのはちょっとイラッと来たかも知れぬ…
疑似3Dダンジョンの微妙なウェイト具合も? ここはレトロな所か…?

・この作品のゲーム実況はここでしてます

サークルさん過去作:

[ドット彼女]


[DOT・ダークアウトトリガー]


[-LOVE KNIGHT STORY-]


[世紀末OVERCOME -Get Ready-]

関連:
ツクールの自作戦闘感、なかなか定義が難しくあんま出て来なかったのだ:

[戦斧乙女〈メイデン〉 ヴァナ [第一章]]


[堕ちた楽園でキスをして]

あとは

[氷晶の迷宮]


[砦のローデス]


[ぱちのす]

とか?