魔法戦士ハルティエル2 (製品版)
*この感想は [さたける]さんに書いて頂きました。
魔法戦士達の友情とすれ違いの物語
ハルティエルは平凡な女生徒があるきっかけで力を手に入れ悪の組織と戦う魔法少女物語です。青春と感動の物語重視である作品ですが、エロ方面もリョナ方向に特化して濃い内容となっています。1と2が発売していますが、1だけだと大量の伏線が未回収のまま、2だけだとシナリオの感動が半減しますので物語を楽しむなら両作購入が前提です。抜き目的オンリーの場合は片方(2の方がクオリティ高し)でも実用的です。
且つて「氷結戦士フロリア」や「ドレインハンター」などリョナ系フリーゲームを多数配信なさっていたぽーさん。この頃から無料とは思えない良作を生み出しましたが、ハルティエルはフリーゲー時代の技術を結集させたかのようなゲームになっています。(現在も作者サイトサイドメニュー下部にダウンロードリンクがあるので無料だしヒロピン系に興味があればプレイしてみてはいかがでしょう。)
本作で何が素晴らしいかと言うと「完成されたシナリオ」です。魔法少女が戦い、負けたら犯されるだけの単純なシナリオでは無く、主人公とクラスメイトの友情、魔法少女どうしのすれ違い、頭脳派の敵が仕掛ける工作などプロットがとても練られています。同人ゲームではなかなか見かけない良シナリオです。
主人公は普通の女生徒。明るく活発で協調性があり、そしてクラスメイト思いで周囲からとても好かれています。プレイしてて気持ちいいぐらいに清々しい主人公ですね。持ち前の明るさでクラスメイトと接する内に仲良くなる様を描いた1、そしてクラスメイトに頼られつつも、情報提供など積極的な協力を見せてくれる2。
1では一人孤独に迷宮を探索して悪の組織と戦っていたハルティエル。2になると他3人の魔法少女が登場します。序盤で2人が仲間になるものの、後1人が見つからず、そして主人公の記憶に一部欠損がある事もわかります。その中で攻勢に出る敵組織。状況は常に劣勢状態で、どう対峙していくかが焦点になり緊迫したシナリオが続きます。

▲魔法少女と敵対する場面も
戦闘は緊迫しても学校や自宅での情報収集はゆる〜く楽しめます。クラスメイト達との会話は重要なキーワードが混じりながらも、思わず笑ったりボケに突っ込みたくなったり。1の頃は顔が無い名前だけのモブキャラ(でもイベントCGあり個性も強い)が2になった時に顔絵が追加されたのは嬉しかったですね。1匹狼の不良娘が2で主人公に会うと心配するなど同じキャラで態度が全く異なるのも1の交流の成果だなーっと確認。



また、主人公には親友と呼べる2人や魔法少女のサポートをしてくれる少女がいます。学校で交流を深め、2では自宅で交流を深めていき、親友とのすれ違いや葛藤、後半になると3人での協力など活躍の場が増えます。



▲突進馬鹿な裕子、頭が良いしずく、明るく前向きなラピス。主人公の親友とも呼べる3人は大きくシナリオに関わってきます。敵に唆されたり、主人公を助けるために努力したり。
敵役も、ここ一番でミスする失敗する魔導士や、力馬鹿で騙しやすい怪獣男などの4幹部などどこか憎めないキャラばかり。でも、水面下で進む幹部同士の暗躍、非道な処罰など敵役らしい役割もありメリハリがあります。また、敵組織の部下達と主人公達の邂逅も見逃せないところ。特にある魔法戦士と行動を共にしているサキュバスは友情と上司の元に戻る事への葛藤が上手に描かれていました。



▲残虐なんだけどおっちょこちょいだったり、変に策略練って失敗するなど個性的な敵幹部達

▲且つて敵組織に属していた人が仲間になる事も。
敵味方含めて個性が強く一人一人に見せ場があるので、キャラの掛け合いは本当に楽しかったです。脇役の1生徒でもイベントCGがあったり、成長した姿があるなど製作者の愛を感じます。


▲エロ同人では珍しく、エロと関係ない日常パートや熱血パートも豊富にイベントCGを多用しています。
ゲームは1,2共通で公園や自宅、学校などで会話するアドベンチャーパートとダンジョンを攻略するRPGパートを交互に進めます。1は学校でモブ生徒と友情を深め、2は仲良くなったモブ生徒から情報入手するなど役割こそ異なるものの、個性的なキャラは健在。和ませてくれます。そして主人公(女)と恋愛フラグが立ちそうな女生徒多数、主人公にフラれそうな男生徒も。
属性変化や耐性防御の装備が重要な戦略性あるボス戦闘
1は雑魚戦闘でレベル上げしてボスに挑む形式ですが、2の戦闘はお金のみ入手して経験値は入手しません。章が進むと魔法戦士達は自動的にレベルが上がります。シナリオと連動しているので、戦闘する魔法少女が頻繁に変わりますが、基本は1人パーティーです。主人公は魔法万能型、魔法少女1は物理特化で弱い、魔法少女2は特定属性のみ別の特定属性が弱点となる…など、魔法少女によってステータスが全く異なります。
レベル上げによるごり押しが不可なボス戦では、的確にボスの攻撃を防ぎ、弱点魔法で責める必要があります。この戦略性が高いバトルは1から引き継がれていますが、魔法少女によって戦略が異なってくるので新鮮さもあります。
店で購入可能な武具は単純な攻撃力などに依存する武具以外に弱点属性の克服や、使用不可な属性魔法を使えるようにする、特定バッドステータスにかからなくなるなど戦略的に工夫しやすい装飾品があります。特に属性効果が高いため、装備装備で勝敗がほぼ80%決まります。
と言っても事前情報がないので戦闘しながら次戦用の装備品を選別し、リセットして再戦する流れになると思います。戦闘敗北後は敗北エッチの後のボスの弱点や攻撃方法のアドバイスを参考にすると適正な難易度。私の場合、戦闘敗北→敗北エッチ→アドバイス→再戦が鉄板パターンです。
レベル上げの必要が無く、通常に戦えば歯応えがあり、それでも攻略法を掴めばサクっと倒せる本作のような形態はエロRPGとしても最適ですね。


なお、クリアすると隠しダンジョンが解放されます。ここからは普通にレベルが上昇し普通のRPGのように楽しめます。原作崩壊したコミカルシナリオや専用の戦闘中エッチ、敗北エッチもあります。後書きも読み応えあり。トライエース製RPG(VPやSO等)のセラフィックゲートのようなイメージです。
ヒロピン要素満載!リョナ責めと魔力吸収のオンパレード
ハルティエルのエロはほとんどが戦闘中エロと戦闘敗北エロの2種類です。戦闘中エロは魔法戦士4人ですが、敗北エロやイベントエロは女性の敵などNPCキャラも対象になります。1の延長上ですが、CGの描き方が1の頃より遥かに上達しています。
ほとんどのボスは専用のリョナ技を持っています。戦闘中、敵が特殊な行動をしたターンに適切な選択をしないと次ターン敵の拘束を受けます。そして専用CGに切り替わりエロ攻撃開始。ほとんどの場合、ここで選択肢があり適切な選択をしないと即死ゲームオーバーに、選択が適切でも魔法吸収でMP損失などステータスもしっかり反映して戦闘復帰します。



▲選択を間違えるとリョナられる事に……。画像のように主人公以外の魔法少女も餌食の対象です。
本作は上述のとおり、キャラクターに感情移入しやすいシナリオなので、プレイするといわゆるキャラへの愛着が強くなってきます。そのキャラへ容赦無く襲い掛かる凌辱やリョナの嵐。エロ厚めシナリオ重視系となっています。ダンジョンパートは要所要所で戦闘エロが発生するので、エロのテンポも悪くありません。
リョナ方面に特化してレベルドレインならぬ魔力吸収、電撃責め、腹パン連打、輪姦凌辱、丸飲みなどのシチュ中心。特に敵組織の目的の一つが魔法戦士の魔力を恒久的に吸収する事なので、魔力吸収系が多く感じます。(吸収時の光エフェクトとヒロインの苦悶顔などが何気にエロい。)また、ヒロインが守ろうとした人間からレイプされるなどの描写もあります。特に、主人公へ屈折した想いを寄せるある生徒はシナリオ上何度も立ちはだかり敗北するとレイプされる事に。
また、敗北エッチは1シーンが長めで丁寧な作りです。その後ゲームオーバー扱いなので、敵組織で延々と魔力を奪われたり、丸呑みされたり、延々拷問にあったり悲惨な結末になります。



クリア時間は8時間ほど、基本CGは100枚以上(数が多すぎて正確な枚数は図っていません)うち、1/4ほどが非エロ系です。回想は50とそれ以外に戦闘エロ多数となる大ボリュームです。感動の良ストーリーと合間に挟まれる激しいエロシチュが好きなら楽しめるでしょう。今回は2のレビューですが、是非1からプレイして(私のクリアストーリーを堪能してほしい作品でした。1から2ではるかにクオリティアップしているので、そのギャップも楽しめます。ちなみに1のクリア時間も8時間ほど。2作プレイすると長編ですね。1はこちら。
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