魔王サーカス (製品版)
戦禍を語るドットアート
体験版をプレイすれば、1面の土着の雰囲気から、そのただならなさが伝わってくると思いますが、かなり小さい画面で、所狭しと逃げまわる人々、破壊される村…。

普通はエロACTと言えば、(女)主人公周りのアニメパターンを凝ると思うのですが、今作は逆。
復活した魔王の慈悲無き暴力を、怯える人々によって描き出す…という所に力を込めまくっています。
逃げるモブキャラなんて数種類あれば良い方、あとは使い回し…というのが常なんですが、今作は全4面、全て違う。
それにより浮き彫りになってくるのが、場面ごとの情景。

3面、進むほど燃えていく山間の仏教村なんかはチベットなんかを連想させ、
一方で中ボスの戦車、やたら強い絵画師…なんてのはベルリンを思い起こさせたり。
そして最後、火の手に駆られドロドロになりながら徘徊する人々の中、平和の像らしきをファックするに至っては、原爆の悲劇…と、
まるで人間の惨禍を詰め込んだようなバックボーンを感じました。

いよいよ都市部へと迫り、
4面の組織化された騎士団の動きをステージ組みで表すのも見事、対照的に地下に逃げ込んだ後はゾンビと、迫害された人々なのか、薄汚れた人々…
と、テキストこそありませんが、雄弁に物語を語るドットアートが。
待ち構える人々を蹂躙する…! というシチュとシンクロする覚えゲーACTだ(しかし難しい)

アクション的にはそんな感じで、主人公たる魔王VS罠を張って待ち構える人々(それが蹂躙されることで、シチュを語る)
という構造になっているので、かなりの死んで覚えるゲーです。
つまり初見の罠でダメージ喰らうのは確実、ポイントごとに攻略法を建てていくのが重要なゲーム性。
(実は”逃げ惑う人々”も、難しい箇所の前の、殺しまくって必殺ゲージを稼げるポイントだったり…)

主人公は攻撃範囲が広く、微妙に攻撃有効時間も長い。
一見かなりの高スペックに見えますが、
敵はちょうどその間隙を縫うように突撃してきたり、数で押してくるように動く。
主人公のHPは実は少なめなので、対処を誤ればガンガン削られてすぐ死亡。
(ステージ自体は短めですが、中継地点は一切なし。死ねば初めから)
敵の突撃には「事前に出しておく」くらいのタイミングで調整、慌てずに数にも対処する…姿勢が大事でしょうか。
マトモに戦えば有利なはずですから、ちゃんとステージ・敵を学習していけば、確実に上達を感じられる造り。

エロは2タイプ。
道中、女性キャラを見かけたら部下を召喚して犯させるモブドットアニメと、ステージの最後に主人公自ら、しっかり種付ける大きいアニメと。
全般的に”別にエロゲじゃなくても良いんじゃないか…?”感はやっぱりあるのですが、それを考えたのか、主人公の犯しはかなりの体位差分を備えています。

ステージごとのギミックが豊富で、なにより進むのが楽しい…(しかし難しい)というエロACTでしたね。
全4面との事ですが、これ以上長くなると本気でキツイ難易度ですので、丁度良いかと。
いや、すみません…実はラスト4面で詰まっちゃってるんですけどね…。
(一応、クリア面ごとに再開できるんですが、集中力がすぐ途切れてしまってな…。歳か…。)

ラス面クリア。ようやく達成感を得る。
コツさえ学習して、あとは集中力がちゃんと続けばトントン拍子なんだがねぇ…(なかなか歳を取ると…)
…そして最後の最後で、タイトルの意味が分かる。一言でいうなら…かなり狙い澄ました脱力系w
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#追記
なんとかクリア。面目を保つ