限界!?お兄ちゃん シスタートラベル (体験版)

RPG,R18ライター:さたける,限界!?お兄ちゃん

*この感想は [さたける]さんに書いて頂きました。
2017/01/17予告時の感想です。
⇒製品版の感想はこっちに書きました
明るい兄と妹の禁断の関係を描いたアドベンチャー「限界!?お兄ちゃん」シリーズ。その最新作はRPGとなっています。世界観がファンタジーで冒険の話なので過去作とは異なるゲームですが、主人公が新たに女の子を仲間にするたびに
「俺をお兄ちゃんと思って頼りなさい」
とか、さらりと包容力がありそうな喋り方をするため、手慣れた作りを感じます。

お兄ちゃんと呼ばれたい
▲妹萌えや、女の子から「お兄ちゃん」と呼ばれるとドキュンと来る方向けのゲームです。

さて、この主人公ですが、お馬鹿なノリで女の子達に声をかけ、そして仲間の女の子にはセクハラし、モン娘を倒したら仲間にしてエッチして……と根っからの助平ですが、何故か憎めないヒョウキンな性格。その上で戦略を組む時は理知的であり、仲間が危機だと駆けつけ、女の子のためなら命をかける……と別の一面を見せる事も。

オバカ

このノリ、懐かしいなーと思いましたが、90年代後半〜20年代前半のエロゲのノリです。では、戦闘シーンから主人公の画像を見てみましょう。

お兄ちゃん
▲何、この野生人。チュートリアルですぐに登場し、どんな鬼畜キャラが主人公になんだと驚愕。

未知の地域を冒険するワクワク感、妹達との楽しい生活

物語は主人公とヒロイン2人(将来の妹達)が、一攫千金を夢見て開拓テント村を拠点に冒険する内容です。開拓地には主人公達以外にも同業の冒険者(将来の妹)や駆け出し冒険者(将来の妹)など主要なキャラが沢山。
で、この説明だとキャラゲーと思われがちですが、実はシステムも相当凝っていてます。その核は未知の場所へ冒険するワクワク感、簡易経営シミュ的なゴールドの管理、戦闘中やフィールドのキャラ会話です。
まずは独特のフィールドマップ。街、ダンジョン、フィールドなどでそれぞれ手作りのマップが用意されています。ダンジョンは最初、一部以外何も見えません。マップに浮かぶシンボルを選択すると、会話・戦闘などのミニイベントが発生し、その後、さらにマップの一部が見えるようになり、選択できるシンボルが増えます。
この方式の同人RPGは「プリンセスサクリファイス〜供犠姫フィーナの冒険〜」以来です。

マップ3 マップ4 マップ5
▲最初は真っ白なマップをだんだん踏破していくのは「冒険してる!」ってワクワク感があります。シンボル選択でその地点の内容、作中メンバーの感想もあります。(TRPGのようなイメージ)

マップで選択できるシンボルのいくつかは、さらに1画面横向き視点の2Dドットダンジョンに移動します。このドットがまた素晴らしく、テラリアなど海外インディーズゲーを彷彿させるクオリティがあります。

2Dダンジョン5 2Dダンジョン6
▲作者の「どやっ」って声が浮かびそうな独特のドット風景。

ミニ会話 会話
▲頻繁に発生する会話。そして、探索していると行われる左上のミニ会話。これが結構、面白い。ちなみにキャラの数字は下記で説明する疲労度。

ゴールド管理が経営的な楽しさを提供

さて、冒険にはゴールドが必要です。具体的には宿泊費1日60Gを要します(足りなくても宿泊できちゃいますが。)。それ普通じゃん!とか思いそうですが、実はかなりの大金。
戦闘やシンボル選択でイベントが進むと各キャラは疲労がたまります(数字上は減る)。0になると戦闘に極端なデメリットが付き、まともに冒険できなくなるため、戦闘数回で宿泊は必須です。その上で、敵に勝利した時、入手ゴールドは0で売却用素材を入手するも、売却額は1〜3G。到底まともには貯まりません。(ゲーム中では素材売買も金策手段と説明しているので、おそらく製品版以後はもう少し売却額も高いと思います)
ぐぬぬ、宿泊費も稼げないぞ……となりますが、解決の手段として討伐クエストがあります。毎日1枚貰えるチケットを使って依頼を受け、討伐成功でゴールドが入手できます。たぶん、製品版だとこれをメインに据えて金策して装備購入などをするのかと。体験版範囲だと宿泊費≒討伐報酬ぐらいでしたが、強敵になるとそれなりに稼げそうです。

クエスト
▲討伐モンスターはメインイベント進行や各討伐の成功状況で増えていきます。

この金策がゲームプレイに緊張を与えていて、未知のエリアを探索した後に、ステータスの余裕があるから2回討伐依頼を受けようとか、報酬が低い依頼しかないから今日はチケットを貯めよう(メインイベを進めると依頼が増える)とか考える要素が増えるわけです。
そして製品版では、貯めたゴールドで宿の改築、武具屋の品増加など設備の増設を計るような仕組みになっています。つまり、1日の収支がある程度決まっており、その中でどう収入を上げ村を成長させるか、そしてどう装備を購入するかなど、簡易的な経営シミュレーションが楽しめるゲームになっています。

宿1 宿2
▲自動発生のイベントですが、2階立ての宿屋が3階に。見た目の変化もあると、設備増加にも意欲が湧きそうですね。

戦闘バランスは整っているも、難易度は高し

戦闘システムは素早さが影響するCTBを取り入れたコマンドバトルで、遅いが貴重な回復役、2回攻撃して素早い、行動が遅いが一撃の威力が高いなど各キャラに癖があります。また、戦闘バランスは難しめですが、バランス調整はしっかりしているので、適切な行動を取ればギリギリ勝てる戦闘です。敵が状態異常攻撃もするため、運が悪いと簡単に全滅しますが。(敵のHPが味方の顔に隠れる場合があるので、ここは改善希望)

戦闘1

このバランスで楽しんでもらうためだと思いますが、メインイベントで大量の経験値・ゴールドを入手できる変わりに、ゴールドは上記の通り、そして雑魚敵の経験値も入手量が低めです。つまり雑魚をちまちま倒しても劇的に強くなれないので、戦略や限られた装備を工夫しながらボスなどの強敵を倒す事になります。
ちなみに、似た思想のゲームデザインを持つある有名ゲームのバトル評価は「戦略性のある戦闘がとても面白かった」「戦闘が難しすぎて詰んだ」の2つに分かれています。たぶん、製品版が体験版と同様のバランスだと似たような評価になりそうな気がします。

オバカで独特のテンポある読ませる恋愛エッチ

さて、物語は主人公がお馬鹿なノリで行動、女性達が戒めたり、喜ぶようなラブコメ路線と、周辺生息動物の襲撃、未開地域の調査などのシリアス路線が交互に進みます。(ラブコメの方が多いですが)
冒頭でも述べましたが、とにかく主人公がオバカで助平な発言をしながらも、かっこいいと思わせる展開があるのが好印象。
・即席のパーティーに見捨てられたヒーラーの危機を助けて仲間に
・主人公が出払っている隙に襲撃してきたエロモンスターにピンチのヒロイン達、どうしようもなくなった時にさっそうと現れ敵をなぎ倒たおす。
と、あっ、こりゃ女なら惚れるなって展開が多い。
で、女の子達は最初ちょっと個性が薄いかなと感じたのですが、主人公の悪ノリに反応する姿を見ているうちにだんだん愛着が沸いてきました。主人公と一体となって輝くようなイメージ。単純明快に説明を書くのが上手な作者さんなので、物語を理解しようと読んでいる間に女の子達の特徴も掴んだのかな。

仲間2 仲間5 仲間6

エロは和姦オンリーで、主人公の性格同様、90年代後半のノリがあります。

ハプニング1 ハプニング2 ハプニング4
▲ハプニングでパンチラとか、バレないようにこっそり触って……みたいなお色気要素が物語の要所要所で発生。

お馬鹿な会話を続けつつ、だんだん前戯に入るため、最初は色っぽいムードとか全然無いのに、知らない内に雰囲気がエロくなります。そして女の子がその気になったら優しく挿入。

ソドエッチ1 ソドエッチ3 ソドエッチ4
▲主人公と付き合いの長い冒険者仲間との初エッチ。主人公の性格があれなので、エッチ中の文章は官能を引き出しながらも独特の味があります。

夜イベ1 夜イベ2
▲夜寝る前に仲間にした女の子と会話も。仲良くなればエッチに発展。

魔物娘収集要素、モン娘好きとしては特殊プレイも期待したいところ

ゲーム内にはモンスターとは別に魔物と呼ばれる種がおり、特徴的には「雌しかいない」「人間雄を力づくで3,4日間犯し衰弱死させる」という特徴があります。まあ、世間的にはモン娘ですね。モン娘逆レイプの老舗「開発室」の淫魔シリーズ絵師を務めているだけあり、その性質はなかなかのもの。
魔物を倒して仲間にするのですが、戦闘でも男性(つまり主人公)には特攻を持つ特徴があります。まさに男の敵。強敵ですが、倒すと主人公のお供となり、マンドレイクは宿屋に住み着いてしまうし、妖精は主人公のそばにいるように。そして、主人公の装飾品として装備でき、能力上昇以外にそのモン娘の能力を使えるように。

魔物兄
▲モン娘にも兄と呼ばせる主人公

魔物戦闘2
▲とあるイベントで味方女性パーティーと共に戦うマンドレイク。人間との能力差を肌で感じる瞬間。

エッチ(モン娘の価値観だと受精)は人間と同じく完全和姦のみ。(たぶん製品版以後も敗北逆レイプは無さげかな)。マンドレイクの場合、まず受精するためのウネウネしてそうな器官を見せます。

魔物エッチ1

だけど、主人公「そんな、お前が楽しめないじゃないか」と、膣セックスをする事に。会話で雰囲気を盛り上げながら、普段使った事のない膣でだんだんと気持ちよくなっていくマンドレイク。もうそれは恋人同士のセックスです。

魔物エッチ2 魔物エッチ3
▲通常のセックスも良いですが、個人的には搾精器官を使ったエッチも欲しいなっとか思ったり。

他、体験版では妖精が登場しました。元気一杯ないたずらっ娘で主人公のお付きに。

魔物ナンパ1 魔物ナンパ2 魔物ナンパ3
▲可愛い女の子を見つけたら魔物だろうとナンパに精を出す主人公。魔物探しはメインとは別のやりこみ要素になりそうです。

ダンジョン、2Dグラフィック、自作モンスターとドットやイラストは相当数必要そうに感じる力作。探索・戦闘・ミニ経営と簡易ながらそれぞれ自作システムで、体験版は常にお金に困ってましたが、製品版だと金策が緩くなる気配があり、お金がたまる→装備が整う+施設強化→勝てなかった強敵に勝てるのライフサイクルが確立して、より楽しくなりそうです。
人間や魔物娘との和姦は、主人公の性格の影響でコミカルから自然にエッチに入るので、これまた近年のエロRPGではあまり見なかった傾向。いろいろと他作とは異なる個性あるゲームが楽しめそうです。