TS・SAGA(僕、魔王倒したのに・・・) 感想(製品版)
事前のお気に入りは500程でしたが、初日で、かなりの売れる勢い。
当日になって体験版が初めて公開されたならともかく、これは予想外の事で、なぜか…と考えるに、TS(性転換)RPGってかなり少ない。
好きな人が、ここぞと一度に集中したのでしょうか。
つまりお気に入りはお気に入りでも、質が違う。
“気になる"というレベルと、発売されれば必ず買う、というお気に入りでは初動が違ってくる。
(ニッチ趣味を持つ人は、"よくぞ出してくれた"という意味で5点評価にしがちな気も?)
この勢いにTS属性無い人も"なんか売れてるし面白いのかな?"と体験版を手に取りそう…、その時にちゃんと面白くて、そのまま購入するケースに繋がれば大ヒットしそうですが。
果たしてどうでしょうか。体験版を遊んでみました。
明るいTSエロっぽいよ
TS、すなわち性転換モノのRPG。
本作では冒頭で、魔王を倒すほどの強い勇者が、女の子へと女体化。
プレイしてても元男ゆえの"イケナイ事"をしてる感、"あぁ、そんな方向(エロ)へ行ってしまうの…!?"という特別なドキドキ感があるでしょうか。
(本来、女主人公モノもそうなのかも知れませんが、まあ食傷気味で薄れて来ましたね…)
TSのエロとしては
●本当は男なのに女の子快楽に溺れちゃう、もう戻れなくてもいい…という堕ち感や
●あるいは元のカラダだったら余裕で勝てるザコ相手に、力で負けて辱められ感とか、
●女の子風習(とカラダ)に戸惑い、女友達にきゃっきゃイジられて恥ずかしい…
とかが考えられるでしょうか。
1つ目は、ボス敗北はバッドエンドという形になっており(謎の力で時間が遡りますが)そこで完堕ち、満たせられていると言えそう。
2つ目は、(体験版範囲では匂わせる程度ですが)新団長により風紀が悪化した警備団に負けた場合…などありそう。
3つ目は、女風呂イベントに期待が持てるかなと。
さりとて恥辱TSエロ(ダーク方面)にも期待が掛かる…
ただこれ以外にもTSは、"男のカラダでは有り得ない、鋭い性感に目を白黒して戸惑う"・"快楽に慣らされるにつれ、じょじょに女体化していく(女らしいカラダになっていく)…"とかもエロ嗜好なんですが、そこは無さそうかな、と。
主人公には婚約者の王妃様が居て、この子が"ああよくあるTS化した男の女友達ポジションかな、きゃっきゃうふふするのかな"と思ったら、いきなり襲って来て処女を奪い、そこで主人公、イッちゃってますし。じょじょに感じる所ではない…
敗北エロにしても、バッドエンドで巻き戻しがある訳で、例えば警備団に行けば"元勇者様が俺さまのちんぽにご奉仕してくれるなんてな?!"と、犬同然に飼われる、歯向かいたくても乳首をつねくられるだけで簡単に腰が砕けてしまう、敏感過ぎる女のカラダが恨めしい…といった、継続したエロイベントは無さそうですし、
そもそも主人公が元勇者というのは国家機密として伏せられてる訳で、そういったダーク・恥辱寄りは少なそうな感じ。
どこか明るいタッチで、むしろTS初心者用なのかな…? と思ったり。
それだけに体験版ではチラっとほのめかされてた、"(主人公の素性を知っている)王様が、主人公に変態趣味の衣装を着せ、吟味する"とかがあって欲しいのですが…?
テキストでもっと深堀りが見たかったなあ…
絵はかなりキレイで、また肉感的です。バインバインです。
ただテキストは…基本、会話と擬音だけで構成されるタイプ。
いちいち"男なのに…っ"と確認のセリフを入れては来るんですが、どうも形だけの拒否、即堕ちな感じもします。
街人の会話にしても"恥ずかしいくらいだよぉ…"とか、ストレート過ぎるというか、会話に発展性が無くて面白みが無いというか…。
恥ずかしい事を恥ずかしいと言ってたらまぁ身も蓋もない訳で、色んな角度からの表現が必要なのでは、と思うのでした。
そもそも本当に恥ずかしい時に恥ずかしいと言うのか、じゃあ本当に恥ずかしい時ってどうするのか、という事から恥ずかしさの段階も生まれて、それが臨場感に繋がってくるんじゃないのかなあ、とか…。
RPGとしてはちょっと退屈かも。"漢度"上下による変化に期待が掛かるけど
戦闘は一般的なタイプです。
特徴的なのは戦闘中、特定の敵が脱衣攻撃やセクハラ技(カットイン)を仕掛けて来ます。
このセクハラ技のカットインはなかなかえろいですが、そういう技を持つ敵キャラがどうも少ない…?
技種類が一種類というのもちょっと寂しいですし、ランダムで挿入からプラス乳揉みの変化があるとか、アナルに入れられるとか、挿入かと思ったら焦らされて、既に濡れまくっちゃってるとか… そういった差分が欲しかったかも。
(主人公ステータスには女主人公モノの"淫乱度"よろしく、"漢度"というものが設けられており、それで変化したらエロそうですが。体験版では下降しない…)
ただいずれにしてもここで問題点が一つ、犯されると状態異常になるんですが、そうなるとまたゴブリンの野郎が犯して来やがって、また同じイベントシーンが始まるんですわね…。
2回め移行の同じイベントは省くとかしても良かったのでは…。
それと戦闘バランスも、あまり良くはないと思いました(難しい訳ではなく、退屈)
まあサンプルが1つ目のダンジョンだけなので何とも言えませんが…
初めからヒールを覚えていて、その消費MPがかなり少ない。しかもほとんど全快できるんですね…
(こうした"ヒールを覚えるタイミング"ってのは古典的なRPGの、一つの議題でしょう)
敵は毒・暗闇・セクハラ と異常攻撃を結構してきます。それで回復手段が共通して薬一つなんですね、で、すぐ無くなっちゃう…。
どうも面白いというより、ちょっと面倒さが募る戦闘バランスではないかと。
戦闘では多様な選択肢、戦略があるほど面白いでしょうが、これは薬持ってるかどうかだけが肝心、後はヒールで全快すればいい… となりがちですからね。
(しかし以後魔法などを覚えていけば、戦い方も分岐していきそうではあります)
作品内容によれば"【ストレスがたまりにくい!】"との事ですが…、ダンジョン奥でボスを倒したら、入り口に戻るのはショートカットが出現して欲しかったところ…。
あとマップの広さ的にはむしろ、ボタン押しで4倍速移動したいくらいかな…
漢度の上下によるイベント変化は面白そうです、ねっとりとしたイヤラらしい視線に身をよじり、女以上に恥辱を感じて身を火照らせるようになるとか、実にえろそうじゃないですか。漢度0になると自分から売春可能なのか、とか。
ただイベント変化が街人主体なら、明らかにこのマップ広さはネックになりそうですね…
製品版プレイ
プレイ6時間程。
意外に長旅です、男に戻るには4つの魔法アイテムを集めるのですが、まだその内の2つ。
エロはなかなか良い(TS嗜好がハマるなら)けど、RPG部分が地味に辛い…。
エロ|戦闘中のセクハラと敗北エロは微妙になっていくかも
まずエロシーンですが、どうも敗北エロと戦闘中のセクハラ技が二軸な感じ。
セクハラ攻撃をしてくる敵はどうも各エリアに一体位で、しかも後になると戦闘頻度的にスキルで瞬殺…といった状況になります…。
(まあ戦闘中にイッちゃう、ってのは定番のエロさがあるんですが。
でも"ステータス(毒)"だけで、それに応じての、その後の影響とかは無いですからね。この分野だと[リリムユニオン]とかは更に先行ってますね… あと[アームズ・デバイサー!+]とかもかな?)
敗北エロも毎回、"もう戻れなくなっちゃう"・"メス奴隷にされちゃう?!"というような即堕ちENDばかりで、正直マンネリを感じました。
またどちらの場合も任意に見られるような工夫は必要かと思います(自爆コマンドや"誘う"スキルとかですね…)
エロ|漢度による変化部分はあんまり無いみたい
注目の"漢度"による変化ですが…、影響する場面は少なそう。
敗北エロは元々堕ちるエンドなので変化なし、恐らく戦闘中のセクハラ技も変化はない様子…。
エンディングと、あとは売春宿のようなイベント型で主人公が了承するようになる…、といった感じでしょうか?
(漢度、どうも下げる事は出来ても上げる方法は見つからないので、確認も取りづらいですが…)
エロ|(数少ないけど)イベントのエロシーンはヌケる!
それだけに、イベント型のエロシーンはかなりエロかった。
特に売春宿、挿入+中出しばかりだった敗北エロと違い、前戯から始まり、誰がフェラなんてするか! と抗っていた主人公が媚薬が効いて来てしゃぶりたくて溜まらなくなる、"(男なのに)自分のカラダで興奮・勃起してくれる事に嬉しくなる"という、まさにTSの醍醐味、といった変化を楽しめます。
気が付いたら、女らしい柔和な言葉遣いになっていたりと、芸も細かい(このくだりのHシーン限定ではありますが…)
全体の割合で言ったら、このイベント型のエロは2・3割なのが、余りに勿体ないです…。
どうも良さを活かし切れず作業になってしまうRPG部分…
RPGの部分は正直、若干しんどいです…
やはりダンジョンは他RPGと比べて広め、しかも1歩分の通路に敵が結構な頻度でうろついている(俗に言う避けられないシンボルエンカウント)という…。
元々初めから最後まで一人旅なのに、この戦闘モリモリっぷりはかなり作業感を増します…。
もはや全体魔法覚えてからは、戦闘開始→スキル発動で瞬殺、MP尽きたらマジックウォーター、という繰り返しに。
(またその頃には回復アイテムは買いまくれるくらい、お金のインフレが始まってますしね)
4属性の強弱(相反する魔法は覚えられない)や、強くなってから再び訪れて倒す敵(=手に入る6つの本で作る最強魔法)それに古代のメダル…どうもクラシックなRPGぽい遊びを抑えようとしてるのは分かるのですが、一つ一つの要素としてはそうでも、ゲームデザインの面では上手く行ってないな、と…。
メダル10個でマップに帰還できるアイテムが手に入るので、それは必須。
王都ほどではありませんが、他の町も大概広いです…が、まぁ、看板の掛かってない家は本当に底の浅い日常会話だけだったりするので、重要そうな建物だけ訪れて、進めたらヨシ、というスタイルが正しいのかも。
(これも"古代のメダル探し"とは反対のプレイスタイルを誘発しちゃってますが…。)
嗜好が珍しいだけなら、システム周りは既存の女主人公ぽい感じでいけるのでは…
体験版で期待してた、風紀が悪化した警備団に負けた場合とか、王様の変態衣装うんぬんはまだイベント見てないです。
女風呂はありましたが…特にイベントCGも無し。
むしろキャッキャウフフする間も無く、すぐに覗き事件に発展、犯人を捕まえに男風呂に入ると聞いて、一瞬うおおと滾る物がありましたが(元男だから大丈夫、という謎の理屈でどう見ても隠しきれないタオルで男湯をうろついて欲しかった…)強制イベントにて、一瞬で覗き男を退治。
男湯を歩き回る事もできないのでした…。
イベントエロの部分をもっと多く、システム部分をもっと簡略にすると、凄く遊びやすいしシコりやすそう。まあ今の売れてる女主人公モノのRPGは、大体そんな感じですけど…
エロRPG結局そこかって想いもありますが、まあ少なくとも本作のようなスタイルであれば、ここ数年で蓄積されたノウハウの適用どころかな、と。
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