女武神伝3 〜覇王降臨〜 武を極めるRPG(製品版)

RPG,R18製品版の感想

多数出てくる武道家、技にはそれぞれ熟練度…
なにか「シェンムー」を思い出す内容に(あるいはファミコンの「道場破り」?)
ついプレイしてみました。

戦闘の"格闘してる感"はなかなかのモノ

クリアまで約3時間(途中で分岐もありますが)
RPGとしてはまだ荒削りな印象を覚えますが、こと"RPGの戦闘で、格闘を再現しよう"といった部分には目を見張る物があります。

ザコ敵ですが女格闘家のデザインがすごくツボ

なにしろ今作はスキルの区分が、打突・蹴り・投げ・関節・休憩(回復技)・奥義…と多彩。
しかもダメージ・TP(気合)消費・MP(精神)消費・行動バーの溜まる速度・状態異常といった所でそれぞれの特性が上手く出ており、
“蹴りは基本的に気合が多く必要、後の行動ゲージの溜まりも遅い?(隙が多くなるって事ですね…)"
“関節技は、相手の能力を一時的に下げるものが多い(気合消費も少ないので、次の布石になりやすい)"
“奥義には相当に多くの気合が必要、ゆえにガードで機会を待つも良し"
といった塩梅に。
“早突き→膝蹴りの連携だ!"
“回転ひねり蹴りを相手のみぞおちに入れ、行動を鈍らせよう…"
なんてイメージが脳内で自動再生、格闘好きなら楽しめる作品となっています。

主人公の父親は最強…

同様に「パワーだけでなく柔、受け流す力を…」なんて感じで師範たちに課題を出され、倒すと奥義を習得する、「門下生相手に組手、新しい技を取得」といった要素は、なかなか昂ぶる流れと言えるでしょう。
ちなみに、そんなに技を覚えなくても何とかなる戦闘バランス…というのも有り難い所でしょうか。
(攻撃力高いボス相手には、ガードと回復アイテムに徹して奥義を出したり。
ただやっぱ、関節技で弱らせると楽に戦えるとは思う)

ちょっとザコ戦闘モリモリかも

ただ、ルーティンの"楽しくないザコ戦闘"はやや気になったかな…。

フィールド

普通に進めてる時もエンカウント率が結構高めなのと、
あとはボスが倒せず、強くなりたいけど、新しい技を覚えようにも"もっと強くなってから来い"…という行き詰まり状態で、経験値稼ぎをしなきゃいけない場面が割とあり。
(新技はもしかして熟練度が条件? 熟練度はちょっと効果が見えにくかったかも…)
それは良いのですが、出てくるザコ敵の種類が少なめ、しかもどこでも同じ敵が出る? ので、女格闘家×2は経験値40なのに、男格闘家×2は300…というのは、辛いところ…。
(戦闘からの逃亡無しなので、選び直し出来ませんし…)

腕を競い合う友もできるのだ

同じ事の繰り返しにならないよう、
・門下生と戦える段階はもっと細かくして欲しかった(勝利して得られる経験値ももう少し多く…)
・新技を覚えたら、今メインで使ってる技も強化される(蹴りの技数で、蹴り全体のダメージがUP?)
・一回使ったら時間を空けなきゃいけないけど、体力や筋力を選んで集中的に上げられるトレーニング機械…(新技も門下生を倒した時だけじゃなく、筋力の条件を満たした時に覚える…って形式があっても良かったのでは)
みたいな、どんどん強くなれるホップステップさが欲しかったかな…。
対策としては一応、エンカウント低下・取得経験値アップの道着を優先的に購入すると、割と効率的ではあるかも知れません。

ダブル主人公! 強くなっていく女主人公と、強者ゆえ闇に落ちた男主人公…

意外なのは、"ただ強くなる為に順に師範を倒していく"ゲームかと思えば、ダブル主人公制を採用し、対照的に物語が進む…というストーリー。

高まる悪役(男主人公)の危機に、途中から女主人公の母親が出てきたり

初めは女主人公、訳も分からず父親に、強くなるように言われる。
そして流派の師範たちと拳を交える事で、少しずつ強くなっていく。
やがて男主人側に切り替わると、こちらは初めから激強状態からスタート。
女主人公が教わってた師範を、後追いするように一人一人潰していく。
戦いも、女主人公がフェアな1VS1なら、強すぎる故か多人数VS1という状況が多い…という。

あえて言うならストーリーも、もう少し盛り上がりが欲しかったかな…?
どちらの主人公も、"何の為にその師範と戦うか"がそれほど明確ではなかったかな、と…。
後付けで理由が付く事もありますが、割と行き当たりばったりで戦ってる感があったので。
女主人公が「スピード」「圧倒的な力」「多彩な技」を習う為にとか、
男主人公は「最強の存在を倒すために、何が足りないか」を意識して、倒す相手を決めて積み上げていく感じ、
そして同じ師範を倒していった両者が、なぜ勝てるのか(負けるのか…)
みたいな、因果関係がハッキリしたドラマチックさが欲しいかなあと…

敗北レイプと勝利レイプ

敗北エロですが、自爆用の技とかは無し。闘いにわざと負けは無いのだ!

エロシーンも対照的となっており、女主人公では闘いに敗北するとエロシーン→ゲームオーバーなのに対し、男主人公では勝利エロ→継続となっています。

女性格闘家は片っ端から勝利レイプや!

エロシーンのCGはエロゲらしいテカッとした塗りで、かなりキレイ。
ただ差分とかは無い一枚絵で、テキストも短くは無いですが、やや当たり障り無いかなと…。
闘いに負けたとはいえ、もうちょっと暴れたり「むりやり犯される」描写が欲しいなとか、大会で負けて犯されるなら周囲の反応は欲しいなあとか、男主人公側も、女性をレイプ絶頂させる割には、ピストン描写がやや平板だったかなあと…
(女性側の説明セリフや、膣とかの描写、あるいはピストン以外のねちっこさが見たかったかな…不自然かもですが…)

主人公の母親がレイプされるルートもクリアしてみる。
訓練とはいえ父親を倒さないといけないし、こっちの方がメインぽい?
まあそんなに変わる訳ではないが。

シロクマと本気でやり合う父親

ちょっとやり込んでみると、印象が少し変わった。
めちゃくちゃ技覚えられる(セリフ変化する)門下生が居るし、"腕がらみ"で行動ゲージの溜まりを遅くして、その後に"刈り蹴り"でゲージを0に…とかの組み合わせで一方的に勝てたり。
新しい技を考えて、試すのがなかなか楽しい。
ただ明らかにゲームの尺と合ってなくて、投げ技を覚えるのもかなり終盤に入ってから、覚えなくてもクリアは可能っていう…

技を幅広く覚えようとすると、見た事ないキャラも。ここに至るまでの道が結構遠く、勿体ない…

「貴方がもうちょっと突き技を極めてから」とヒントをほのめかす師範クラスの人も"あとどの位か"は分からないし、門下生に至っては条件も分かりづらく、沢山居るので見た目に会話が変化したのかが掴めないと、面倒くさい…。
それで見落としがち(そして一つ見落とすと、次のフラグがその技の熟練度だったりする)
しらみ潰しに門下生と話してみて、"ああ、鉤爪の熟練度が一定以上になったから、次の技を教えてくれるのね!"と分かるのは楽しい。
楽しいが、事後報告だけでは楽しみの半分だよな…と。
もっと自主的に、ここを鍛えてこう切り拓くぞ、という計画を持って技を向上させたかった(ヒントセリフも一応あるんだけど、なかなかピンとは…)
色んな技の熟練度を鍛えようとすると、どうしてもザコ戦モリモリになっちゃうし…。
ただ、回復アイテムゴリ押しの為に稼ぐよりも、満遍なく熟練度を上げようとした方が気は紛れて楽しいと思う。
“一つの技を集中的に鍛える"という道もあるという事かもだけど(一つの技を鍛えまくった時の向上が、あまり実感しにくかった…)
実際多くの技を覚えようとした方が楽しかったので、これはちょっと勿体なかったかなと。