黒色金剛石の地下迷宮 (製品版)
*この感想は [さたける]さんに書いて頂きました。
本作は、4人(他3人はCPU)でダンジョンに潜り、一番お金を稼ぐ、またはダンジョンを制覇した人が勝利という対戦型パーティーゲームです。レベルや成長の概念が全くないため、戦闘の結果などは全てサイコロ頼り。また、ダンジョン内で何が起きるか、対戦相手の行動結果なども全てランダムで、「運が全て」なギャンブル要素が強いシステムになっています。
運要素が強い「UNO」「ババ抜き」などと同等の面白さがあるエロいゲームと思って貰えば分かりやすいと思います。ただし対戦相手はCPUオンリーなので、対人駆け引きについては楽しめません。
フリゲだと3分ゲーコンテストなどにありそうなノリですね。サクっとルールを覚えてサクっと進める。手軽なゲームです。
他の冒険者とランダムな駆け引きをするパーティーゲーム
貴方はまず4人の冒険者から1人を選びます。後述しますが、それぞれ一長一短の特色があります。選ばなかった残り3人はCPUとして貴方のライバルになります。
目標はダンジョンに潜り4人の中から真っ先にお宝を入手すること。そのラウンドの勝者となります。お宝の入手方法はダンジョンの制覇率を100%以上にするか、8000ゴールド以上を貯めるかで、どちらかの条件を満たした冒険者がお宝を見つけることができます。
さて、ゲームとしては、ダンジョンに潜り「探索する」か「退却する」の2種類を選ぶだけの簡単操作。探索すると、制覇率が上昇(1〜6?)した上で、魔物と遭遇し戦うか宝箱を発見するかのどちらかになります。宝箱は外れだと罠(催淫)の場合もありますが、ランダムでゴールド(1G〜1,000Gでランダム?)を入手します。



魔物と遭遇した場合は戦闘になります。冒険者のサイコロ値+補正値(サイコロの目+主人公補正-疲労度)が魔物のサイコロ値と同等以上の数値になれば勝利。冒険者のサイコロは最大6で魔物は最大3なので基本は勝利できますが、これも運なので負ける時は敗北します。


▲この画像の場合、5+1-1=5が貴方の数値になります。
これで1ターンとして、さらに「探索する」と、ターン数が進みこの処理が繰り返されます。ただし、2ターンに1程度、疲労度が上昇してしまい、戦闘にマイナス補正が加わってしまいます。また罠の宝箱に遭遇した場合もオナニーで疲れてしまうので疲労度が1程度上昇。(例えば疲労度が4だとサイコロが6でも値は2となり、魔物が3を出すと敗北します。)

▲宝箱から発生する催淫煙で思わずオナニーを始めてしまう。
そして、ここからはギャンブル的な駆け引きですが、好きなターンに「退却する」ことができます。退却するまでに貯めたゴールドを銀行に預けて翌日(次ラウンド)に再度ダンジョンに潜ることに(勝利条件を満たしたらクリアイベント)。しかし、退却する前に魔物に敗北してしまうと捕縛され、犯された上で、その日に稼いだゴールドは全没収、制覇率も10%ほど減少してしまいます。
そのため、退却するターン数の見極めが重要になりますが、ここで重要なのは自分以外のライバル3人も探索している点。3人の状態はターン開始時に確認できます。ターンが進むと3人の制覇率やゴールドも着々と上昇している場合もあれば、主人公と立場は同様なので捕縛されていたりすでに退却していることもあり。常に3人と比較しながら探索・退却を選択する駆け引きが必要となります。
例えば「他3人が退却しているし、自分のゴールド・制覇率は3人より上なので自分も安全を取って退却しよう。」「疲労度も3溜まって危険だけど、ある冒険者の制覇率が高く、もうじき目標値に近づきそうなので無理してでも探索を続けよう」など。当然ですが、他3人がまだ行動中の中で自分だけ退却して翌日になると、他3人の制覇率や預金ゴールドがぐっと増加している場合もあります。
そうして一番先にお宝を入手したキャラが1ラウンドの勝者となります。なお、3回魔物に敗北して犯されるとダンジョンで盗賊に監禁されて負けが確定となります。

▲バージョンアップでラウンド毎にセーブできるようになったので、一応セーブ&ロードをすればクリアは簡単。(本来は駆け引きのドキドキ感を楽しむゲームなので、階層を跨ぐまでセーブ無しが仕様でした。)
主人公が3ラウンド勝利するとストーリーが進み小話が読めます。しかし3ラウンド敗北すると、凌辱イベントが発生してゲームオーバーに。ラウンドの勝者が決まると小話がはじまり次の階層に。3種類の小話(3種目がエンディング)があるため、このゲームを計3階層プレイすることになります。
なお、ゲーム内容そのものはギミックも含めて、どの主人公や階層に関わらず共通です。
敗北イコール凌辱イベント、ボードゲームとエロが混じったシステム
さて、主人公は4人いますが、それぞれ戦闘などを有利にする補正値を持っています。洞窟内に存在する魔物は「触手」「スライム」「オーク」「盗賊」の4種のみですが、主人公によってはスライム系に強い、オーク系に強いなどの特性があり、その属性の敵が出た場合、補正値が1付きます。例えば触手が得意な主人公が疲労度2の時にサイコロ5を出すと5+1-2で値は4となります。



▲各冒険者で得意な魔物があり、補正値が加わります。また、マーシナリーだけ2種類の魔物が得意ですが、変わりにアーティストは宝箱からのゴールド入手量が増加、スカウトは制覇率に補正が加わります。あと、一度クリアすると隠しキャラが使用可能に。
それぞれに簡単な冒険の目的などの軽いシナリオがあります。ただし、分量は少なめなのであくまでおまけ程度に考えておく方がよいでしょう。

▲3人の冒険者で謎を散りばめつつ、4人目でもう少し本質に迫る物語構成です。
エロは主に戦闘敗北後のレイプイベントです。無理矢理に挿入されて悲鳴を上げてしまう内容。1キャラにつき、4種の魔物それぞれ1種ずつ、罠の宝箱を開けてしまうと始めるオナニーの他に、3回魔物に犯された後に発生する盗賊による輪姦イベント、ゲームオーバー確定時の敗北イベントの計7種存在します。このエロが各主人公分あり4人×7種の計28種イベントがあります。またCGに関しては1人1種未使用画像があるので計32枚になります(画像差分は無し)。


▲オナニー以外の基本はレイプ系オンリーです。異種、対人共に嫌々犯されてしまいます。
エロテキストは1イベントが5クリック程度。文章で抜くには、文章量が短すぎるため、実用性に関してはイラストと雰囲気で抜けるかどうかになります。(ゲーム性の関係で文章が長すぎるとダレる問題もあるので難しいところですが。)
ヘタウマ系の個性的なCGなため、人を選ぶと思いますが、この系のイラストはあまり見ない類なのでハマればCG集として見ると価格の割に枚数も多く実用的かなと思います(私はこの類のCGイラストは好きだったりします。)。
発想は面白いがボリュームが不足気味………
いわゆるブラックジャックのような、単純だけど実は奥深いようなギャンブル風のシステムを構築している点は良いアイデアだと思っています。特にダンジョンのターン数が大きくなるたびに敗北の確率と失うゴールド量が増す……とリスク&リターンがだんだん大きくなっている点が駆け引きに面白さを出しています。(本当にCPU戦しかないのが勿体ないシステム)
また、RPG風のボードゲームとも言える本作ですが、ドイツゲームの原型にもなりそうなシステムです。システムに特化したシンプルなゲームのため「単純な駆け引きがで勝負を競う」純粋な遊びが楽しめます。余談ですが、このシステムを応用すれば、どんどん面白いアイデアのゲームを作れそう。
ただ、現状だと敵種類が4匹のみでそれぞれの特徴がない(主人公補正と敗北エロが異なるのみで能力的にも同一)、どのラウンド・階層でもゲーム内容やCPUの行動が全く同じなどのボリューム不足が目立ちます。また、シナリオやエロなどのキャラゲー要素もテキストが薄いため、ゲームの雰囲気作りとしてはしっかり機能しているものの、物語やエロを楽しむ観点から見ると同じく不足を感じます。
この2つのボリューム不足が原因で、先へ進めることへの期待感を薄れさせてしまい、すぐに飽きてしまう欠点があります。駆け引きの種類を増やしたり、キャラの会話を豊富にするなど、もう一工夫は欲しかったかなと感じます。
クリア時間は1ラウンド5分、1セット10〜20分、1キャラクリアまで30分〜1時間程度の4キャラです。DLSITE上のジャンルはRPGとなっていますが、実質はパーティーゲームに属するゲームのため「RPGを楽しみたい」、「テキスト読みながら抜き目的で楽しみたい」という方にはあまりオススメしません。アイデアそのものは面白いので、「ちょっと一風変わったゲームを試してみたい」、「軽いエロが入ったボードゲームを楽しみたい」みたいな奇抜なゲームを探している方向けかなと思います。
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