姫さまは決して屈しにゃい!! (製品版)

ACT,R18製品版の感想,ライター:エローン大君

*この感想は [エローン大君]さんに書いて頂きました。

姫様とメイドが行く珍道中 シンプルながらも深いアクションRPG

ネコネトルさんの「姫さまは決して屈しにゃい!!」の感想でございます。
本作は、お姫様のルティとメイドのセレナが、どんな病気でも治る薬草を探すため旅をするアクションRPG。
遠距離が得意なルティ、近距離が得意なセレナ。2人のキャラを切り替えて戦うシステムが特徴的。
ただ攻撃方法が違うだけでなく、性的な攻撃に対する耐性が違うなど、ゲームとしての深さが面白い作品です。
また、ユニークなキャラ達が沢山登場するコミカルな物語も魅力的で、遊んでいると思わず笑ってしまうかも?。
エロシーンに関しては、コミカルな物語と「屈しない」と言うテーマが合わさって、敗北陵辱が非常に映える内容。
敗北後の「コンティニュー演出」も含め、非常に抜けまくる一作となっておりますよ!

ちなみに、本作はサークルさんとしては初のゲーム作品ですが、非常に高いレベルの作品となっておりますので要注目です。

ハチャメチャなバトルに、思わずのめり込んでしまうストーリー! アクション性の高さが魅力的

ストーリーとしては、

ある日のこと、平和な国クッシナイ王国の王妃様が病気になってしまいました。
そんな中動いたのは、母親の病状を心配した、エルティーナ・ケシテ・クッシナイ姫(以下ルティ)。
どんな病気でも治る伝説の「メチャナオル草」を探すため、メイドであるセレナを連れて旅に出かけるのでありました。
しかし、旅の途中でスライムに捕まってしまい、逃げられず様々な意味で絶体絶命の危機に。
そんな時、母からの言葉を思い出し、「絶対に屈しにゃいんだからー!」」と叫んだところ、ペンダントが光り時間が巻きもどるという不思議なことが起こります。
「絶対に屈しない」、諦めない心を持って旅をするルティとセレナの運命や如何に……。

と言った感じのお話です。

ゲームとしては、見下ろし型のアクションRPG。
主人公であるルティとセレナを場面に応じて切り替えながら、様々なダンジョンを進めていくという内容です。
現れる敵は、催淫効果のある針を飛ばす蜂、岩に擬態した触手モンスターに、魔法に投擲武器にと意外に頭脳派なオーク達と、一癖二癖あるものばかり。
それらを鞭や剣でバシバシ叩いたり、レーザーで一方的に敵を焼いてみたりと、ハチャメチャに暴れまわって倒していく、爽快感のあるゲームとなっております。
クリアのために重要なのは、大ダメージ&無敵時間付きな攻撃スキルと、敵の攻撃を回避する防御スキルです。
これらのスキルは超強力である代わりに、短時間ながらもクールタイムがあるため、スキルだけでのゴリ押しは無理!
敵やダンジョンの形に応じたキャラの切り替え、スキルを使うタイミングなど、様々な駆け引きが用意されているところが魅力的。

そして、ダンジョンの最奥で待ち受けるボスは、それぞれかなりユニークなギミックが用意されており、中にはボスの子分の援護のせいで負けてしまう、お茶目なボスがいたりもします。
これらのギミックは、ボス部屋に近づくたび毎回「冒険者のオール」なるキャラが攻略のコツを教えてくれるので、謎解きの必要もありません。
スキルをバカスカと使って大暴れしながらも、慎重に敵の攻撃を受けたり避けたりする、非常にアクション性の高いゲームとなっておりますよ!
また、ストーリーやイベントも全て殊更に面白く、「次はどんなことが起きるの!?」とワクワクしながら旅路をいけば、あっという間にエンディングにたどり着き、名残惜しさと共にのめり込んでいたことに気付かされる。
そんな、軽快なテンポで進むストーリーも魅力的な作品です。いや、本当に時間が吹っ飛ばされた気分ですよ!

キャラチェンジが攻略のカギ エロい攻撃を受けた後の「ブレイク状態」には要注意だ

さて、ざっくりとゲーム紹介を行ったところで、ここからは本作特有のシステムなどの紹介。
まずは、本作のキモである「キャラチェンジ」の紹介から入りましょう。
キャラチェンジは後述するブレイク状態の時以外、瞬時に行うことが出来ます。
体力は個別で管理されているため、ルティがピンチになったらセレナに切り替えるなどの戦略も重要です。

姫であるルティは、鞭を使った通常攻撃に攻撃スキルのレーザーと、遠距離攻撃が得意。
その代わり攻撃力は低めなので、油断していると敵に囲まれていることも……。
危険な状態だと感じたら、防御スキルである「バックステップorスライド回避」の無敵時間を利用して逃げましょう。

メイドであるセレナは剣を使って戦う近距離タイプ。
攻撃スキルの回転斬りを使って周囲の敵を倒したり、防御スキルのパリィで敵の攻撃を受け止めて強力な反撃を行ったり。
体力がルティよりも高いこともあり、非常に頼れる存在となっております。とある弱点さえなければ……。

本作では、二人のうちどちらかの体力が無くなるか、「ブレイク状態」時に攻撃を受けてしまうことで、ゲームオーバーになります。
ブレイク状態は本作特有のシステム。性感を高める攻撃を受けると「性感ゲージ」が上がっていき、MAXになると状態異常として現れます。
時間経過で回復しますが、その間はゆっくりとしか歩けなくなり、攻撃・スキル発動・キャラチェンジ、全て行うことが出来ません。

ブレイク状態時に一撃でも攻撃を食らうとゲームオーバーというだけでも大変ですが、更に厄介なのは「メイドのセレナは性感攻撃を受けると一発でブレイク状態に陥る」というところ。
セレナばかりを使っていると、「うっかり性感攻撃を食らってブレイク→追い打ちの攻撃でゲームオーバー」というコンボを味わうことになるわけですね。私は味わうたびに「セレナはさぁ……」と言いながら噴き出しました。

純粋に攻撃方法などの違いだけでなく、「ブレイク状態の存在を意識した上でキャラをチェンジする」という駆け引きが、本作のゲーム性を深めています。
地形によっても、ルティの「移動しながらの回避」がいいのか、セレナの「その場で防御」がいいのかが変わってくるのも、なかなかに面白いところ。
ちなみに、レベルの概念もきちんと用意されておりますので、うっかり高難易度を選択してしまっても、レベル上げをすれば安心……かも?
難易度は全部で4種類。難易度ノーマルでのプレイ時間は約2時間ほどとなっておりました。

やり込み要素としては、「じっフィー」と「ボスバトル」モードが用意されています。
「じっフィー」はいわゆる実績要素。様々な条件を満たすことで解除することができます。名前の由来は分からない……。分かってはいけない気がする……。
ボスを倒すだけでOKなものもあれば、高難易度でのクリアを求められるものまで沢山。
じっフィーをゲットするための条件は明記されておりますので、簡単なものから挑戦していきましょう。オールコンプリートはかなり難しいですよ!(最高難易度でボコボコにされながら)

また、一周クリア後は「ボスバトル」モードが解禁。ボスラッシュ及びボス単体との戦闘が行えます。
こちらは、スクリーンショットを見ても分かる通り、「タイムアタック」という一面が強いモードとなっております。
ここで大活躍するのが、性感攻撃に弱くすぐアヘるメイドのセレナ。素の攻撃力が高い上、パリィを使えば更に攻撃力アップ!
もちろん、TPOに応じてキャラチェンジは必要ですが、セレナを如何に使いこなすかが重要なのは間違いありません。
負けてもすぐにリトライできるなど、タイムアタックとしての遊びやすさも考慮されており、非常に熱い内容となっておりますので、是非とも興味のある方は挑戦を!

コミカルな物語とシリアスなエロの落差で抜ける! コンティニュー絡みのエロ分岐にも要注目

さて、本作は一見「母親を救うために娘が頑張る」という普通の物語に見えますが、実のところ凄くコメディ色の強い作品。
というより、主人公のルティが「エルティーナ・ケシテ・クッシナイ」という名前の段階で、大体察しがついている方もいらっしゃると思います。
例えば、「テキストウインドウでの表示名が『強姦魔』」というキャラが裏路地に誘ってきたり、「怪しげな階段を下りていくとアイテムがありますよ」と全然隠す気の無い状態で誘ってきたり、エロシーンへの導入の段階でツッコミどころ満載。

また、ストーリーを進める上で「強制的にエロイベントが発生する」というのも、本作の面白いところです。
まずは罠に引っかかってエロイベントが発生し、その後に姫様が「屈しない!」と叫ぶことで、時が戻りその罠を避けるようになるのが基本の流れ。
「屈しない!と叫ぶことで時を戻すことが出来る」という設定があることで、様々なエロシチュを用意できるのが非常に興味深いところだと思います。
例えば、強姦魔に輪姦されて逃げられない状況に陥ったとしても、「屈しにゃい!」と叫んで時を巻き戻した姫様はその思惑を回避。
それどころか、油断しきっている強姦魔に襲い掛かって吹っ飛ばしたりするのですから、気持ち的にスカッとするだけでなく、思わず笑いながらプレイしてしまうことでしょう。
コメディ部分に目を向けてもギャグが全くくどくなく、凄くテンポのいいストーリーに仕上がってるのが、個人的に凄いと感じました。旅を進める度に笑わせてくるんだからズルい!

ですが、ストーリーがコミカルすぎて抜けないかと言いますと、それは完全に別の話。
罠に引っかかったり、モンスターに倒された際のエロシーンは、CGもさることながらテキストが非常に秀逸です。
むしろ、「コミカルな物語であるからこそ落差で抜ける」という、かなり面白い構造になっております。
また、笑えるという意味でも、エロシーン的に興味深いという意味でも、ゲーム部分・エロ部分共にキャラの特徴が100%活かされている点も凄い。
「大体のDL同人はそうじゃないか」と思われる方もいらっしゃると思うのですが、本作においてメイドのセレナに関してはシンクロ率が恐ろしく高いのです。

基本的に本作のエロシーンは、姫様であるルティを主体として描かれております。
では、ルティがモンスターや暴漢に襲われている間、セレナが何をしているかと言いますと、画面外で姫様よりも先に堕ちています。即堕ちRTA状態です。
セレナはゲームパートですと「性感攻撃を受けると、たった一発で堕ちる寸前のブレイク状態になる」という、極端に性感に弱いという特性を持っています。
一方、エロシーンでの描写を見てみると、「一回おっぱいを弄られただけで堕ちる」という、感度3000倍ぐらいありそうな状態。

個人的に面白いと思ったのは、ゲームパートで面白さを深めるための駆け引きを、ストーリーにも持ち込んだという点。
ルティが助けを求めようとセレナを探してみれば、大体「おほおおおおおお!!!!」とか言っているのですから、本筋の物語のノリも相まって余計にコミカルさを強調。
本作のエロシーンのミソは「コミカルな部分とシリアスな部分の落差」ですから、「声を出してしまうほど笑えるのに、エロさは十二分にある」という内容になっております。
ゲームパートの説明のところで、「セレナはさぁ……」と私が思うのもその関係です。せめて一回おっぱい揉まれるぐらいは耐えて。

旅の中で起きる強制イベントなどは、全て「屈しない!」で跳ねのける姫様ですが、ゲームパートでは別。
それが本作ならではの「コンティニューするかどうかでエロが分岐する」という概念です。
体力が尽きてモンスターに捕まった際、まずは普通にエロシーンが描写されるわけですが、その後にコンティニューするかどうかのカウントダウンが行われます。

ここで決定ボタンを押すと、「屈しにゃい!」とばかりに姫様のカットインが出て、セーブポイントまで時を戻すことが出来るのです。
しかし、あえてコンティニューを行わないことで、諦めたルティと、(とっくに堕ちてた気がしますが)セレナの末路を見ることが出来ます。
敗北した際のエロシーンは前述した通り、セレナが即堕ちすることもあり少々コミカルさがあるのですが、こちらは物凄くシリアス。「異種姦からの出産」というシチュがメインで、触手やスライムなどの軽めのものもあれば、獣姦・蟲姦など結構ハード目なものもあります。
コミカルとシリアスの落差が好きであればあるほど、たまらないエロシーンが展開されることでしょう。
(例えば、犬に似たモンスターであれば姫様が出産した子犬がエロシーンに登場したりも。可愛いけど状況的にはえげつない……)

ストーリー上で起こるエロイベントは、人間による輪姦・睡眠姦などが用意されています。
ほとんどは強制イベントですが、一部わざと行動を起こさないと見ることができないイベントがありますので、様々な人達に話しかけたりしてみましょう。
回想モードに関しては、クリア後全解放などはないため、回収が少し面倒ではありますが、セーブデータを取った上で諦めない心があれば、結構簡単に集まるかもしれません。
ちなみに、難易度ハード以上でしか見ることが出来ないエロシーンもあるようですので、ゲームの腕に自信がある方はいきなり挑戦してみるのも面白いかも?

あらゆる人にオススメできるアクションRPG 個人的には「遊ばないと勿体ない」一作

ネコネトルさんの「姫さまは決して屈しにゃい!!」の感想でございました。
ゲームとしては、オードソックスな見下ろし形アクションRPGですが、物語面・システム面共に様々な工夫がされていて、あらゆる人にオススメできる作品でありました。
攻撃・防御スキルなどを使うことによってサクサクゲームを進められたり、キャラごとにシンプルながらも深い差異を持たせゲーム的な駆け引きを強めたり。
物語は全体的にコミカルで、笑っちゃうシーンも多いので、ストレス抜きで楽しめる作品だと感じました。

一方、エロシーンに関しても、物語のコミカルさとの落差が非常に素晴らしい印象を受けました。
テキスト面も秀逸ながら、モンスターにより倒された際の「コンティニュー」によるエロ分岐という概念も秀逸。
ゲームタイトルにある「屈しにゃい」が、分岐にかかっているというのも非常に面白いところです。

感想の場ですので書かせていただきますが、個人的に「遊ばないと勿体ない」と明言するぐらいには推します。凄くいいです、このゲーム。
ブレイク状態絡みが、実際に遊んでみないと分かり辛くとっつきにくい(※セレナのせい)と思われるかもしれません。
ですが、実際に遊べばゲームとしての気持ち良さはもちろん、本作のコミカルに徹するストーリーの丁寧さが伝わってくると思います。
興味のある方は是非とも体験版をプレイしてみてくださいませ。ちなみに、ストーリーのノリは全編通して体験版と同じです。