マージャンゼツリンオー (製品版)
ふとした時にやりたくなる二大代名詞として、「エロ麻雀」と「エロアニメ」があると思うのです。
本作はその二つが楽しめる作品……として前から注目はしていましたが、体験版も無いし、なんだか評価も低めだし、何となく敬遠していたんですね。
しかしある日、殺人的な夏の暑さだし半額だしとか諸々が重なり、衝動的に購入。
いざプレイしてみると、そこには悲しきエロアニメの宿命が眠っていたのでした……(記事の最後に書きます)
麻雀×アニメ×エロパワーでロボット起動! ”脱衣じゃない”18禁麻雀だ
さて本作は一言で言うなら、『本編アニメのエロ部分を15秒~1分くらいのダイジェスト的にぶつ切りにして、二人麻雀の勝ち負けに応じて流す』
作品となっています。
つまり敵側の悪い博士が和了れば、何か爆走する新幹線? とおぼしき中で、女性たちを陵辱するアニメが、
プレイヤー側が和了れば、正義のロボット、ゼツリンオーの女性パイロットがコクピットでオナニーしたりする、という次第。
そして一回和了するごとに、悪の博士の犯し触手プレイは前戯から本番へと進みますし、プレイヤー側もオナニーじゃイケないみたいな所に謎の男が登場、ペニス挿入の本番へと昂ぶっていきます。
(歯切れの悪い書き方ですが、なにしろ本当に説明も無く、犯されるシーンが流れるだけなので……。
ダイジェストだからですが、せめて本作用にもう少しテキストを用意しても良かった気が)
麻雀としては、それぞれ点棒25000点からスタート(二人麻雀なのに普通に原点持ち)
もしハコに出来たら、その時点で全ての動画を立て続けに流して終了ですし、
(脱衣麻雀を参考にしたのか)例え一翻の小さい和了でも、どちらかが7回和了った時点で終了です。
つまり、どうやら性パワーでそれぞれの機体が動くらしく、7回めのエロムービーが終わった時点でパワー全開、必殺技で相手を倒す! という展開なのでした。
勝つとお手伝いさんがアニメ動画で脱いでくれる、なんてのが業界の標準な中、ロボットの勝敗が麻雀に掛かっているというのは、なかなか面白い試みではと評価できます。
二人麻雀もほとんど進歩が無いジャンルに見えますが、根幹の麻雀部分はともかくとして、シチュなどでこういうアイデアを練れるのだ、と勇気が貰えますね。
(最後に書くように、恐らく苦肉の策だったのでしょうが……)
割とちゃんとしてる麻雀部分。ただボリュームが……
しかし問題はボリュームで……、25分弱の本編アニメを端折ってる訳ですから、
要は、和了分の7つのムービーが敵味方で計14、そこにエンディングなどが数種。
早い話、敵は一人、勝利・敗北条件を満たすまでの半荘デスマッチ一回のみです。
(せめて長持ちするよう、原点持ちにしたのでしょうか……)
二人麻雀にしてはイカサマも一切無し。
なぜかバックグラウンドで喘ぎ声がずーーっとループしてるなどの独自要素がありますが(先述の通り、エロパワーを溜めてるって設定は分かるんですが、正直気は散る……。オプションでOFFに出来ますが)
基本は地道に打つしかない渋さ。
あと渋さついでに触れて置きたいのは、二人麻雀というとFLASHやJavaアプレットでテンプレート的な物がありますが、恐らく本作、自作のプログラムかと思われます。
よく観察してみると、自分が親と子の時では、勝負前の牌山を取る位置が変わってたり、ばらばらな牌姿を一瞬挟んでから、理牌後の手牌を表示したりも。
エロ麻雀で謎の本格さ、なんてムダなこだわりを……。そういう姿勢が資金難に……(おっと、最後に書きます)
まぁルールをしっかり把握すれば、要は”(役に関わらず)7回和了すれば勝ち”ですので、速攻あるのみ……と分かるんですが、そうなるともう運否天賦なんですね。
私は初めに2回挑んで、2回とも負けてしまいました。
あとプレイヤー側だけ「相手をハコに出来た時のみの特別なムービー」もあり、速攻だけではその条件を満たすのは難しそう。
ここはなるほどやり甲斐のある所だぞ……と言いたくなりますが、
まぁ裏技としては本作、オプションもなぜか謎の充実で、「赤牌あり」に出来たり「敵の難易度調整」などもあります。(一戦しかないのに……)
それらを駆使して3回め、無事に完全勝利エンディングを迎えられるのでした。
(……というか、実は「最初からエロ動画が全てオープンになってる」のは、さすがにやり過ぎな配慮な気もするので、せめてもう少しやり甲斐を保つ仕組みが欲しかった……)
本編に思いを馳せるよもやま
これをプレイした後、本編のアニメも気になったので観てみたのですが
大体は想像してた通りの設定、ただロボット物のエロパロなノリが結構楽しく、
まじめな顔をした隊員たちが全員スケベ衣装でやり取りするとか、
ゼツリンオー変形の作画凝ってるなぁとか、
パイロットたる主人公が恥ずかしがりながらオナニーするんだけど、全然パワーが溜まらず、(いかにもロボットアニメ的な、オペレーターが詰める司令室からモニタリングされてて)エロい感じの女司令から「もっと大胆に! 羞恥心を忘れなさい!」と指示されて身をくねらせる……とかエロさもあり、なかなか良い出来でした。
エロのダイジェストは見ちゃってましたが、前振り込みのエロさってありますし、あと麻雀の方のアニメは恐らく容量を抑えるため、けっこうコマを省いてたり? 低解像度になってるんですね。
エロアニメ的には乳房のたわみなどに相当気合が入っており……そうですね、アニメのバイブルブラックとかを思い出す感じがしました。
amazonとかを見ると、当時もかなり高クオリティーのエロアニメとして、評価されてた様ですね。
低予算・低クオリティーが当たり前なエロアニメの中で、これは嬉しい事でした。
ただそれだけに、思いっきり”つづく”って感じで終わってますけど、これ続編大丈夫かなあ……
という事で、気付いてしまったエロアニメの悲しき宿命。
その後の運命を辿ると、なぜか2はDLsiteの同人としてリリースされており、しかも動画作品じゃなく、アニメ作画のCG+ノベルになってるんですね……。
(冷静に考えるとプロ作画で基本CG100枚以上のノベルって凄いですが)
そこで急にこの麻雀の立ち位置が見えてくる訳で、
つまり本来予定していた予算などが打ち切られ? それでも続きを作りたいのだと一縷の望みを託して、アニメダイジェスト+麻雀に踏み切ったのではないでしょうか。
資金の足しにしたかったと。
今ならクラウドファンディングといった手段もあるでしょうか、
まぁこんな時代もあったのだ……という事で、何か感慨深い気持ちになりました。
勢いで買って、勢いでクリアしたら驚いた、ある意味半額期らしい買い物でしたね……。
ディスカッション
コメント一覧
そら2011年のソフトだからムービーも荒いよね・・・
言っても6年前ですが…、時代を感じる…
と言うか本当に脱衣麻雀て衰退しましたね。もはや脱衣麻雀が好き、と言うだけでおっさんと看破されてしまうくらいには…。
一回り歳の離れたエロゲ好きに聞いてみると
「麻雀要素が入ることでストーリーとしては無理・破綻が生じる(何故麻雀で勝負するの?とか何故負けたら脱ぐの?とか)」
「脱ぐ必然性が少ないので脱がれてもあまり来るものが無い」
「ご褒美イラストを見る為のミニゲームとしては、麻雀は運(という名のCPUイカサマ)の要素が強く、しかも1ゲームが長い」
「麻雀のルールが完成されているので、ゲームとしての+αがつけ辛く、あまり変わり映えがしない(いわゆるイカサマ麻雀の方向性もスーチーパイやホットギミック辺りでやり尽くした感がありますし…)」等々、出るわ出るわ脱衣麻雀の欠点…。
うん、言っている事はよく分かる、でも30半ばを超えてまだエロゲー嗜んでいる困った人々(盛大にブーメランw)にとって、脱衣麻雀ってなんだか妙な思い入れが有るのですよ…。
そんなおっさん達の為に、どこか本気で脱衣麻雀作ってくれる所はないのかしら…等とドラゴンマージャン遊び続けながら思ってみたりw
おぉ…、熱いコメントありがとうございます。励みになります。
実を言うと、自分の次のゲームはエロ麻雀ゲー作りたいのですよ…
述べて頂いた欠点も凄く分かってて、
鷲巣麻雀みたいな要領で、和了の1000点ごとに女性雀士に付けたローターが1秒起動してもうマトモに打てないぞとか、
あと国盗りSLGで点棒を兵数に、一局を部隊衝突の一戦に見立てるとか考えてますが…。
Steamで何とか、エロパッチ方式でできないかなと…。
中国の方は日本ルールの麻雀でも遊ぶみたいですし、あとその他の外国人でも、咲とかアカギとかのアニメ経由で麻雀に興味持ってる人は多いけど、実際に遊べるソフトは無い…って事があるようなので。
スマホで遊べる脱衣麻雀とかも急務だと思いますね、JavaAppletのテンプレートの奴は普通に動かないと思うので…。(DMMとかにあるのかなあ)
どうせならスマホの指操作で、直に牌をツモらせたりしたいですね…(勢いを付けてツモると牌が良くなる)
ただ自分の制作能力では何年先になるかは分かんない…って感じなんですよね…。
脱衣麻雀はいっそ、古いネタですけどiアプリ版のスーパーリアル麻雀よろしく、困ったらとにかく麻雀で勝負して雌雄を決する。そんで脱ぐという流れでもいいような気がします。
そこにゲーム性を与えるのであれば、バンナムが出した『もえさん雀』(not脱衣)のように、点数=残り兵力(体力)と考えて、戦闘(対局)するごとに減って回復しない、とするSRPG風にしてもいいのではないかと。あれは点数を削り合うだけで回復しないからこそ成立できた面白いゲームでした。
脱衣麻雀のシステム的なアイデアは何もありませんが、いちユーザーからすると、「なぜ麻雀?」「なぜ脱ぐの?」という必然性の有無は下半身に直結するように思います。
それがどんなに突拍子もない理由や理屈でも、それはそれで趣があるものですが、それが美しかったり素晴らしかったりすると、興奮度が一段高くなる実感があります。
「とにかく麻雀で勝負よ!」という様式美が、どこまで今の若い方に浸透しているかはわかりませんが、その火を絶やしてはならない気がするんですよね。
別に燃え尽きても全然かまわなそうなちっぽけな火なのでしょうけどw
> 5.
もはや様式美としての面白さもある…、そんな所なのかも知れませんね。
『もえさん雀』初めて知りました!
今ググっても集められる情報がごく僅かなのが残念なのですが、かなり面白そうに見えますね…
やはりプロのゲーム企画屋も色々考えてるんだなぁーと。
ゲーム性、まだ練りようはある気がしますね…
> 6.
様式美として残したいという、寂しいような気持ちもありますが、
今の状況ですと、まず大きなヒットを狙える、鮮烈な作品が出る必要がある気がしますね。
そしてその時に、改めて昔ながらの脱衣麻雀も振り返られるのかなぁと…。
やはりSteamで…やるしか…!