奈落の森の花 (製品版)

ARPG,R18製品版の感想,ライター:エローン大君

奈落の森の花
奈落の森の花[素数レーベル]

*この感想は [エローン大君]さんに書いて頂きました。

敗北したらヌメヌメな目に!? マウスで狙って銃を撃つガンアクションRPG

素数レーベルさんの「奈落の森の花」の感想でございます。
本作は見下ろし型のガンアクションRPG。弾幕を華麗に避けながら、マウスで照準を合わせ敵をドンドン撃破していくツインスティックシューティングとなっております。
特徴的なのは、「ガンアクション」であるが故のリロード時間の存在と、敵を倒すたびに上がる倍率を利用したお金稼ぎの楽しさ。
弾が飛び交うダンジョンの中、「リロード中は動いてはいけない」という制限の元で戦うスリルがたまらない一作です。
エロシチュとしては丸呑み・触手を中心としながらも、ウェットな絵柄を利用したフェティシズム溢れる演出が魅力的。
ヌメヌメ感あふれる描写のインパクトは非常に強く、そのフェチでない人でも思わず惹きつけられるような魅力のあるものになっておりますよ!

ちなみに、本作は体験版と製品版ではシステムの内容が少々異なります。
体験版には本記事で紹介する「倍率システム」はございませんので、その点はご了承くださいませ。

静と動の駆け引きが楽しい本格派ツインスティックシューティング もちろんレべルや装備も重要だぞ

様々なアクションRPGの感想を書いてまいりましたが、今回取り上げる「奈落の森の花」は、エロ同人アクションRPGの中でも珍しい「シューティングゲーム」をフィーチャーした作品です。
容赦なく飛んでくる敵の弾幕を回避しつつ、流れるように雑魚を撃ち抜きコンボを決める動の要素。
6発の弾丸を込めるため、敵の弾を「一歩も動かずに」避けつつリロードを行う静の要素。
敵を倒し続けなければならない倍率システムと、一歩も動いてはいけない0.5秒のリロード時間が生む、静と動の駆け引きが魅力的な一作となっております。

シューティングにも色々ありますが、本作はいわゆるツインスティックシューティングゲーム。
WASDで移動し、敵にマウスカーソルを合わせて左クリックで射撃、右クリックで低速移動。
そして、マウスホイールを下に回すことでリロード、上に回すことでボム発動です。
主人公は一度に6発までしか撃つことが出来ず、弾が切れる度にリロードする必要があります。
リロードに必要な0.5秒の間に動いてしまうと、リロードがキャンセルされてしまうので、出来るだけ安全な場所で行いたいところ。

ダンジョン内には魔法陣が点在しており、その上に乗るとオートセーブ・体力回復・ボム回数の復活を行えます。
雑魚敵に倒されても前の魔法陣に戻されるだけなので、何度も死んでパターンを覚えながらクリアしていくのもアリでしょう。
大量の弾に追われながらも、何とか魔法陣にたどり着いた時の安堵感は凄い……。

また、主人公が使う武器「シルバーガン」は射程が短く、また「自分と敵の距離が近いほどダメージが上がる」という特性があります。
遠距離から敵を倒そうとチキンな戦法を取ると、まともにダメージが与えられないどころか、沢山の弾に襲われる羽目になりますので要注意。
アクションRPGならではのフィールドの広さを、自機の射程を短くすることでシューティングゲームとしての面白さを熱くするというアイディアが面白いのです。
敵の弾幕を避けてジワジワと近づくスリルと、近距離で弾を撃ち込み一気に倒す爽快感はたまらない……!
全体的にシューティングゲームのスキルがかなり重要視されるゲームとなっていますので、上手な人はいきなり高難易度に挑んでもクリア出来るかも……?

とは言え、私のようなシューティングゲームが苦手な人でも、装備をきちんとすればクリアできるのでご安心を。
本作の主人公の強化は、装備の組み合わせによって行われます。
オーブは攻撃力の強化、鎧は防御力の強化、そしてアクセサリは「敵弾を遅くする」「毒沼などに耐性が出来る」などの特殊効果による強化という感じです。
装備は一部ダンジョン内で入手できるものがありますが、ほとんどの装備は街中にあるお店で購入する形になっています。

しかし、ここで注意すべきなのは「レベル」。
実は、ダンジョンで必死に溜めたお金で強い装備を買っても、「重さに耐えきれず装備できない」ことが起こるのです。
具体的に言いますと、ステータスにある「MAS」(装備重量)が「AGI」(素早さ)を超えているとアウト。
上の画面のように警告表示が出て、装備を選び直さなければなりません。
AGIはレベルを上げることによって上昇しますので、ある程度レベル上げをしたら装備の見直しをしてみるといいかもしれません。
もちろん、レベル上昇によって、HPや攻撃力などの基礎ステータスも上がります。
低難易度プレイでは意識しなくともクリアできると思いますが、高難易度ではMAXまで上げないと辛い状況になるかも……?

シューティング好きな方向けにお話しますと、本作の雑魚敵は基本的に主人公をまっすぐ狙う自機狙い弾を発射するので、ちょっとずつ自機を動かす「チョン避け」が有効です。
しかし、本作はアクションRPG。遮蔽物が無かったり狭い通路でリロードをする際には、大きく動いて弾を振り切らないとリロード中に被弾してしまうこと間違いなし。
画面内を自由に動きまわれる一般的なシューティングと違い、地形を考慮して「切り返し」を行わなければならないため、凄く新鮮な気分でシューターの方も楽しめると思いますよ!

よく分かる序盤プレイ動画:

強力装備を買うための「稼ぎ」システムが超熱い! ガチシューターも満足な難易度もあるぞ!

さて、本作では装備などの他に、経験値やステータスを上げることが出来る食べ物など、色々なものを買うことが出来ます。
もちろんお金が必要なわけですが、実は普通に装備を揃えようとするだけでも、金欠になりかねないほどお金に関してはシビアです。
終盤に買えるようになる装備など、「桁を間違えているのではないか」と疑ってしまうほどに法外な価格設定となっているため、面を食らうことは間違いないでしょう。
食べ物を食べるシーンで見ることが出来る、主人公の桐術唯香と蒼空神草の掛け合いも、金欠ではコンプリートは厳しい……!
というわけで用意されたのが、本作ならではの要素、「オーバーキルでのお金稼ぎ」です。

簡単に説明しますと、本作では左上に表示される倍率を上げ、特定の弾を出す敵を倒すことで大量のお金を稼ぐことが出来ます。
倍率は敵を倒すことで上昇しますが、普通に敵を倒すだけではほとんど上がりません。
そこで重要なのが「オーバーキル」。わざと遠距離から敵を攻撃してHPをチビチビと削り、最後の一撃だけ近づいて撃つことで、倍率を一気に上げることが出来ます。
そして、上げた倍率は「撃破時に特定の敵弾がお金に変化する敵」を倒すことで還元でき、「敵弾から変化したお金×倍率」分のお金が稼げる仕組みとなっております。
積極的にオーバーキルを狙いたいところですが、敵を倒さない時間が続くと倍率が急激に下がってしまうので、倍率上げはほどほどにしておくのがコツです。

凄くシンプルに思える稼ぎシステムですが、「敵弾の数が多ければ多いほど稼ぎがデカい」という要素がかなり奥深い要素にしています。
瞬殺してしまうと敵弾が少ないのであまり稼げない。でも敵弾が多くなりすぎると被弾の可能性があるし、待っている間に倍率が下がってしまう可能性もある。
このジレンマを解決するためのルート作りや、弾避けなどを含めた立ち回りが、稼ぎのポイントかつ本作で最も楽しいところとなっています。
大量の敵弾を変化させて稼ぎが成功した時は、処理落ちのようなエフェクトがかかるため、倍率が上がっていれば上がっているほど脳汁がドバドバ出ること間違いなしです!
ちなみに、敵弾スレスレまで近づくことで2秒ほど倍率が上がるので、これを利用することで倍率をキープするなどのテクニックもあったりします。シューティングゲームが得意な人は試してみよう!

ゲームの難易度は「PICNIC」「MILDER」「ORIGINAL」「???????」の4種類。
「???????」以外の難易度に関しては、ゲーム中の設定画面で任意に難易度を変更できる他、自動的に難易度を決めてくれる「AUTO」モードもあります。
AUTOモードは、上手いプレイをすれば難易度が上がりミスが多いと難易度が下がる、シューティングゲームでよく見られるランクシステムを採用したもの。
個人的な印象ですが、ビックリするほど的確に難易度を上下してくれるので、とりあえず初回プレイはAUTOモードを選んでおけば間違いないと思います。

プレイ時間については、AUTOモードでのプレイで大体2.5時間ほどでした。
ただ、高難易度限定のボスを倒すとなると、お金稼ぎやレベルアップなどにプレイ時間を費やすことになることでしょう。
ちなみに、「???????」はORIGINAL(※敵を倒すと打ち返し弾が来る)でオールクリアした場合のみに解禁される難易度。この難易度でしか戦えないボスもいるらしいですが、ORIGINALクリアの段階でヒイヒイ言ってたので、出会える気すら全くしない……!
難易度が上がると猛烈なまでに敵の弾数が増えるため、0.5秒を要するリロード時間を如何に確保するかが問題になってくることでしょう。
リロードやオーバーキルなどのシステムは、シューティングとしてもRPGとしても独自性が強く、とても面白く感じました。

惜しむらくは、ストーリー部分が途中からとても駆け足になってしまっているという点。
制作の諸事情があったようですが、如何にもライバルキャラっぽい女の子も、一回戦闘しただけでその後に絡んでくる様子が無いなど、色々と勿体ない感じがしました。
ただ、高難易度に挑戦するなどのやり込み要素はありますし、独特なゲームシステム故に普通のシューティングゲームでは味わえないスリルを味わえる一作でもあります。
ゲームジャンルとしては突出しているので、ストーリー部分に関してはまさに次回作に期待といった感じでしょう。

ちなみに本作、スクリーンショットを見るとツクールやウディタを使っているように見えますが、実は一からコーディングして製作された作品です。
一からコーディングしたにも関わらず、全く違和感を覚えさせない挙動は素晴らしく感服するばかりです。

液や泥にまみれるフェティシズムの表現に全力を注いだエロシーン 新たなフェチに目覚めちゃうかも……

エロシーンの一番の特徴は、丸呑みや触手責めを彩るウェットなCGと、強烈なフェティシズム。
かなりクセの強い絵柄ではありますが、本作のエロシチュは「ドロドロなものにまみれた女の子」が好きな人なら、ものすごく刺さるものばかりです。
とにかく、どのエロシーンでもCGは「ぬめっ」とした感じを徹底していて、テキストでもその感触を生々しく描写。
それどころか、「泥姦」などを始めとした、汚泥にまみれる描写などもあるのですから、かなり強烈なインパクトがあります。
汚泥の臭さを感じながらも、強烈な媚薬効果がある粘液に包まれ、その匂いさえもだんだんと快楽に感じていく……。
迫真すぎる描写の数々に、まるで自分が泥などにまみれて快楽に襲われているような気分になりました。

また、純粋に快楽堕ちさせられるだけでなく、「くすぐり」や「痒みに襲われる」などシチュは様々。
ジャンルとしては丸呑みと触手に特化した作品ですが、ヌメヌメとしたエロシチュが様々な形で用意されているので、興味のある方は要チェックです。
CG部分もテキスト部分もフェティシズムを全力で推してくるので、新しい世界が開けちゃうかもしれませんよ……?

エロシーンは、ボス敗北時とダンジョン探索時のイベントの2種類。
ボスに関しては勝利しても自動的に解禁されるため、ダンジョンを探索しながら「如何にも罠がありそうなところ」を探したりして見ましょう。
また、クリア時の特典として、一時的にエロ回想を全解禁するためのコマンドが表示されます。
コマンドを入力する手間はかかりますが、ダンジョン探索が面倒くさい人は全解禁コマンドを使って、ドロドロな本作のエロシーンを堪能してみるのもいいかもしれません。

シューティングゲーム初心者にもオススメ出来る面白さ フェチ表現も必見だ

素数レーベルさんの「奈落の森の花」の感想でございました。
「ツインスティックシューティング+RPG」というジャンルも珍しいですが、シューティングゲームとしてもリロード時の行動制限や、オーバーキルを利用したお金稼ぎなど、独自のシステムを入れているのが楽しかったです。
また、ボスや一部敵を除いた敵弾は自機狙いが多いため、地味にシューティングゲーム初心者も楽しめるゲームなんじゃないかな、と感じました。
一方で、ストーリーに関しては駆け足になっているのが勿体ないところ。キャラの魅力を描き切る前に終わってしまった、という印象なので次回作に期待したいところです。

エロシーンに関しては、とことんフェティシズムに特化した描写が素晴らしいと思います。
ヌルヌルとした感触に独特の匂い、泥などに身体を穢されては快楽を与えられる不思議な感覚……。
正直、あまりピンと来ないタイプのフェティシズムだったのですが、一気に沼に引きずり込まれそうになるだけの破壊力を持っています。
凄く個人的な感想ですが、これはクセのある絵柄だからこそ、よりフェティシズムが引き立てられたのではないかな、と感じました。
先述しましたが、体験版と製品版ではシステムが少々異なっています。
具体的に言いますと、体験版には「倍率システム」自体が無く、オーバーキルの効果が経験値アップになっています。
その代わり、「安全な場所でリロードするための立ち回り」などの基本的な駆け引きは、きちんと遊べるようになっておりますので、エロシーン含め興味のある方は是非遊んでみてくださいませ。
ボス戦などは特殊な弾幕もありますので、シューターの方も満足できることでしょう!