ロミオとジュリアとエロトラップダンジョン (製品版)
*この感想は [さたける]さんに書いて頂きました。
「エロトラップダンジョン」、「Spiderlily」などエロトラップダンジョン系のエロ同人ゲームが増えてきました。
RPGやゲーム作品でこの題材を扱ったゲームはシステムに凝った印象があるのですが、実はその一方でイラスト・CG集としての単純なエロトラップダンジョンも存在します。つまり、ゲーム性としてではなく、シチュをエロトラップダンジョンとして扱った題材ですね。
本作もこの流れを汲んだエロトラップダンジョンを題材としたノベルゲームです。
純粋な読み物としてのエロトラップダンジョンの手軽さ
町と町の間を遮るように出来たダンジョンの影響で遠距離恋愛になったカップル。ヒロインのジュリアは、我慢できず恋人に会うためダンジョンの先にある町を目指します。ところが内部はエロトラップが一杯でしたという話。
基本はノベルゲームですが、エロトラップダンジョンをプレイしているようなUI構成です。ノベルゲームなので内容としてはシンプル。基本は↑ボタンでダンジョンの先に進み、たまに表示される2拓の選択肢を選ぶゲームです。

▲進むで次のフェーズへ。基本操作はこれと次の選択のみ。
ダンジョンは序盤に一度だけ選択肢で進行先の分岐がありますが、中盤に合流します。エロトラップが数個変化する程度でストーリーの変化は無し。また、ダンジョンは一方通行でターン数を消費しながらひたすら前進し、トラップエリアに入ると2択の選択表示があります。片方は罠を回避してわずかなターンで次のシーンへ、もう片方はトラップが発動しエッチなイベントが発生、大きくターン数を消費してしまいます。


▲仕掛けがありそうな箇所で選択肢が発生し、間違った選択を選ぶとエロトラップにひっかかってしまいます
このターン数はゲーム内時間と置き換えることができ、一定ターン以上か以下かでエンディングが分岐します。つまり、ダンジョン内のトラップでエッチなことをし続けると内容が変化するということです。
各エンド10分、計20分ほどでクリアできる短編ですが、ケッテンゼーゲらしい愛があるゲームかなと。長所を挙げると、主人公の二面性を持つ性格、ライトだけど変化球のあるエロトラップ、ちょっとだけ捻ったオチの3点です。
ジュリアの性格は愛想が良い会話、でもお茶目な女の子らしい心情、そして敵対行動(主にエッチな内容)をとる男や生物に対しての反撃と強烈な言葉の二面性を持っています。その上でダンジョン内はロミオへの愛を綴った言葉やロミオに会えない苦しみなど始終ロミオのことを考えている恋愛一筋な女の子です。


▲ちょっと言葉にしずらいのですが、「変わった女の子」というイメージがありそうな主人公。
これらの性格や行動が合わさるため、プレイヤー視点だと「見ていて飽きない女の子」です。本作はダンジョンという性質上、独り言を喋るシーンが多いのですが、その内容が見ていて面白いため、クリア後ももっと彼女の会話を見たいなと思う独特の余韻がありました。
トラップのアイデアで他エロトラップダンジョンと差別化か
私などはエロトラップダンジョンと聞くと、機械姦や触手姦で「止めて」と言っても無機質な振動で無理矢理に何度も強制絶頂させるシチュを想像します。ただ、それを期待して購入すると、シチュとしてはちょっと物足りなさを感じると思います。では、どういう方向けのゲームかと言えば、過去の「ケッテンゼーゲ」作品のシチュが好きな方、女の子が軽く気持ちよくなるゲームが好きな方向けです。
今作の特徴はライトなエロトラップが多いことが特徴でしょうか。
風が吹いてスカートが捲られ「誰も見ていないよね?」や、衣装を消してしまう地雷原で裸になりながら、人目を気にして進むなど、普通の女の子がトラップで軽いヌードを披露してしまって悶えるシーン。こういう、ほんのちょっとしたエロスに女の子が恥辱を覚えてしまうようなシーンが多く登場します。また、挿入シーンはスライム姦や触手などがありますが、主人公もしっかりと感じながらも連続絶頂はあまり無く、1回素直に気持ち良くなるようなシーンです。



▲パンチラのような軽いシチュが多いです。人がいる場合もあれば人がいない場所でパンチラして「誰も見てないよね?」というシチュも。他、おっぱいが巨乳に変化する+感じやすくなるようなライトだけど、何故かエロいと感じるような内容が多かったです。
他、表現技法としては歩きながら、つまり↑ボタンで先に行くと進行するエロトラップイベントがあることです。前進しつつも、どんどんエロ状態が悪化します。



▲ターン経過と共に感じ具合が変化するヒロイン

▲媚薬系もターンの経過でどんどん耐えられなくなっていく様子。
例えば媚薬を嗅ぐエロトラップに引っかかった場合、ターン経過しながら前へ前へ進むごとに主人公のセリフや立ち絵がどんどん我慢できない状態になります。我慢できないような状態になったところで発散できる新たなトラップが登場して本命のエロイベントが発生する場合も。
また、主人公は恋人持ちです。もう恋する乙女状態でロミオ以外の人には一切興味無いような状態です。恋人に悪いと思いながらもバイブや触手の餌食になり快感に耽る姿、恋人を想いながら自慰のようなエロトラップにひっかかる姿などを楽しめます。
特にこの恋人設定は対人シチュで活かされています。ロミオ以外とエッチすることの忌避感と、それでもエッチに流されてしまう主人公。加えて貞操観念が薄い世界観なのか、エッチまで発展しても、それほど落ち込むこともありません。これらが合わさって、恋人一筋なのに恋人以外で感じてしまう背徳感というシチュが全編にいきわたっています。


▲対人シチュは基本的にエロトラップとのコンボ。純粋な対人エロはありません。
その例としては、媚薬を嗅がされた上、ショタと一緒の休憩室に入った主人公というシチュがあります。主人公は火照った身体に我慢できずにオナニー、それでも我慢できずショタとエッチに励むシーンなど。イベント序盤は恋人のことを考えているのに、いざ終盤になると快感しか頭になくなり、ロミオは?貞操は?というイキっぷり。
これに加えて、主人公がロミオ以外の男にそれほど興味無いという設定が関連しているのですが、ナンパ男やセクハラ男への対処方法がSっぽいイベントがいくつか。社交辞令的な対面が上手な主人公ですが、セクハラ男系統のイベントはそれにも関わらずおっぱいを触られるなどセクハラを受けます。ある時は精子が必要となるのですが、男達が調子にのってセックスまでしようと発展。すると、主人公は男達を薙ぎ倒しチンコ足コキしながら言葉攻めするという展開になります。

▲個人的にお気に入りシチュ。ミミックと壁尻の合わせ技。この場合、為す術も無く犯されて悪態をつくのみですが、男への罵倒セリフも。
短編ゆえの試みとして、伏線を意識したゲームシステム作りをしています。まず、ターン数によるエンド分岐(以後、一定ターン以下を短ターンと表記、以上を長ターンと表記)ですが、短ターンエンドは長ターンエンドを見たかどうかで180度意味合いが変化します。また、エロトラップの意味合いもエピローグ閲覧後は意味合いが少し変化します。クリア後に再度プレイすると新たな感覚でプレイできることでしょう。
最後に、本作は別の見方をすると遠距離恋愛のメタファーとも取れます。ダンジョンは恋人までの距離感、エロトラップは彼氏彼女と会うまでの異性からの誘惑。この考え方でプレイするとエンディングもまた違った側面が見えるかもしれません。
クリア時間は20分ほど、基本CG7枚、回想は19。ゲーム性はほとんど無く、純粋なノベルゲームにダンジョンを進む操作性を与えたゲームなので、RPGなど遊べるエロゲを求める層に勧めるゲームではありません。反面、低価格であり手軽にエロトラップダンジョンを楽しみたいと思う場合はチェックしてもよいゲームかと思います。彼氏持ちの女の子が軽いエロトラップで乱れてしまう様子をゲームクリアまで連続で見ることができます。
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