廃鉄少女ダブルパック (製品版)

ACT, R18製品版の感想, エロ格闘

廃鉄少女ダブルパック
廃鉄少女ダブルパック[ISAmu.のお部屋]

私がこのサークルさんのゲームを初めてプレイしたのは、[TA-boo.]
格闘ツクール2nd製、つまり格ゲーでエロをやるのだというのがまさに新しい発想の時代に、
しかも”闘い”ではなく一方的な鬼畜暴力、しかも”タブー”を犯した後に待っている、追っ手とのバトル横ACT……という展開にまで及ぶのは、本当に肝を抜かれたものですよ。

その鮮烈な印象は次にプレイした[釈我-SYAKUGA-]でも深まり、
これは冒頭、雨がしのつく中、墓場から血塗られた男が蘇る……という、いかにも、”あの[スプラッターハウス]を現代でやったら”という昇華具合に惚れ込んだものです。

さてこちら[廃鉄少女]は、そんな作者さんの同人エロゲ初参戦となるゲームで、実に約12年前。
だがそのセンスはやはり漲っており、「なにやらお色気コスのお姉ちゃん達が、巨大ロボットを操って戦う」という、こちらも格闘ツクール2nd製の18禁格ゲー(おまけに発売から9年経って、”EX版”の付属というアプデも行っているという……)

昨今の3Dならともかく、2D格ゲーの文脈でロボット同士の対決なんて、私が見た事あるのはSFC[機動武闘伝Gガンダム]以来の発想ですよ……。そんなものが同人の、18禁エロゲーから!
なんとも夢踊る事です。これなんだ。

という事でどんな物か確かめてみたく、レッツプレイ。

異質なロボットが唸りを上げ、金属片を撒き散らす。パイロットのセクシーお姉さんたちの乳も揺れる18禁格闘!

さて本作においては”イメージ”を書き記すことが一番大事、”それ”がまさに正確に表現されてる事自体に驚くゲームだと思いますので書きますと、
タイトル始まるや「スクラァップゥ アイアン メイデェン」(ちなみに試合のラウンドが始まる前は「キャンユゥ サバイブゥ??」)
という、巻き舌にも程がある厳つい英語のコール、
CPU戦の難易度も3つから選択できるのですが、これも一番簡単なのが「ROUTE13」、次が「ROUTE88」、最後が「ROUTE4989(四苦八苦)」なんて金文字がフェンスに打ち付けられてるってなデザインで、そうですね、まさに洋ロックのような重厚、いやメタルさがお出迎え。

次にプレイキャラ選択画面、こちらは競泳水着やネコ耳メイド、看護婦、チャイナ服や巫女さんと何やら「各業界代表」みたいなコスの、ボインの女性たちが。
しかし全員、目を瞑っている……
(いわゆる萌え系ではなく、例えるなら一時期の彩京ぽいセクシーさなのも、ツボを突かれる所でしょう)

これは華があるね、と選択するやオネーちゃんがゆっくり目を開き、その後ろに浮かび上がる異形のマシン……というね、もうキャラ選択から爆発するセンス、格好良さ。
(本作、ロボデザインもただメカメカしいだけでなく、どこか生体的な不気味さ? も取り入れてるのが、非凡さに酔えます……。
*そもそもロボットではなく「魔人」という設定だったりもする)

そして戦いが始まるや、スクラップ工場のような街並みを遠景に、
車輪で低く地を走り、チェンソーを突き出す機体やら、画面のほぼ半分を占めるような規格外の巨体。
とりあえず波動拳でもと入力しても、まずロボットのカバーがずれ、そこから火炎放射器みたいな筒が伸び、火を噴く……というまでのギミック起動を活写。
従って波動拳的な遠距離攻撃でさえ、大体発射までに〜60フレームくらい時間が掛かる、という塩梅だったりもします。

全般に言える事は、いかにもロボット格闘かくあるべきという様なやたらと重厚な動き、ダメージヒットの度に散らばる金属片、あとずっと待機していると蒸気をブシュウッと吐き出す……みたいなモーション。
その分、一発一発が入った時には叫びたくなる様な気持ち良さが! といった次第ですね。

……つまりは”それ”です、巨大ロボット同士の格闘と言った時に思い描くだろう”そのイメージ”に全力で取り組んでいる、そんな作品というだけで、人によっては値千金の価値があるものでしょう。

本作はまさにそんな風にして「メタル(ロック)」「生体ロボ」あと「ムフフ(エロ)」が構成されてる主要素。
ちなみに「ムフフ」の方としては、シンクロ状態よろしく、機体へのダメージがそのままパイロットの乳房へ連動する仕組み……というトンデモ設定で、そう、ダメージを受けるほど、ぶるんぶるん乳揺れするのでした。
ちなみに必殺技を撃てば、パイロットの女性たちは想い想いにポーズも決める……と”華を添える”感ががっしりと。

他にコンボを入れて乳房を揺らす、これを本作の表記で言うと「コンボイン」システムとなる訳ですが(かなりの多重ミーニングだ)
コンボインにてポイントを稼ぎ、あとのムフフモードでお触り出来るタイムを稼げ……というH仕様も用意されております。

遊び込むほどに見えてくる各機体のトリッキーさ、ロボット格闘としての特徴

さて本作の「雰囲気」を重点的に語った訳ですが、実はそれにはちょっとやましい理由もあって、実は私こと111は格ゲーがかなりの苦手部類……。
それでも半数のキャラでクリアするまで遊んでみた所を、語りたいと思います。

まず初めの印象としては、(機体にもよりますが)攻撃の繰り出しが鈍重なロボは大体かなり体躯が大きく、当たれば敵が錐もみに回転、適当に腕を振り回すだけで相手を拾って空中コンボに繋がるな……と、まさに”スクラップにする”豪快さを味わえたものです。
これで重要なのは要はタイミングだと思うので、そこだけ間違えなければ、格ゲー苦手でも(基本技だけでも)そこそこガキンガキンと打ち鳴らして戦えるかな? と…。

またそこから少しプレイを重ねてみると、だんだん各機体の個性が見えて来て、一応は格闘ゲームのお手本に沿い各自デザインされてる? ものの、それにしたってキャラの特徴がより「濃いめ」。
そして重厚なロボット格闘というコンセプトの割に、実は全員にダッシュ機能があるんだな……なんて所にも気づき始め、最終的にロボットごとの性能を経て、全キャラ共通して持つもの、つまり「距離感」をより意識するようになったり。
(つまり格闘ゲームの基本のプロセスに自然に至った、のでしょうか)

「相手との相性を考え、後ろに退きながら戦うか、前に出ながら戦うか(大体の機体は後退の方が遅い。ただ前進に関してはかなり速さにばらつきがある様子?)」
とかなると、何か立派な格闘ゲームであり、そしてまさにロボットぽくもあってて、格好良いものだなあと。
それを苦手なりに悟れたのは、随喜なのでした。

以下、自分のちょっと遊び込んだキャラを書くついでに、各特徴も強調できればなぁと。↓

ネコ耳メイド

・車輪付きで地を這うように基本姿勢が低く、前進速度がかなり速いロボ。いかにも鋼鉄といった風情とは真逆に、パイロットはぶりっ子天然ネコ耳メイド。
攻撃的には爆薬を仕込んだグローブで殴りまくるという(パイロットとの)ギャップもあって、なかなか面白い操作感。
近接タイプかと思えば、必殺技には飛び道具もあり、通常攻撃のパンチは距離が長く、どれも単体で多段ヒットする……と初見ではかなり良さそうに見えるけど、
(メイドなためか)どれも技が出る前に余分な見栄みたいな動きが多く、ガードされやすい!
そんな特徴もあって、意外に空中コンボの類が繋げにくく、見た目ほどダメージが捗らず、一点豪華主義の他の機体とぶつかったりすると、決め手に欠けてしまう印象。

車輪だけに突進技が速く、そこそこ強いのでこれを軸に、あと実は投げの範囲も割と広いので、稀に飛び道具をフェントにしつつ、前進→打撃or投げ等でHPを多く削っていくと良さげ?
読まれると弱いので、若干「相手の出方を窺いつつ」の中距離が得意なキャラという感じが。

お注射看護婦さん

・巨大な注射器を備え、災害レスキューロボの様な駆動式の脚で、のっしのっしと前進。お注射しまくるロボット&看護婦さん。
移動スピードが今いち遅い……のだが、そのぶん打撃の出が早く、リーチも長くて多段。
更に必殺の突進技となるとかなり速め、攻撃での体勢の変化幅が(他の機体と比べて)大きい、とフイを突けると強い。
リーチさえ取れてればかなり有利だが、ただ一発一発の破壊力は低いようなので、懐に入られるとかなり不利に。

スペックだけ聞くと似ているように思えるが、自分より低い姿勢、リーチもそこそこあって前進も速いメイドさんロボにはかなり苦戦する…?(相性を痛感する)
看護婦さんロボの場合は、出足がとにかく早くて多段なため、幾つかの必殺技でバラエティを作りつつ、むしろ積極的に出まくると良い感じか。
(格闘ゲームの基本たるスト2ならリュウ・ケンが対抗馬であり基本軸になるのだが、機体の大きさがばらばらで、全員にダッシュとかもある本作、
距離の詰め方からして、むしろ基本軸になるのはE本田タイプのメイドさん・看護婦さんロボでは……と感じたけど、どうでしょうね)

競泳水着ねーちゃん

・波動拳的な飛び道具、昇龍拳みたいな技も備えた、いかにもスタンダードという様なキャラ(だが本作では必ずしもそうでは無いかも…という事自体が、「ロボ格闘」の特異さの引き立て役になってる気も)
パイロットは競泳水着(競泳帽も被っててちょいマニアック?)機体はシュノーケルに酸素タンク、水かきみたいになった手でハリセンよろしく叩く……というデザインも面白い。

事実、口からの火弾(波動拳)はそこそこ性能も良く使いやすいが、相手によってはリーチや有効距離が尋常じゃなかったりする本作では、軸にするのはやや頼り無いか?
ただ攻撃が(ハリセンなので)微妙に扇状で、通常の格闘よりもやや広い感じ、
投げも空中に高く飛ばす……というもので、小→中→大攻撃と素直に空中コンボに繋がるのは気持ち良い。

本作、「距離」が余りに印象強いですが、もう一つの基本である「コンボイン」を学ぶのに適したキャラなのかも。

チャイナ中華娘

・恐らく競泳水着と対になるキャラ。チャイナ服、必殺ごとに点心を手に持つポーズって事から、中華娘であろう。
機体の方も頭から一本生えた触覚、背中に背負った中華鍋が甲羅っぽく、微妙に(ギトギトした中華料理屋にいそうなイメージがある?)あの虫っぽさを出しつつ、
でも実際、頭の触覚は秦の時代とかの兜ぽくもあり、弁髪ぽくもある……という捉えようの無さと、メカメカしさが両立している凄いデザイン。

競泳水着がコンボインを学ぶキャラならば、こちらはまさに距離。
ことに近寄ってからが強く、近距離での肘鉄はリーチは短いが恐らく最速、
必殺の鉄山靠のような打撃技も相当強く、しかも発動タイミングを遅らせて3発まで出せる……
そして実は一番要注意なのは、そこから少し距離を取った時の、強攻撃の中華鍋での一発。これはまさにサムライスピリッツ的な致命的な一撃を与える。
ただ移動速度はそこまで早くなく、実は一打一打自体は軽かったりも。

中華鍋が勝負を左右する程の威力を誇るので、近距離戦をカードにしつつ、いかにこの一撃を決めるかが鍵なのかも?

巫女さん

・清浄な霊感に通じてそうな(必殺ポーズもそんな感じ)巫女さん。
機体は蛾を思わせるふわふした毛を纏い、ハイヒールのカカト立ちで直立、更に攻撃スタイルはムエタイのような蹴りが強い、と面白い(ガイルタイプ?)
初めの一撃さえ入れば次々と連続で活路を開けそうな感じだが、出始めの一撃を防がれると辛い、という印象。
まだ特徴を掴めるほど遊び込めてない……

家庭教師のおねーさん

・個人的に一番好き。キャラ的にはボイスや振る舞いからしてえっちな家庭教師のおねーさんという風だが、機体的には一番小兵、だが巨大な刀の一撃が時にゲージの3分の1を削る、と一人だけサムライスピリッツやってるのか、くらいのメリハリあるキャラ(それ故に距離の重要さが強調される)

パイロットとは裏腹、機体は狂気を抱えた人斬りみたいな風情で、
ラウンド開始時、何か黒い塊があると思ったら小さく小さく屈み込んでいたこの機体で、雷に照らされるや刀をぶら下げたままスッと立ち上がり猫背、みたいな(生体系とは別の)異形さたるや痺れる……。

勝負としてはいかに高威力を誇る刀の、振りかぶった一撃を入れられるか(たぶん機体自体の防御力も低くて、少し攻められるだけで他よりダメージが多く嵩む気がする……)
その為に囮となる動きの組み合わせや必殺を身に付けられるか。
ジャンプしての刀を抱き抱えての落下はいつ出すかで微妙に軌道を変えられるとか、
小攻撃の膝なんかは、ダメージもリーチも低くていかにもショボいと決め付けがちだけど、実はこれ、フェイントとしてだけじゃなく、カウンターで入ると敵がかなり浮いて、そこから上手くすれば刀を2発くらい入れられる(HPゲージの半分くらい行くような…)とか、刀以外の突破口を見つけると面白い。

お嬢様

・本来は隠しキャラだったお嬢様。ゴージャスネスバストだ(ちなみに本作、揺れアニメの都合か、衣装によって目立つ目立たないはあるけど、バストサイズは皆同じ……かな?)
さて隠したる機体は如何ばかりか、という所だが、骨だらけの竜のような相貌で、本作最大、画面の約半分くらいの大きさを占める。
しかもジャンプすればふわーんとめちゃくちゃ高く跳ね上がる…(そしてそこからの降下攻撃も。他のキャラが殆ど持ってない視点「空中戦」という概念さえ持ってるような)
という、余りに特殊なキャラ。
体型が特別すぎて、相手の小攻撃がそもそもこちらまで届かない、なんて事も……(思い切ってるなあ)

だが自分で操作してみると余りにトリッキーすぎて苦戦、基本攻撃はガードされた後の硬直がやたら長いし、なにしろ自身の的はでかいしでコロッコロに負けると思う。
出は遅いが画面端までの到達が早い、高破壊力を誇る広範囲レーザー、ジャンプからの一撃が入れば、でかい図体で丸まってゴロゴロする必殺技でコンボがガシガシ入る……など強みを見付けて行きたいところ。
高いジャンプからの降下、あえての何もせずで掻き回し、でかくて鈍重かと思ったら一部に突進系の技もありと、かなり揺さぶりを掛けられるキャラで、プレイするごとに面白みが分かって来ると感じた(隠しボスにしては珍しいような)

特に必殺技を覚え出してからはまた格段で(自分は格ゲー苦手なので「できれば基本技で勝ちたい」ってくらいなのですが)
初めの機体の異形さから想像したイメージが、更に延長されるような動きであったり、かと思えばこんな事もするのか、みたいなトリッキーさも窺えたり……。
なるほど、遊ぶ程に見えてなかった物が見えてくるこの感じ、イメージが更新される感じ。
これが格ゲーの楽しみなのか……なんて堪能したものですよ。
(キャラにメリハリが効いた本作ならでは? 他の格ゲーと比べて何か言えないのが辛い所ですが……)

エッチ、そしてやり込み要素で満足度もアップだ

コンボインをたくさん当てたり、有利に闘うほど、勝利後のムフフタイムが増える。
という事で、H要素としてはおさわり的に乳房をたぷたぷ揺らしたり、口に何かをしゃぶらせてみたり、脚を開かせてみたり……
と、キャラごとに3部位×2種類ぶんの弄くりがあるぞ……という感じ。

家庭教師のお姉さんとかに勝利、好きに弄って喘がせてると、
まさに往年の「脱衣麻雀で勝利した後」みたいな、ゲーセンでトキめいてたあの妖しい雰囲気を醸す絵柄でもあって、これはこれでグッとくるもんだなあ……と思ったものです。

基本的に本作のエロはシコ用というより、「上達すればよりエッチを見える」という、意欲をそそる物として位置付けられてる感じで、
他にも隠しというか、やり込み要素として「最終ラウンドに超必殺を決めると脱衣KO」「超必殺のコマンドは、各キャラで一度クリアした時のみに表示される」なんてのもあり。
そしてこの超必殺、言わばおまけなのだから別に機体が光って突進して脱衣……とかでも理解は得られたかと思うのですが、
きちんと特別な技・特別な演出が用意されていて、「やり込みにはきっちりと応える」姿勢を大いに感じるのでした。

他にクリア後の特典として、各声優さんへのインタビュー・開発者さんのメッセージ(余談ですが、音声専門のマネージャー? もいらっしゃる様で、確かに本作の音声は約12年以上とは思えないほど良い感じが)
隠しボス出現のパスワードを1つずつ集めるのだ……(今のバージョンでは初めから出ちゃってますが)などなど。
難易度設定とかもですが、何度も色んなキャラでクリアするのだ、そうして奥深さに気付きながらプレイしていけ、という物がありました。

つまりエロ格闘としてのゲームデザインで言うと、シコというより、やり込みの深さで満足度を高める設計なわけですね。
(思えば[TA-boo]はこのおまけ部分こそがメチャカッコ良くて、今でも印象に残ってる訳ですし……)

ちなみに用意されてるモードは勝ち抜くCPU戦と、2P対戦もあり(一つのキーボードを使って対戦。方向キーの関係上、恐らくnumキーがある機種のみ対応かな……?)
今だと戦闘を1.5倍早くしたEX版も付いて来て(ムフフシーンをカットして試合のみの連戦や、ひたすらムフフなどオプションも充実)
なるほどこれは現代風かなぁと思いつつも、やっぱりガキンガキンと音鳴り煙噴くようなロボット格闘としては、元版の方がコンセプト伝わるかなと。
「……あっこれって(EX版って)スト2’のオマージュ的な措置なのかな?」とか彷彿とさせてくれる、ゲーム制作の職人ぶりなのでしたよ。

作者さんは現在も、新作開発中の模様……こちらも要チェックだ