限界!?お兄ちゃん シスタートラベル (製品版)

RPG,R18製品版の感想,ライター:さたける,限界!?お兄ちゃん

*この感想は [さたける]さんに書いて頂きました。
⇒予告での感想はこっち
旅先で出会う様々な女の子を仲間にして、仲良くなってエッチ、スケベなことで頭が一杯の主人公だけど、女の子はしっかり守る。……といわゆる成人向けゲーム黎明期によく見かけるタイプの恋愛ゲームをRPG化した作品です。
「恋愛エロRPG = 売れない」という定説があり、最近の有名エロRPGだと「ミッシングリンク」(1年以上前だけど)ぐらいしか思いつかないぐらい希少なジャンルになりつつあるのですが、また一つ定説の常識を破る注目作になりました。また、本作とほぼ前後日に発売したSEQUEL blightも女性上位と言う嗜好があるものの同様に恋愛エロRPGで販売も順調。今後、恋愛エロRPGが流行するきっかけになる転換期かもしれません。

王道恋愛ファンタジーとロールプレイの融合

女の子達(主人公曰く妹達)と共に未踏破の遺跡から宝物を発掘するストーリー。プリンセスサクリファイスのようにマップを埋めつつ進むTRPGの影響を受けたようなシステムですが、一方で主人公やヒロインの掛け合いはライトノベルっぽくユルい感じが楽しめます。なお、戦闘が厳しいので、サクサク進めたい方にはオススメできません。
独特なシステムながら、お兄ちゃんになって遺跡の冒険をしているぞっというロールプレイ要素を強く感じます。いわゆる近年のストーリーRPG要素がありながら、自分で道を切り開いて、装備も考えて購入して、苦労して魔物を倒して……とまるで世界の住人になったような一体感があります。
マップでは一つ一つの場所をクリックすると、その場所を説明する文章が流れながら徐々に広がっていく空間、スケベだけど意外に博識な主人公による遺跡の解説、妹との掛け合い、それらが「冒険」の探求心を引きただします。

冒険1 冒険2
▲遭難したり閉じ込められたり……と拠点への戻り方がわからない緊張感があるマップも。画像は遭難した時。休憩場所が無く、HP・SP残量を気にしつつ敵に怯えながらクリックしていました。

さて、本作の特徴としては戦闘回数が非常に少なく雑魚戦も抑えられています。そもそも雑魚戦も一度倒したら二度と出現しません。その変わりに敵一体が強力で雑魚敵でさえ、どう効率良く倒すかが問われます。1、2戦したらHP/SPが消耗しその日は宿に泊まることに。また、ボス敵はHPが低くなると延々と回復スキルを使うので、一定の火力が必要など、武器防具の新調も必須です。
また、まとまった資金や経験値は入手方法が限られています。ただ、経験値と資金の入手制限により、緊張感のある冒険を常にできる利点がある一方、パーティー全員を平均的に器用貧乏に育てたり、適当に武器防具を購入すると途中からボス戦でも苦戦。リカバリィに苦労するので計画的な成長が要求されます。
1日が終わるまでに討伐依頼をこなさないと赤字だぞ……お金がないから装備はこれだけで我慢しよう……と資金繰りに悩みながら、その上でお店に投資すると新たな武器が売られるけど投資額どうしようと常に悩む資金繰り。
と思えば中盤になると遺跡で財宝もザクザク入手して、実は知らない内に小金持ちになって投資できる余裕ができます。金策や経験値に悩むだけに、イベントクリア報酬の経験値やゴールドに達成感と喜びがあります。

店 戦闘
▲RPGでは当たり前の戦闘や武器防具の選択にも冒険の危機感を肌で感じ取れます。戦闘バランスは厳しめながらしっかり考えられています。

また、戦闘はパーティーの組み方などに戦略性があり、装備とパーティー、戦い方などの工夫で強敵に勝つ手応えある戦闘を楽しめます。徐々に仲間が増えながら戦略性が変わる点も面白かったですね。序盤だと主人公+戦士+回復で標準的ですが、弓職が入ると弓の威力が強力すぎて戦士職が必要なくなり入れ替え。しかし矢は消費アイテムで最大12本しか持てません。じゃあ拠点と行き来をして小まめに補充すればいいかな……と思ってたら連続戦闘イベントが発生して弓職だと矢が無くなるため、ボス戦まで戦士職が必要になったり。
他の仲間と比較して主人公がぐんぐんと強くなります。そのため後半で仲間になるアイドル職がバフをかけて敵の弱体化や主人公の補助に徹した方が効率が良くなってきたり……。そして後半になると属性半減などのアクセサリが発売しているので、敵に合わせて装備を変えたり……とパーティーや装備変更の楽しさが実感できるバランスになっています。

最終ステ
▲一人だけ攻撃力・HPなど異常なステータスを誇る主人公(このお兄ちゃん何者なんだろ?)

妹と交流しながら冒険中に仲良くなってエッチする恋愛的なストーリー

基本は未踏の遺跡を発掘するのですが、お兄ちゃんには妹が沢山。冒険中には妹達との絆イベントが挟まれます。本作はエロRPGですが、序盤はほぼエロよりもパンチラなどハプニングシーンで構成しています。冒険中に交流してお兄ちゃんの凄いとこやエッチな思考を見せつつ、夜は妹達との交流イベント。宿で会話して「エッチをする」を選択すると「めっ」とばかりに拒否。

呪子1 呪子2
▲魔力を高めるため処女が要求されるけど媒体として精液が欲しい呪術使いの女の子。サバサバしてて結構好きなキャラです。

歌子1 歌子2
▲主人公をプロデューサーと慕うアイドル。この子だけ何故か服装から言動まで世界観と合わないキャラ(どうも限界お兄ちゃんシリーズ過去キャラをモチーフにしてるっぽいです)。戦闘では役に立ちます。

各女の子が仲間になった前後はパンチラや温泉の覗きイベント、探索中のハプニングなどソフトな内容が盛り沢山。そして、エッチはいつだーーーと感じるほどにそこから先に進めないキャラもいます。最初はガードが固くて仲良くなってもなかなかエッチに辿り着けません。

ハプニング1 ハプニング2 ハプニング3
▲温泉覗きイベントは各キャラ全員に用意されています。

パジャマ2 パジャマ3
▲夜の妹達はパジャマ。普段と違う薄着にドキ!

それはイベントで大きな転換点を迎えるとエッチできるようになっていく過程を大切にしているためです。各キャラは大抵エッチの前にお兄ちゃんと仲良くなるための大きなイベントがあり、お兄ちゃんが活躍し、各キャラもお兄ちゃんへの好意を意識してエッチする……こういう流れをしっかりと作ってあります。
例えばある仲間が初体験を迎えるシーンを紹介すると、主人公が冒険中、宿に乱入したチンピラに襲われる仲間。主人公は冒険の成果に満足しつつ宿に戻ると仲間が犯されそうになるのを見て頭が爆発。仲間を救うために奮闘することに。この後、恐怖で怯えた仲間を慰めるためにエッチすることになります。
ちなみに詳細は省きますが、この種のイベントで優遇されているのはアチャ子(弓職)。主人公と出会うまでの過去回想から始まり、訳あって主人公と2人で冒険して、ある理由で弱っているアチャ子を励ましたり助けたりとかなり優遇されています。気持ちの変化が如実に伝わってきます。

アチャ子
▲中盤初めくらいに仲間になる女の子だけどメインヒロイン?と思うほど出番があります。ただ、仲間キャラでも特に後半キャラなどは出番もエッチシーン数も少なく、キャラの扱いに不平等も感じます。

こうやって一度初体験を迎えてから、宿で「エッチをする」を選択するとエッチが進行するようになります。最初のツン具合と、愛情が高まってから話す言動のギャップがなかなかぐっときます。基本はフェラ、パイずり、正常位や後背位など愛情溢れるエッチです。さて、エッチイベントですが1シーンのカットインが非常に多くあります。またエッチ数も一人4〜6ほど。惜しげもなくCGをバシバシ出す豪華さ。
そして女の子の緊張とガードを崩すための冗談から始まって、徐々にエッチな雰囲気になり服を脱ぐ。そして愛撫で性感を高める……と前戯の過程をとても大切に描いています。そして準備万端になった後は秘処を貫いてエッチをして、お互いに感じながら一緒にイきます。この時、男側のチンポの動きがアニメーションしながら女の子は表情が変化します。

エッチ2 エッチ3 エッチ4

あと、エッチをすると主人公とエッチした女の子は経験値を入手できますが、この量が非常に多く実は重要。戦闘メンバーとは積極的にエッチしたいところ。

可愛い魔物娘ともエッチしよう、異種族との共存をテーマとした物語

また、人間以外に魔物(この世界ではモン娘のことを魔物と呼び、モンスターとは別物)も戦闘後に仲間になる場合も。大抵は敵として出てきて倒すとお兄ちゃんが装備できる「心」というアクセサリになりますが一部は、そのまま宿にお持ち帰りしたり、はたまた友人になって住処へ遊びにいける関係に。もちろんお兄ちゃんに言わせれば全員が妹。
魔物は当然、人間に嫌われていて冒険者から狙われる存在。逆に魔物は搾精による衰弱死を行う存在。だけどお兄ちゃんは魔物を人間の住処に連れてきてしまいます。魔物にも個性があり、お兄ちゃんは場合によっては魔物娘達と接しますが、場合によっては悪いモンスターを懲らしめたりして魔物の善悪、人間の善悪の違いは何か?などを問うたり、人間社会で魔物はどうやって生きていくか?ような異種族交流が一つのテーマになっていきます。
ちなみにエッチはそれぞれ1回で人間と似たシチュでの和姦オンリー。性格的にはあまり魔物っぽくはなく可愛らしさが強調された魔物が多かったかな。

魔物1 魔物3 魔物7
▲主人公と魔物の関係はこの世界では異端

回想は47(ハプニングシーンなどソフトエロも含む)で、1シーン1,2枚の基本CGです。プレイ時間は12時間ほど。既存のRPGと根本的な仕組みが異なるゲームですが、ロールプレイという概念で考えると優れたゲームデザインでした。最初は可愛いなー程度だったのですが、冒険の中でプレイヤーである私も妹達にだんだん感情移入してエッチの時には念願の!という気持ちを持ってしまうような物語構成で、なかなかよく出来た恋愛ハーレムゲームだと思います。