The Monstrous Horror Show (製品版)

RPG,R18ストーリー良さそう,ニッチ性癖,製品版の感想

体験版

*体験版ver1.00での感想です

怪人が徘徊する廃病院に挑む4人の少女たち、それぞれの物語

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@becomegame

各シナリオの終わりに改造した女を嬲る怪人側のパートも……。性癖全開だあっ!

体験版はプレイ1時間30分超くらい(キャラ一人+三人の冒頭プレイ)
体験版最後までいくとタイトル画面も変わって一つ驚きが。良い作り込み。
厨二女のパンツ食い込みしかり、オタク女の初めのパイズリ交差差分だけでも伝わってくる物があるんだよね。良いな

製品版プレイ

クロックタワーだと思ったらアダムスファミリーで、でも実は仮面ライダーだった!

プレイ9時間弱でトゥルーエンド。
体験版で『怪人が潜む廃病院に挑む4人の少女たち』(言うならクロックタワー)というのを感じ取り、またその体験版も最後までやると「ぶっとんだエロシチュ」「怪人側の視点でのエロもあるのか!」なんて驚かされましたが、製品版ではそこからも更に二転三転。
斜め上の相当なエスカレート具合。

絡み合うストーリー、奇想天外な性シチュ、キマりまくったスチル!(出番一回きり、数えたらほんの数秒? くらいの場面にさえ、気合い入った絵が用意されてるインパクト……)
まぁ”Horror Show”かはちょっと語弊があるかと思って(ホラーと言っても怖い奴じゃなく、ハロウィン的な周り、ゴスチックな意匠の意味でのホラーだ)
それより体験版でも分かると思うけど、もう見た目で首が離れてるし、言うなら(これも難しい塩梅だが)「猟奇コメディ」なのかなと……。

各キャラの章を見ていくと、悪の首魁たるマッド博士ロリババアでさえ完全には掌握し切れてない怪人もいるのか……、とか見えて来たり、あとは奮闘空しく怪人に改造されてしまう少女たちの、まぁこの生活も悪くないか……みたいな雰囲気(怪人側パートでのエロ)も併せると、つまり、あっ、『アダムスファミリー』みたいな感じかな? と何とか座り直して受け入れたのがメインキャラの4章分が終わるまで。
ここだけでもう当初のコンセプトは達しているんですが、物語的には更にもう一盛り上がり、二盛り上がり……

序盤ではアダムスファミリーだと思ってたのが、怪人同士の戦い、怪人とは、ヒーローとは!? という仮面ライダーになっていたのだ(これ、実は作品中でも結構重要なワードであって、触れるのに躊躇しますが)
更にそこにエロ同人らしい欠損! 合体! 孤独! みたいな趣味とキーワードで包み。

予告で触った時、改造後のシチュ……つまり首切り離してのエロとか、”拗らせ切った性癖だ”と思ったのですが、実はそれも「物語のための趣き」だと分かるのだ(逆に性癖としては、いちおう雰囲気的に猟奇エロ=リョナではあるかも知れないけど、グロは入れようとしないし、半分くらい肉体強調を煽る為にやっているというか。
コアかと思ったら案外一線を引いてたり、ただモチロン一般性癖としてはちょっと括りにくかったりの混在加減……)

出会った時のインパクトを重視されたのかなとは思うんですが、サンプル画像にそういったケレン味溢れる、溢れまくり……を匂わせる所が殆ど無いのはどうかな、勿体無くないかな……とは思いつつ。

章をまたいで絡み合う関係性、明らかになる物語の全容

そんな感じ、戦闘とかはありつつも基本ADVなので筋書きは書きませんが、物語の構造として少し触れておく。

純粋な「怪人から身を隠しつつ脱出を目指す」を楽しめるのが体験版の根暗オタク女編なんですが、実はこの「身を隠しつつ」というゲーム部分は章ごとに変化。
例えば体育教師編ならむしろ積極的にザコを蹴散らしながら進む(ちょっとしたアクション)だったり、
頭軽そうな黒ギャJKはキーアイテムになりそうな存在感の銃を冒頭で入手、実はきちんと頭を働かせ、廃病院構内ではなく地下をメインに探索していく。
それぞれの侵入経路、その度ごとに明らかになっていく怪人側の事情。

順当に選べば最後の章、一番秘密を握ってて高スペックそうな厨二ロリ社長(まず2Fに居るはずの武装秘書との合流を目指す……)ですが、この章ではむしろ怪人を罠を張って待ち構える……という流れ。
でも実はドジっ子属性も相当で、あちこちで失敗した時のエロ多めというのは、ゲームとエロがだいぶシンクロしてて良いなと思いましたね……

そして各章ごとに微妙に時系列が異なっており、有り余るスチルもあって毎回驚きの展開を見せてくれる。
サブイベントを集め、淫乱全開な黒ギャJKが実はちゃんと赤ちゃんを産みたい理由、また体育教師のふたなり(コンプレックス)を知り、シンパシーを覚えて行く……だったり、章を超え、キャラが、関係性が、物語が絡み合い解き明かされる。
(黒ギャル編で「保健室の先生がほとんど居ない」と僅かに呟いてた話が、体育教師編ではマッド博士ロリババアを見た瞬間に「保健室の先生じゃないか、なぜここに」とピンと来る。
では何故マッド博士ロリババアが保健室の先生だったかは別の章で……と)

そして全てが明らかになった時、4キャラとも捕まってしまっている訳ですが、+αの隠し章、更に……。

Hも物語ボリュームも分厚し このケレン味、かつての商業ADVエロゲ全盛時代を彷彿とさせる?

Hシーン数は59と明記されていますが、筆が走りまくってるのが分かる絵、とりわけ差分も相当多く、それによって描き出される肉質はとても魅力的。良い物見たな、という気分に。
と同時にシチュとしてはたっぷりと濃厚。
(特に後半、改造された境遇を受け入れてからと、複数プレイがだいぶ多くなってからは)かなーりお腹いっぱいになりましたよ……。

59なのはあくまでH数、いわゆる一般スチルも含む基本枚数で言ったら、余裕でその倍は行くと思う……。
EDだって付属テキスト=最初から意識する、章を跨いだ分岐の種があり、エンディング3種類という。
気が付けば、廃病院で終始する物語だし小ぶりなものだろう、という予想を数倍は超えたボリュームを喰らっておりました。

あえて箔を付けた言い方をするなら、この物語の行き切り方とケレン味、自分がそれを経験していないのでつい語尾は弱くなってしまうんですが、
これがつまり美少女ゲー全盛の時代、商業エロゲの物語感(に類するもの)なのか? などと思いました。
昨年の[Demons Roots]がアリスソフトをリスペクトし、かつての中の人も称賛するくらいでしたが、ならば本作の高練度でありかつ大迫力のケレン味、こちらもあの頃の商業エロゲADVを継げる気風なのではないかと……

関連:
敵が現れたら隠れるのだ、同人エロゲだと

[UnHolY JaiL -Complete Edition-]
がやはり一番メジャーか


[クリス ナイトメア -Chris Nightmare-]

とかも。

それぞれのシナリオを描きつつも大体まぁレイプ、

[夜のキケンな帰り道 -生ハメレイプで拉致監禁-]
とかも思い出す

デュラハンみたいな首離れが好きなら、ゾンビ姦も好きに違いない(偏見?):

[LOVE IS UNDEAD ラブ・イズ・アンデッド]