URBAN CHIMPON (製品版)

ACT,R18製品版の感想,ライター:エローン大君

URBAN CHIMPON
URBAN CHIMPON[あばしりばんがいち]

*この感想は [エローン大君]さんに書いて頂きました。

「中古ショップでつかまされたゲーム」がコンセプト!?マウス1ボタンで遊べる簡単格闘アクション

作品紹介画像
▲「\300-」と雑に貼られたシールが、独特の雰囲気を醸し出す……。

中古ゲームショップのワゴンに入れられた裸カセットをガチャガチャ鳴らし、面白そうなゲームを探す。
買ったゲームの中身を想像して、ワクワクしながら家までの道をたどった日々を思い出しました。
実際に遊んでみて、笑顔になるか真顔になるかは運次第……。
というわけで、あばしりばんがいちさんの「URBAN CHIMPON」の感想です。
タイトルから想像出来るとおり、「相手を画面端に押し込んだら勝ち」という某格闘アクションっぽいゲーム。
ですが、マウスの左ボタンだけでプレイできるシンプルさ、それに見合わぬ深いゲーム性を合わせもつ興味深い作品となっております。
小さいサイズながらも、動くエロドットHはなかなかにGood。強敵に勝った時の感慨もひとしおと言えましょう。
妙な書き出しですが、実は本作のコンセプトはかなり変わっておりまして、
「中古ショップでまんまとつかまされた」
という、ノスタルジックながらも「なんだか嫌な予感がするのう……」という感じのもの。
果たしてどういう内容なのか、プレイしてみましょう。

マウス左ボタンだけなのに、意外なまでに戦略的な「バトルステージ」

ストーリーは、老若男女犯しまくるレイプ魔「CHIMPON」が送り込まれる女刺客を倒していく、というもの。
本作はFlash製でHTMLとの組み合わせで、ファミコンやらが出ていた当時の雰囲気を表現しています。
インストを用意してテーブル筐体っぽい雰囲気を出した「トレジャーハンター・ミンク」もそうですが、こういう細かい演出はレトロ愛を感じられて嬉しいですね。

キャラ移動シーン
▲微妙なグラデーションで「ブラウン管テレビで遊んでいる」感じを出す芸コマな部分も(※諸事情により画面はハメ込み合成です)

本作の核となる「バトルステージ」のルールは非常に明解で、「敵と押し合い、相手を画面端まで押し込んだら勝ち、逆に押し込まれたら負け」。
マウスの左ボタンを連打すると、敵に向かって主人公・CHIMPONが突進!相手よりもパワーが勝っていれば、バンバン押し込み大勝利!
……なんて書くと、ただの連打ゲーかと思われるかも知れませんが、実は元ネタとなるアーバンチャンピオン並みに駆け引きがあるゲームなのです。

ステージ1
▲体験版で遊べるステージ1。キャラの見た目が見た目なのでどこかイー・アル・カンフーっぽい

画面下にある顔のアイコンを左クリックすると、CHIMPONが前進します。
相手とぶつかり合いになった時は、画面下に表示されている「パワーゲージ」が重要。
パワーゲージが多い方が、相手を押し込むことが出来ます。
連打での押し合いとは別に、食らってしまうと強制的に押し込まれる攻撃もあり、こちらは防御が必須。
防御と言っても、顔アイコンのクリックをやめるだけで、自動的に発動。
防御&カウンター攻撃をしてくれるので、格闘アクションに苦手な印象がある方も安心です。
パワーゲージは左クリック連打で増加するので、攻撃をするなら連打一択。
でも、相手の攻撃に関しては、クリックを止めて防御しないと、押し込まれてピンチになってしまう。
連打するだけで無く、相手のモーションやパワーゲージを見て、隙を探りながらクリックをする。
1ボタンながらも、きっちりと「押し合い・へし合い」の駆け引きが存在する、興味深いゲーム性となっております。

ステージ1必殺技
▲ガード不能攻撃の他にも、かなり押し戻される痛烈な攻撃があったり、攻撃方法は様々

実際にプレイしてみると、更に深い駆け引きも存在していていることが分かります。
「ずっと防御をしておいて、隙をついて攻撃すれば勝てるのでは?」
そう考えてプレイしていると、間違い無く詰まってしまうことでしょう。
防御にもそれなりのリスクが用意されているのです。
このゲームでは、2・3回ほど連続で攻撃を当てると、相手が怒ってガード不能の攻撃を繰り出すため、強制的に押し戻されます。
防御後のカウンター攻撃も、攻撃を当てた数のカウントに入るのがミソ。
何回も連続で防御してしまうと、カウンター攻撃をしてしまうせいで、ガード不能攻撃が発動。ジリ貧に陥ってしまうのです。
そのため、「あえて相手の弱い攻撃を食らい、相手の怒りを抑える」という戦略も出てきます。
逆に、CHIMPONもガード不能の攻撃が出せるため、連続で攻撃を食らえば大逆転のチャンスになったりも……?
これらの細かいルールが分からないうちは、「理不尽に負けた!」と思うかも知れません。
ですが、画面下部には様々な情報が詰まっております。
情報を元に攻略法を導き出せば、きっと安定して勝てるようになることでしょう。
色々と説明してしまいましたが、作品紹介画像が裸カセットなだけに、ゲームのシステムを手探る感じもまた面白さの一つだと思います。
実際のところ私も、CHIMPONがガード不能攻撃が出せる時、パワーゲージがMAXになる時とならない時があるのですが、この違いがよく分かっていなかったり。
これさえ分かれば攻略ももっと楽になるんだろうなぁと思いながらも、堅実にプレイしておりました。

ステージ4
▲やめてください!武器を持ってないレイプ魔だっているんですよ!

出てくる刺客は、CHIMPONを押しだす力・攻撃を受けて踏ん張る力ともに様々。
最初こそ近距離での殴り合いですが、後半になると遠距離攻撃してくる刺客が登場して、本格的に厳しくなっていきます。
パターンがあるのでしょうが、うっかりのクリックで攻撃を食らって一気に押し戻されたりするため、一瞬の判断が勝敗を分けます。
本作は全5ステージですが、4ステージからは隠し扱い。
4ステージまでいくのは簡単ですが、実は私、数時間やっておきながら、5ステージを拝んだことがありません。
なぜなら、「隠しステージを出すためのコンティニュー回数制限」があるからです。
結構コンティニュー回数制限が厳しいようなので、ゲームの腕前に自信のある方は是非とも挑戦して、私に攻略法を教えてくださいませ……。

チンポは急には止まれない エロアニメも流れる「クライマーステージ」

勝利画面 クライマーステージ
▲風船で浮くCHIMPON。なんだか可愛い。

相手を押しだすことに成功すると、「クライマーステージ」に突入。
3つの風船を付けたCHIMPONが謎の空間を飛行。風船が全部割れる前に、てっぺんの太陽までたどり着けばFINISHです。
画面左上に倒した女性キャラの姿が表示され、ここでドットHアニメが見られます。
倒すのに苦労すればするほど、犯せた時の快感は段違いだと言えましょう。
てっぺんに近づけば近づくほど、激しくなっていくレイプシーンに思わず目がいってしまうところですが、油断は禁物。

クライマーステージコウモリ?
▲膣内とか男性器とかのメタファーと書こうと思ったけど、コウモリっぽいのがいる膣って嫌だなぁって

謎の空間には様々な敵キャラがおり、それを回避しなくてはCHIMPONが落下しゲームオーバーとなってしまいます(コンティニューは可)。
大男が風船で空を飛ぶ姿は、言うなれば汚いバルーントリップ。
こちらで使うのも、マウス左ボタンだけ。連打をすればするほど上昇速度が上がりますが、上昇速度を下げるには意外と時間が必要。
調子に乗ると敵を回避し辛くなるので、基本はゆっくり進みながらも、「この敵の出現パターンなら連打!」など緩急を付けて進んでいくことが大事です。
パターンを掴んでしまえばクリアは楽ちん……と思いきや、たまにランダムで敵キャラが追加されたりします。
その関係で、「どう避ければいいんだこれ……」な状況になったりするのは、ご愛敬と言ったところでしょうか。

エクスプローラ
▲曰く付きのZIPファイル。ちなみに「FMC-01_FREE_」と付いたファイルはフリー素材として使用可らしいです。太っ腹!

本作には回想モードは無く、その代わりかGIF画像が入ったフォルダが用意されております。
しかし、そのフォルダの中のGIF画像にはエロドットアニメは見当たらず。
でも、何やら意味ありげなパスワード付きZIPファイルが……。
ステージ5をクリアしたらパスワードは解禁されるそうなので、頑張りたかったところなのですが、正直……心が……折れました……。
ちなみに、本作の難点としましては、
・顔アイコン以外をクリックしても反応してほしい(連打しているといつの間にかカーソルがずれちゃって……)
・バトルステージで画面端近くまで追い詰められると、逆転の手は無い
・クライマーステージが持つランダム性の関係上、クリアがいまいち安定しない
・コンティニュー回数制限がかなり厳しく、エロドットアニメのGIFが見られない
 (最高記録をメモしてないのでアレなのですが、少なくとも4回コンティニューでアウト)
と言った具合。

クライマーステージ3
▲全力連打で罠を抜けていくシーンが妙に気持ちいいのだ

前述しましたが、本作のコンセプト自体が「中古ショップでまんまとつかまされたゲーム」。
説明書にも「わざと粗を残した」と書くぐらいでありますので、ここ辺りは味として楽しむべきところでしょう。
コンティニュー回数については、何らかの救済措置が欲しいところではありますが……。
システムに関しても最小限の説明しかされていない上、操作も癖があるために慣れない内は、まさに「つかまされた!」という気分になること必至。
しかし、ゲームを理解して慣れてしまえば、レトロゲームにたまにある「名作・良作という訳じゃ無いけれど、ついやってしまう」という謎の中毒性が発生。
その中毒性の虜になり、いつの間にか「心をつかまれた!」なんてことになってしまうかも?

コンセプトに忠実ながらも、システムを理解すれば凄く楽しい サークルさんのブログにも要注目

1面プレイ画面 1面プレイ画面2
▲攻撃のアニメモーションも拘りが感じられ、見ていて楽しい

というわけで、URBAN CHIMPONの感想でございました。
マウス左ボタンのみという簡易な操作ながら、防御・ガード不能技など様々な要素を盛り込んだ意欲的作品。
サイズこそ小さいエロドットアニメですが、服を剥ぐところから中出しするところまで描かれていて、なかなかに見どころがあります。
ステージ2の段階で割と難しく、「犯してやる…… 絶対に犯してやる……!」と悔しい気持ち全開でプレイ。
撃破して、レイプシーンが見られた時はちょっと感動してしまいました(そしてステージ3で心を軽く折られる。全治1日)。
300円(税抜)とお安い値段ですし、「中古ショップで買ったレトロゲーム」と考えれば、内容的にもボリューム的にも満足できる一作。
サークルさんのブログという形で、ゲーム雑誌風に本作を紹介しております。
こちらを読んでから、体験版を遊んだり購入したりすれば、また違った味わいでコンセプトである「つかまされた」感を味わえることでしょう。