魔族の系譜 (製品版)
体験版プレイ
▲横乳が凄まじい「まおー」と呼ばれる女の子とその軍師が、もうOPからハッチャけノリで物語をリード
▲他の魔族の仲間を紹介するぜ! たまに横文字を使いたがるエルフ! 強者っぽい雰囲気を出してるけど、妙に素材のドットが粗い「むくろん」! おまるに跨がった”うっほい”しか喋れないガーゴイル!
こんな面子で大丈夫か?
▲とはいえ魔族は絶滅の危機、人里に降り、子作りに励みたいらしい。1面開始。
エルフの射程距離がめっちゃ長かったり、ガーゴイルだけ飛行ユニットなので取れない位置の宝箱も取れる(斥候向きか)など学んだり。
意外なシステムのカスタム感も伝わって来ますね
▲2面! 初めの設置フェーズのBGMの、ぱらっぱらっぱぱぱー♪ というジャズ調の選曲センスがお気に入りだ
ここで会話してみると、完全にギャグキャラだと思ってたむくろん、勇者に負けた事で弱体化したのだが、むしろ2000年は生きる魔族の人生の中で、強くなれる喜びを味わえるので感謝している、という「強者感」が見えるセリフ回しがあったり。
む?
▲さておき、2面は開幕から雨が降っており、2ターン目には見えてた宝箱が水没するなんて仕掛けが。
軍師は再行動の杖とか持ってるので、ムキになって取ろうとしたり……(宝箱に入ってるアイテムがまた、攻撃後の移動可スキルだったり強いんだ)
▲状況は次々と変化する。5ターン目くらいには「我慢してた尿意が急に来た、あと3ターンが限界」などと宣言
▲トイレできる場所に辿り着けないと「500歳にもなって漏らすとか、社会的に終わった」というセリフを残してマジでユニットやられ扱いに。
ちなみにちゃんと辿り着けばおしっこ&覗かれてぶっかけエロシーンへ。エロの為につい頑張る……
▲2面をクリア。人間の里でお気に入りのショタとの子作りに励むまおー様でした。
エロ傾向はおねショタが多いみたいですね
▲だがそれを妬ましそうに見る影が。そして突然現れた巨獣ベヒーモス!
「まおー様さえ生きていれば何とか再興できる」と捨て駒になる事を決意する仲間達……といきなりシリアスさを帯びて来ました。
これがまた、ギャグの中に少しずつ混入していた魔族の設定がしっくり来て、妙に納得感があるんだよな……
▲ベヒーモスの攻撃は良くアニメしますね……、実際一撃で即死近くまで持ってかれますが、回復効果がある砦に立て籠もって持ち堪えろ……!
ここに来て人間族の新しい仲間も参加(全然関係ないけど、立ち絵的にはお尻フェチかと思ったり)
▲防御が固いむくろんを砦に配置、後方の軍師が回復して、エルフの弓で遠距離攻撃……という構成で勝てるなと思ってたら、ここでも状況は変化。
ベヒーモスが一定ダメージ以下でまさかの退却、どうやら回復地点まで逃げるつもりらしい……
それを先回りして道を防げるのは、飛行ユニットであるガーゴイルだけ……、むくろんと頷き合う戦友感あるやり取りが熱い(おまるに跨がってうっほいしか言ってないのに、何故か格好良く見えてきたぞ…)
▲ベヒーモスを無事倒し、居城に戻った魔王様ですが、どうやらお腹の子供が急成長する体質らしく、すぐに出産である あと産みながら絶頂する変態でした
▲産まれた子供は0歳児のはずなんですが、既に覇王然としている猛将キャラ。
頼れるユニットの誕生である
▲この頃からお店フェーズも挟まるようになり、お金貯めて強力なスキルか、それとも武器が良いかね……と悩むのでした
(エルフとか当初はむちゃくちゃ射程距離長かったんですが、ちょうど前後するように弓の使用回数が限度になり、「武器欲しいなあ」となるタイミング)
▲4面。ユニットもそろそろ増えて来ましたが、産まれた魔王の娘だけ別場所に配置、とキャラ付け・ステージ設計的にも正しい事をしてて唸る
(いちおう、飛行ユニットのガーゴイルをサポートに向かわせるか……と考えることも計算済みなのでしょう)
▲倒したショタ冒険者とおセッセに励むまおー様。
その前の会話で「母の女の顔を見るのは未だに慣れぬ」みたいな事を娘(0歳児)が言ってた事は忘れよう(妙に面白い)
▲しかし新しく生まれた子供=まおー様の次女は、これが余りにも我が儘勝手。
それもまた魔族の一側面、長女との確執を通し、「次期魔王に必要な資質とは何か?」みたいに浮き彫りになっていく運びは上手いと思う……
(調子に乗る次女を軽く捻り、「これでも勇者達に負ける前に比べたら9000分の1の力」という軍師の伝説感も良いなと)
▲この頃から寄り道のクエストなんかも解禁、お話共々ますます充実していきそうな所で、体験版範囲は終了でした
[魔族の系譜]https://t.co/CfaNkOYNjg
ドット感ある立ち絵に、テキストセンスを感じるキャラ同士のやり取り。毎ステージ、緩急や状況の変化を付けてて、あとUI等もかなりカスタムしてるなと…。注目してなかったんですが何より楽しんで作ってる事が窺え、体験版ですが良いSRPGだと感じました。— 111 (@becomegame) 2019年6月22日
初めはギャグ感ある軽妙なやり取りで引っ張り、だけど3面でここで全滅の危機かもという所で配下の魔族たちがいきなり格好良く見えるという正しい牽引力。
— 111 (@becomegame) 2019年6月22日
ステージクリア後にショタとのおセックスに励む魔王様はすぐ出産、体験版最後くらいにはもう第二子を出産していて、それぞれの子供の性格で「いまの魔族に欠けてるもの」「200年前の大戦の話が少しずつ見えてくる」……と、シナリオ運びもかなり上手いなと感じました。
— 111 (@becomegame) 2019年6月22日
ギャグ→シリアスに弱いのかも知れん……。
3面で突然参戦する人間の仲間ですが、2面でトイレを探してると家屋とかを調べてる事になって、ちゃんと前振りがあったり、しっくり行く感が良いですね……
製品版プレイ
普通のSRPGだけど、凄く出来が良いSRPG
体験版の感想を書いた所、作者さんより製品版を頂けたのでプレイ。
クリアまでのプレイ21時間(難易度ノーマルでプレイ。結構リトライもしたので、もうちょっと掛かってる?)
体験版からの引き継ぎもできるぞ。
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本作は良作のSRPGである。
だが地味ではあるかも知れない。
例えばシステムで言えば、[奴隷王女シャルロット]のようなハードセックス感とシステムが混在一体となった斬新さは無い。
またシナリオなら、[堕落戦記ベルフェゴール・サーガ~魔王の媚薬と発情奴隷たち~]のような、驚くべきルート分岐は無い。
だがそれらだけが、”面白い”SRPGの条件か?
我らSRPGをプレイしている時、そこ以外にも楽しみを覚えている時が、確かにあるはず。
と、卑しくも[ゆきゆきてモンスター軍]というSRPGをリリースした自分は、考える訳です……。
▲次女もやはり孤立した所からステージ開始、やはり狙ってキャラ・ユニットの印象付けを行っている
その上、このステージで初めて状態異常「毒」が解禁、おまけに長女イリーナがおもらしカウントダウンに入り、あわあわする畳み掛けである
面白いSRPGとは、諸々の蓄積だ。
例えば印象的なBGMの使い方。気付いた時に感心するような、細かい演出の反映。
そしてキャラクター……。
本作はシナリオで言えば、基本的にまおー軍が紆余曲折ありながらも、当初の予想通りじょじょに力を付けていく(最後に波乱もあるけど、これすらも早くからヒタヒタと近付く悪意が示唆されていて予想は付く)
ややエロゲとしては大人しくさえあるシナリオである、だがその上で動く「キャラ」は違う。
キャラクター達は、本来サブクエストで仲間になる(つまり任意加入のはずの)サブキャラに至るまで平気で会話に参加して来るし、専用のイベントがある。
1000年生きるという時を感じさせる魔族たちの歴史や価値観であったり、魔族で無い者は、違う側面での見方だったり。
どのキャラクターも会話を見た時に、ああ居て良かったな……となるもので、”仲間側にモブが居ない”とはこういう事だろうなと。
(これ軽く見られがちだが、仲間になるユニット全てが役割と共にキャラ立ちしているという事で、相当な事をやっていると想うのだ)
▲貴重な姉妹(まおー様の娘)交流シーン
(このイベントの最後に「近々冒険者を捕まえて、我々に性教育を施すらしいぞ」と次の展開への期待を匂わすのも上手いと思った)
そして肝心のゲーム・SRPGとしてのバランス。
これは20時間超えという、なかなかに時間が掛かる物だけど、クリアした後、不思議にすぐ初めからやり直したくなる……
”もう一周”という気にさえなる面白さがあった。(ここにも仕組みがあると睨んでいる。後述)
もしかしたら”派手なところ以外はぜんぶ”、面白いSRPGに必要なツボを、丁寧に抑えた作品なのかも知れない…
……少し同人ゲームに詳しくなって来ると、どうしてもサークルとしての評価=過去作からの流れで見てしまうのも事実だけど、今作だけはDLsiteのレビューにある
過去作品の評判をみるにあまり期待していなかったが
が言い得ていると思う。良い意味で裏切られるかなと。
(今作にも過去作のヒロインが平然と出て来るので、そちらも愛してるだろう作者さんには失礼な話だけども……)
今作の製作期間が特別に長かった為か? あるいは(私自身もそうだが)たまにSRPG制作でだけ、やたらと能力を発揮するタイプのクリエイターが居るので、今作の作者さんがそれだったのか。(群像劇が得意って事かな……)
ともかく過去作の評価からは一旦、切り離して見た方が良いように思う。
以上が前振りだが、面白そうと思ったらすぐに買ってみるも良し。
では更に深い要素の分析に移るぞ。
ステージデザインの巧みさ。上手にプレイできたら楽しい・失敗すれば悔しい、それを感じさせる戦略会議こそが実は本当のファインプレー?
体験版でもその傾向は感じたが、ステージ設計は良く練られている。
あぁなるほど、こういう配置ね、だったらここをこうか? と動かした矢先に、更にもう一段上を行く展開が見えたり。
そしてあえて書けば、真に下支えしてたのは、
そんなマップの特徴を、毎回作戦会議の名目で軍師・アルヴィナが説明してくれる所かなと思う。
(それだけステージ戦略があるという自信だし、またそれぞれのキャラ立ちにもなってますね……)
▲順調に戦力を拡大するまおー軍に、名を挙げんと最強の傭兵隊が挑む!
配置された投石機、そこへの道を塞ぐべく槍兵&後方にヒーラー複数が後詰めに駆け寄る……。どう突破すべきか
ステージに入る前に毎回、戦略説明があるのも深さを感じやすい
ステージの仕掛けに凝っても、例えばそれが毎回唐突だと、そのうち「敵の後出しばっかりじゃん」なんて気分にもなる中、
根本に「ある程度そんな気がしていた」となる、有効な前振りとして機能していたと思う。
ステージで起こる事の可視化、そしてその上でユニットの動かし方や、それまでの成長だったりが甘く「上手に出来なかった」と悟る時の悔しさ。
あるいは逆に、思い通りにコトを収められた喜びが倍化する。
(もちろん”取るのは諦めた方が良い”なんて言われる、寄り道の宝箱をあえて取りに行くぜ! みたいな挑戦心とかも……)
大抵は分かっていたのに痛手を喰らってしまって、そうなるともうムキになって、次のステージこそ上手くやってやると、
拠点でアイテムを売り払ってお金を集め、自分のお気に入り(頼れる)ユニットを一点強化したり……と、そんなこんなで一回のプレイでものの数時間はどっぷりと溶けるのでした。
会話の楽しさ。1000年の魔族の歴史を背景に、意外なディティール、実は……と明かされていく設定の一貫性
拠点で入る会話も楽しい。
拠点で会話→ステージで戦闘に臨むという往路。
SRPG studioツール製の基本の構造だが、この会話はやはり楽しく、これもまた時間を延々と溶かす要因になる。
これらの面白さは大雑把に言えばテキストセンスとしか言いようがないが、
本作をあえて分析するなら、まず1000年単位で語られる魔族の歴史や価値観があり(最終的なテーマへ繋がっている)
更にギャグやエロシーン、ちょっとした会話の端々にも「そうそう、そうだったね」となるような、設定が一貫してる納得と、また一貫しちゃってるゆえの面白さかなと。
▲即寝返る破戒シスターとアルヴィナの関係性、好き
つまりはディティールがあるのだな……。
途中、勇者を神とし、崇めるシスターが出てくるのだけど、即あっさりとまおー軍側に寝返る。
彼女曰く「聖書に記されてる勇者様は見た事ないけど、こうして(同じく聖書級の存在である)魔族は目の前にいる、そっちの方が奇跡でしょ」らしい。
知的好奇心が上回るタイプの子なんだなぁ(神学校的な、そんな宗教心もあるわなぁ)と思いつつ、やはり魔族という存在の特殊さを強調し、加入時から破戒シスターというキャラ付けをクッキリ成立させたなぁと。
▲過去作のキャラも登場。用語集も楽しいよ
その話のおまけとして、人間に伝わる聖書を見せて貰ったら、あんなに永く戦ってたのに、
記されているのは「何を食べたら危ないよみたいな生活の知恵」ばかりでズコッ、となったり(聖書あるあるだ)
それを憂いた軍師アルヴィナが、以後これからの魔族の歴史を綴る記述者として、破戒シスターを任命するのでした……というのも良い。
(この歴史の記述者という存在、本編には一切姿を現さないのに、その存在が度々言及され、用語集では大活躍する歴史家タッカルビといい、
作者さん的にも何か一目置いてる所があるし、シナリオ全体の深みにもなっていたと思う)
破戒シスターにとっては、アルヴィナこそが聖書にある伝説の存在だし、自分を取り立ててくれた上司だし……
という関係性が、最後まで続く(最後まで、その関係性から納得の行く言動を取る)
そういう素敵さですよ。
一つのエピソードがここまで各方面に有効なんだね。
あと、細かいくすぐりとして「実は……」というのがある。(これもディティールに繋がるのだけど)
▲アルヴィナは肝臓がやられていて酒がドクターストップである……!
ギャグみたいなノリだけど、違うイベントでもちゃんと設定が一貫してて「あぁそうだったね」ってなるの偉い
私も体験版では「メインキャラの一人が「むくろん」って何だよw」と思ったクチだけど、
サブクエストにてもう一人の骨戦士が仲間になると、
”貴様には、スケルトン族に相応しい名前を付けてやろう”と来て、付けられる名前が「なきがらん」である。
それ以上説明されないものの、”あぁ、スケルトン族はそういう名称ルールなのね!”とプレイヤーはハッとする。
軍師アルヴィナは立ち絵からして派手なのだけど、主人公のまおー様によれば「自分が戦場で目立つ事で、わざと敵の標的になるよう仕向けているのだ」という配慮だと言う。
しかし実は、普通に金銀財宝が好きな俗物なだけであった……(ズコッ)
という一つの会話エピソードなのだけど、思えばこれで、拠点のショップ『アルヴィナ秘宝館』で彼女がコレクションしたという強力なスキルに納得が行くし(価格が高いのも……)
あとこの設定、ギャグかと思ったら、後々シリアスな場面でもちょっと顔を出したりで、感動を煽ったり。
キャラも会話エピソードもだいぶ多いのに、一貫して、全てが繋がっている。
これはちょっと凄いことですよ……
実質正史のサブクエスト(割と異例)
▲誰!?(実は一番ヤバイ存在)こんなのが待ってるからサブクエやめられねえ……
▲しかもこのサブクエ、移動距離が少なくなる沼・複数の状態異常を持つ空中ユニットの妖精さんが大量……というステージ設計。
ようやくボスに辿り着いてもむっちゃ強いという
やっと捕獲したら「今ので全身の骨がバキバキになった」とかぬかして、Lv1スタートの弱体化……こいつだけサブクエ、スルーしちゃっても良いかも知れない……(でもLvアップ時に”移動距離”が上がるのは有用だ)
サブクエストは実はSRPGの中でも、割と特殊な扱いかも知れない。
事実、他のSRPG Stduio製のサブクエストだと、1つのメインステージに付き複数のサブクエストあり、ただ戦闘(強化の場)であって、イベントとかはそんなに無い……というのもよく散見される。
だが本作は1つのメインステージごとに、ほぼ1つのサブクエスト。
そして既に書いたが、そこで仲間になったキャラも、後でごく自然に会話に参加。
(ユニット的にも空中ユニットだったり、物理防御最強の壁役だったり、居ないとかなりキツかったりする……)
そして異例なのが、サブクエストの挑戦前の会話に、毎回ほぼ必ずHシーンが用意されている。
こうなると”サブ”クエストとは……となりつつも、設定的には、きちんとした目的と緊迫感を持つメインステージとは別に割とはっちゃけノリのステージも用意できてて、上手く分けられてたかなーと思いますね。
隠れた名脇役BGM。演出の細かさもSRPGの楽しみの一つ
▲戦いの時は常にキャラソンが流れるあーたん!。
あと実はタイトル画面の選曲センスもすこなんだ……(戦いの歴史を語るのにあるまじきゆったり系、でも”深い愛”があるんだろうなぁと何となく予感させる)
演出の細かさに触れる。
まず本作のBGMはかなりの名脇役だと思っていて、体験版でも編成画面のファンクにひと味違う選曲センスを覚えたものだけど、他にも多くの場面で印象的だ。
1000年前から細々と生き永らえて来た魔族に対し、現在の人間たちは勇者教というのを信奉していて、その最強戦士のあーたん! というキャラはアイドルなので(教団のトップ=アイドルという解釈……)
毎回ステージで攻撃・防御するごとに、キャラソンが流れます。
そ、そこまでするか……という突き抜けた時の面白さが。
▲ゴーレムが空飛ぶマグロと戦ったり、イカと戦ったり……(こんな戦闘素材があるのかと目から鱗。もちろんちゃんとアニメします)
あと見た目的には、体験版のベヒーモスのアニメの細かさでも何となく気付いていたけど、「そんな素材、一体どこから……」みたいな、微妙な変化が敵ユニットにあったり。
サブクエストで原住民的なユニットと戦ったら、槍のモーションなんだけど、持ってるのは「イカ」であった……(結構強い、しかも倒すとたまに手に入る…)
ごくシンプルな楽しみだけれど、次はどんな風に楽しませてくれるのかなと、そんな丁寧さが数時間遊び続ける理由になるのです。
再びステージデザイン。試される中盤移行に今までの旅路をも考える
ステージ設計の話に戻る。
(SRPGの戦略的な面白さと、会話などの面白さは切り離せないかなと思ったので、あえて前後する構造にしたのだよ……)
そんな風にして賑やかにメンバーを増やしていくまおー軍、
体験版の初めでみかんとか育てていた村もやがて街、そして国として独立……! とトントン拍子に勢力を拡大していく。
この頃になると正直、仲間が増えすぎ、賑やかなのは良いけどもちょっと仲良しこよし過ぎるかなぁ、と思っていた所に(抜かり無く)緊迫・シリアス展開が間を開けつつ、何度も襲うように。
▲国として独立を宣言したまおー軍に、帝国最強・あーたん! の軍団が迫る……!
初めての防衛任務、うおお、軍を二つに分け、北と東の門を越えさせるなー!
ここで初めて明かされたクラスチェンジ(実質パワーアップ)が出来るようになってると、テンション上がります
ゲーム的にも盤石になっている頃、ステージクリアに特別な条件を設け、通常にクリアする場合と、襲って来るNPCを誰一人倒さない……といった「最善のクリア」の複数を設けたのは上手かったと思う。
(最善クリアでも大きなルート分岐はしないみたいだけど、やっぱり気分が違う……)
また今までは敵を殲滅する・目的地に辿り着くだったのが、
「今回は防衛戦なので○ターン耐える」といった新しい目的を提示(ここでも最善クリアを目指すと敵ボスを倒せとなるが、これはさすがにしんどい……)
ベーシックな手法ではあるけど、緊張感を伴うべきステージで、きちんとそれを演出できていたと思う。
そしてこの山場に絞って語ると、
この最大の危機を前にして、突然「もしこの時点でLv15になっていれば、クラスチェンジが出来る」と告げられるのだ!
SRPGのクラスチェンジというのは、例えば戦士が盗賊になれたり、魔法使いになれたり……色々な運用を可能にするものだと思うが、今作の場合は、完全に上位互換へのチェンジ、パワーアップ一択である。
そういった場合、前々から告げ、目標にするのが通常のSRPGだと思うのだが、本作は眼前に敵の軍団が迫り、魔族が絶滅するかという状況で、一縷の希望みたいに”もし今、Lv15だったら”!。
かなり異例ではあるけど、まさに「熱さ」を狙った演出としては最高で、もし出来なかった場合、今までの育て方や戦いに想いを馳せるだろう……。
(毎回の作戦会議など、そんなこんなが積もり、エンディング後にすぐ周回したくなるのだなあ)
▲なぜか帰国子女みたいなノリで英語混じりに話すエルフィー。
忠誠心・謀反の確率などの数値がガタガタだ(そんなステータス無いけど)
でも最後はちゃんと良い感じの関係性に
そしてその虎口を抜け、……あれ、なんか何度も挑戦できるサブクエストとか出てきたな、これ今までのスタンスからするとおかしいよな?
……と思ってたら、最後の数面に至っては、
ユニットの置く位置を一歩間違えれば死亡、セーブ&ロードしつつ本当に少しずつ切り拓くみたいな、本家のファイアーエムブレムを思わせるくらいの難易度へ……。
これは驚いたと共に熱かったし、まさしく最後まで、シナリオと共に達成感を得られる物だったなぁと……。
(ムリと思ったら、大人しくサブクエストで地道にレベル上げすれば、何とかなるでしょう……)
Hシーン傾向。量にシチュとかなり頑張ってるのは伝わるけど、マンネリ感も?
▲どんどん産まれて賑やかになるまおー様の娘(に絡んでいく次女)
Hシーンはおねショタが殆ど。
回想で数えるとHシーンは51であり、平均すると余裕で1ステージ=1エロ以上ですね……
(後半のシリアス展開ではおねショタってる場合ではなく、また特別なサブクエストもあるので、1面に複数エロが固められてる場合も)
かなりのボリュームで、ここは誇れる所だと思う。
仲間になる女性キャラは、全員一回はエロがあり(一人例外が居るがまぁマスコットなので……)
中でも主人公のまおー様と、その5人の娘たちが多めか。
ただ絵の構図だろうか、あくまでおねショタプレイにこだわった為か、割と”どれも似たシチュ”という印象は抱いてしまったかも知れない。
(うーん、まおー様の娘にしても、次女・褐色ビッチなリアドはM的な言葉責めがやたら巧く、三女・人魚であまり身体が丈夫でないディーネは一人のショタに集中、
覇王然とした長女のイリーナはなぜかエロになると純情、ちんぽに負けてる風情も……と、文章の点ではキャラを書き分けしてるのが分かるのに、なぜだろう、不思議と被るのだよな……)
▲何度もエッチシーンあるキャラは、初め観察、次に言葉責め(そして精液逆流)……最後はエッチを積極的に楽しむ、と発展が感じられたかも
割と”全部を好きな性癖”で固めてる感じはあって、性癖が一致する人ならばパラダイスかも知れない。
体験版では見えなかったけど嬉しかった点としては、
同じキャラでも2~3回めのエロとなるとだいたいシチュが過激化、
例えばショタ100人連続セックスとか(シーン的には1・50・100人めを抜き出して描写)
ショタの勃起が収まらず、続けざまに何度も中出し……とか、たまに入る連続射精感にはかなり興奮できました。
(逆に一発だけだと、物足りなさを覚えたりも?)
▲ちんぽの前では急に乙女になる覇王然とした(していた)長女イリーナであった
それとこれも性癖でしょうか、かなり多かったのが、
「中出しされまくったまんこから、精液が逆流噴射(ゲーム的には”せっかく貰ったせーえき、おもらししちゃった♡”)」
という、割とマニアな気がするシチュというか、事後のプレイがかなり。
後半などでは射精回数の増に合わせ、本当に毎回やってるのではというくらい。
あともう一つ、微妙に”汚いトイレで本気セックス”というシチュも割とあったかな……。
ともかく1回めのエロが普通のおねショタなら、2回目以降は+αの変態的な趣向を、という捻りが感じられるものでした。
▲途中で敵の居ない、街遊びボーナスステージも。
お互いが倒れるまで攻撃を交互に繰り返す闘技場で勝ち抜いたら、レアな武具をオークションで購入、それでも足りなきゃ「娼館」で汚いトイレセックスだ……?
▲終盤、エロ専門のステージ「H部屋」でエロが大量投入
(色々期待しちゃいますが、選ぶ→エロシーンへって形式のみなのが残念?)
Hシーンは多いけど、エロ発生箇所がたいていステージ挑戦前の会話というのも、特徴付けられなかった原因かなぁと思う。
(とにかく提示されたら逃す訳には行かなくて、ちょっとルーティンに感じる所が……。
体験版で、”間に合わないと社会的に死ぬ”おしっこシーンが面白かったのだけど、全体としてはこういうのは少ないかな。
取るのが難しいエロでも、クリア後には全開放される様なので、個人的にはもうちょっとやって欲しかったかも)
(サンプル画像の”きっと君好みのおねえさんが見付かる”と謳ってるのを鑑みると、
ゲーム的には、エロシーンのみショタの視点に移り、誰を相手にするか選べる……みたいな、竿役ショタは固定にした方が書き分けも容易く、ある程度プレイヤーの好みで選べる感じは出たかなと思う。
(どうしてもその場限りのショタだと、シチュ深めるのは難しいかなあと……)
ただこの場合だと、ショタがヤリチン感出ちゃうから嫌だな……というのも分かるかも……)
過去作との繋がり
最後に。コメントでもご指摘された「過去作にもキャラが出てる」ですが、
実はサブクエストで立ち寄る事になる、ある街での冒険(エロ)が前作[ロリ巨乳RPG ぽんこつびっち リアドさま!!]らしい……と、過去作との絡みも分かって来る。
そう、ちょっと驚きなのは「前日譚」でも「後日談」でも無く、このゲームの途中の出来事として、そのままキャラが前作に出ているのである……
(今作と並行的に制作されたのだろうか?)
故に前作を知ってないと分からない、という疎外感は無かった。
むしろ過去作でどんな活躍をしているのか気になる……、有り体ですが「この作品から知って始める」のもアリだな、と思えました。
(むしろ過去作[おねショタ露出RPG 露出 in the 公園]ではただの露出狂だった気がするまいんちゃんとかにも、一応この世界で戦う理由が与えられ、謎のフィット感さえある。ギャグとの上手い塩梅。
しかし思えば、まいんちゃんを露出させる為のステージとかあっても……良かった気がする……?)
結論……、愛したくなる作品だね
▲割と貴重なアルヴィナのエロ(好き)
Hになるとやたらとナルシストのような……(というか、人間を下賎な物と見ているからか)
という訳で、いやSRPGって本当に良いものですね。という気分になるというか、
私も「今度SRPG作る時は、後半とか雑にならないよう、もうちょっと考えたいな……」
なんて、ステージデザインを考える契機にさえなる作品でした。
(私の作品も、ユニット合成とか死んだら消失とか、一種の派手さで突っ切ってるだけで、ゲームバランスとか諸々の設計は甘いものだったなあと……)
攻略的なプレイ語り:
覇王然としたイリーナ、前回の大戦の生き残りむくろんが強くなるのは恐らく想定通りの設計だったでしょうが、割と自分のプレイで珍しいかなというのは、露出JK(ジャパニーズくノ一)のまいんちゃんを、だいぶ優遇して強くしてましたね……。
後半、ルビーナイフで攻撃回数×10を叩き出した時は興奮……。
ただ素早さばかり上げてたら、命中確率が一発30%とかになっちゃってたんで、うーむ、良く出来てるなと……
イヨちゃんとかもガチガチに固くして活躍させたかったのだけど、途中からスタメン落ちするくらいの戦力に、うぬぬ……
(そしてイリーナ・むくろんという、使い易い騎馬ユニットだけ育ててると、最後の直前でめっちゃくちゃ苦労するのも計算ずくなんでしょうな……)
・製品版の感想は以下のサイトさんも書かれていました↓
関連:
[ウィッチナイツサーガ]
を思い出す楽しさがありましたねえ……
RPGなんだけど、ノリとしては
[世界征服!魔王ちゃん]
とかも好き
ディスカッション
コメント一覧
おまるに座ったガーゴイルって・・・ベルフェゴールか?
あと、リアドどこかで見たようなキャラだと思ったら、このサークルの過去作のキャラなんですね。
おまるガーゴイル自体は多分どこかの素材だと思うのですが、それにもそもそもの元ネタがあると知って驚き……っ!(とはいえ、おまるは滑稽過ぎる……!)
ドット風立ち絵が大変だったからか、前作からけっこう流用してるというか、実は前作RPGの世界観と繋がってる感じなのですねー
由来はよく知らないのですが、ベルフェゴールはトイレと共に描かれることが多いので、トイレが転じておまるになっているのかと思ったので・・・詳しいことはグーグル先生に任せますw