Виноград :: ヴィノグラード (体験版)
これはイィですねえ……、良い「趣味」があります、と体験版プレイ中ずっと唸っておりました。
タイトルのВиноград(ヴィノグラード)なんて表記も、ロシア語圏における二次コンテンツでは「儚い少女」「実写的な光景(廃墟とか)」「それにグロ?」のマッチが実に馴染む、というのを偲ばせる。(参考:ロシアのアニメキャラを現実に馴染ませるコラ写真 また増殖してしまうwwwww)
まさにそれが象徴となるような、素晴らしいビジュアルを見せてくれています。
研究所で目覚めた少女は訳も分からず、外の世界を目指すけど……。
主観視点で進むADV、しかも「進化した疑似3D」のような特別な質感があり
ゲーム的には触るうち、実はほぼ正解 or 死 のADVだと分かって来るんですが、初見で惹かれるのはまず主観視点のような3D。
しかも操作してみて分かるのは、この3D、パカパカと切り替わる方式なんですね。
つまりダンジョンRPGで言う所の”疑似3D”のような…
しかも切り替わる背景(ダンジョン)が左右だけで無く、上下とかにも傾き、しかも画面にヒロインの下半身が移り込む……とか、主観視点を意識させる要素が所々に入る。
▲鏡に映った自分
じゃあいっそリアルタイム3Dで良いじゃん、なぜ苦労して疑似3Dを、と思うかもですが、
しかしBackroomsみたいなVHSのビデオで撮った壁、みたいな質感の廊下を歩き、怪しい所をクリックし…
ステージ1の「鏡に映った自分」の演出なんて、まさに奇妙さが共同したビジュアルで素晴らしい(冒頭のロシア云々を挙げたのは、まさにここで連想したからです)
廊下、壁はまさにリアルさを引き起こす質感なのに、そこに2Dの少女が当たり前に佇んでいる。
このマッチ具合。
プレイヤーとして、それを「鏡に映った虚像」として認識している自分……
▲パノラマおねーさん
あと驚愕したのは、途中、少女を助けに来たという研究員のおねーさんと合流するのですが、当然のように疑似3Dダンジョンに馴染むように立っている。
先程述べたとおり、左右でなく上下も傾ける事もあって、
これが魚眼レンズ……というか、パノラマみたいな処理を(この絵の描きっぷりは正直スゴイと思う)
近くに立ってると、素直に「わっ」となる不思議な実存感があるんですね…
このビジュアル表現だけでも、一目置くべき物があるのではないか、とさえ思いました。
(リアルタイムの3D処理に、ぺらぺらの立てポップみたいに女の子を表示した[まなびや]と同じ奇妙な感覚と言えるかもですが、こちらは疑似3D視点の処理だからこそ、更なる意匠に成功している…とも)
儚さ、実写的な背景、それに微グロ
立ち絵で驚いていると、道中で差し挟まれるイベントスチルも、なんというか雰囲気があってメリハリが。
つまり、移動中のリアリティあるけどどこかボヤッとした背景に浮かび上がってる立ち絵みたいのも良いんですが、
スチルとなるとそれが詳細に描かれ、色彩も明瞭、キャラデザを楽しめる……みたいな味。
そして漏れなくスチルが描かれるという事は、リョナかエロが巻き起こる時ではあって、
デザイン可愛いなあと思ってたキャラが数分後には消える……なんて展開が、ダイナミックな差分たっぷりで描れると。
ADVの内容としては、ころころした犬っぽい少女がどうやら研究所? で目覚め、謎の声に導かれるまま、出口を目指す事になる……と。
謎解きとかもあるみたいですが本当に微少、それより、例えば分かれ道で失敗の方へ行くと、その場で死亡。
脱出ADVというより、3Dダンジョンのビジュアル表現の上に乗せた、選択肢形式のADVというか。
(選択肢は運任せなのでむしろ一発で成功しちゃうとCGが集まらない、同じステージに再度挑戦して死に様を集める……まである)
▲主観視点でいじられ、暫くした後、どろりとしたものを産んでしまう…
またヒロイン自身がエロに見舞われる時の構図は主観視点ぽさを多用。
まぁ大体即死系が多いんですが、
中には、股間にヒルみたいな触手が吸い付きいんぐりもんぐりされ、少し歩いたら急に股間がむずむずするイベント発生、お子様パンツを脱いでみたら、あそこから触手が産まれる……
なんてエロイベを「少女の目線として」体験するのは、なんとも不思議な気持ちでした。
こういうのを何というべきか……。
共産趣味、とは違うだろうけど。少女趣味、リョナ趣味、とも少し違う…、デカダンスとでも言うべきか…
少女、儚さ、血肉とリョナ。
そして今作においては、3Dの中に佇む奇妙だが実存感ある感じ。
鮮烈な良い「趣味」がある作品だと感じました。
体験版はステージ2まで、ただ進むだけなら15分だけだけど、
見えなかった選択肢とかを集め出すと+15分くらいかな?
・この作品のゲーム実況はここでしてます
みたいな感じはどうか
[羊王国物語]
のビジュアル表現も好きだったりする(リョナもあるし)
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