勇者と魔王城と女盗賊と ——Stiletto Survivor—— (体験版)
勇者と魔王の戦いの隙を突き、お宝だけちゃっかり頂きたい女盗賊!
初の日本流に解釈したR18ヴァンサバライクかも?
これはもしかしたら初めてかも知れない、きちんと日本流に咀嚼されたR18ヴァンサバライクゲーではないか、と。
ゲームと言えど、一つの文化。
つまり「その風土で育まれたもの」が反映されると思っていて、例えばもう一つのメジャータイトルとしてSlay the Spireを例にとると、あれの4人のプレイヤーキャラはまぁ味はあるけども、一言で言っちゃえば地味。
あれなんか日本の手に掛かったら4人とも女の子、うち3人は巨乳、となってもおかしくないんじゃねえか、と思うのです(そしてキャラ同士の絡みをもっと入れるはず)
ヴァンサバで言うと、あのゲームの特殊性というのは生き残りを賭けたゲームだった筈なのにいざ30分生き残ってみると結局最後死神に殺されるんかいとか、
翻訳文でも分かりにくい丸焼きチキンネタを引き摺ってたり、いつタイトルの吸血鬼は出て来るんだよとか、
生き残るゲームだと認識してたのがいつの間にか新しい仲間の開放とかが目的のプレイスタイルになったりで、いつの間にかステージの謎を探索する感じになってるとか、
多数の「なんでだよ」があり、まぁそこが何とも惹き付けられる味になってたりもする。
あとそもそもあのインフレに伴うキモチイイ演出感は作者の来歴による、つまりかつてオンラインカジノのゲーム部分を作ってたという射幸性を煽る経験から得られたものだと思いますが、日本のゲーム作者でギャンブルゲーでキャリアを築くってのは、なかなか稀な事だと思いますしね。
じゃあ日本の文化を反映したヴァンサバってどうなるんだよ、という事で、今作。
まぁセレクトキャラなんか当然一人で固定、つまり女盗賊を”主人公”として定め、ステージに挑む前に「街(拠点)」があり、酒場や鍛冶屋や師匠の家を訪ねてストーリーが進展していく、といった次第。(逆に、物語を一定進めるまでステージには挑めない)
▲ヴァンサバライクだが、立ち絵会話、ストーリースチルもなかなか用意されているのだ
▲村が拠点。行く施設を選んだりも。ヨシッ!
▲登場人物もまた多いものである。鍛冶屋、野生のメイドさん(?)、途中から師匠がやけに良い女感出してきたり……
▲なかでもメインストーリーの女勇者関連は特に多い
ストーリーラインとしては『勇者と魔王がドンパチやってる隙を突き、お宝をせしめてやる!』というもので、逞しくも小狡い女盗賊だなみたいなエスプリがピリリと効いた感じですが、まぁ見えてるのはそんなスケールで終始しないだろうなってこと。
話が進むうち勇者はかつて盗賊が孤児院に居た頃の友達、今は神性の為にだいぶ自分らしさを抑えているのではとか、そして師匠と崇める占い師が謎の強者オーラを出してるとか……が分かって来て、
結局「第三者としてお宝をせしめるつもりが、なんだかんだこれまでで強くなってた主人公が(勇者の助けも得て)ついでに魔王もシバいちゃった」に向かって行きそうな……(憶測ですが)のも、ちょっと予定調和というか、なんだか馴染む、馴染むぞ、というモノを覚えたり。
”主役”をあえて問うなら「生き残り」のルールとゲームデザインこそがそれ、そこに挑むキャラなんかメチャクチャ居るし、エモいキャラストーリーとかはほぼ無縁の原作と比べると、一目瞭然というか。
やっぱり日本人はお米とお味噌汁なんだなあ、ホッとする……という様な、どこかしらRPG仕立てがヴァンサバにも加わっている、と言えば分かるでしょうか。
生き残りだけが目的じゃなく、目的地に着いたら勝ち、殲滅したら勝ち、などがあるヴァンサバ
▲ヴァンサバライクだが目的は複数! 目標地点への到達、あるいは殲滅など……
▲ゴールを目指すステージも、ちょっと寄り道を探してみると宝箱がザクザクだったり。
主人公の盗賊らしさが活かされてる……?
さて何もキャラクターを前面に出して来たから日本風、と言ってる訳じゃなく、その”日本らしい咀嚼”はゲームシステムにも大きく影響を及ぼしている。
原作ヴァンサバはほぼ毎ステージ20~30分生き残るっていうルールで共通してたと思うけど、今作は物語の段階で「あそこの城のお宝を頂いて帰る」とか「ちょっと恋仲ぽい鍛冶屋が、鉱石が流通しなくて困ってるので、邪魔してる魔族を潰しに行く」とか毎度ステージに臨む理由がハッキリしてるから、クリア条件も多様である、と。
「目的地(ゴール)に着いたらクリア」・「敵を○○○体倒したら(殲滅したら)クリア」など、状況に合った条件が提示される。
「○○秒生き残る」の時もあるけど、それにしたって「○○秒生き残るか、それともゴールを見付けるか」と複合的に示されたり……。(また、生き残る秒数が200~300秒だったりと比較的コンパクトなのも特徴)
▲ボス戦前の会話は長め……なんだけど、その前のエリア移動とかは「手下の盗賊をボコボコにして居場所を吐かす」のくだりがスッパリカットされてるの、ナイスなケレン味かも。
まさにエリア移動が芝居で言う”第三景”への移動みたいな感じが
その代わり1ステージにつき3幕くらいあり、例えば広いエリアを探索しながら目的地に着いたものの、次の場所に行ってみたら新手に囲まれた、今度は殲滅だ……って具合に、状況に合わせた条件がセットされると。
そんなんしたら、もうARPGじゃないか。
とはプレイしてて私も危惧したのですが、どっこい、弾が自動で飛び出、むちゃくちゃ敵が寄って来て、LvUPで三択から武器を選んでると……、きちんとヴァンサバの感じを覚えるから不思議だね。
ある意味でここまで「型」を崩しても、サバイバーものという骨子を残せてる事に感動するというか。
つい頭に浮かんじゃったから書くのだけど、この場所を移しながらっていうシステム性、(ヴァンサバとは言うけど、私自身は無双モノのようにも感じた)[あらがえ!!人妻サバイバー]がこのシステム上で動いてたらもっと魅力的な物語を描けてただろうな、と思うのだった……。
素朴なUIから感じる、ゲーム制作猛者感……
▲もちろんLvアップで装備を強化、わんさと集まる敵を弾幕のような攻撃で返り討ち……
ヴァンサバの基本的愉しみもあるわけである
制作サークルさんは同人エロゲ初のようですが、恐らく以前にフリゲ等でみっちり経験を積まれてるんじゃないかなと推察するのは、逆説的なようですが「画面のちょっとした素朴さ」から来るもので、このシンプルな感じが「Unityのデフォルトとは違う」素朴さなんだな。
正直ウィンドーとかのUIを見てると、ちょっと懐かしい言葉でもある「DXライブラリ製かな?」と思う程だった……(なんらかの技術で移植したのでは? と今でも思っている)
そう、この時代にDXライブラリを使う者が居たら「生き残り」と思え……。
と言いたくなる程にゲーム挙動の方はしっくり来ているし、そして日本的な要素もしっかり軸に据えられている。それはコンセプトという話でなく、システムとして実装出来てるって話でね。
やっとヴァンサバも日本ぽさを自家薬籠中の物とする作家さんが現れたのかも……と思うと嬉しかった。
例えば今は日本のお家芸? 心のふるさとみたくなってるRPGというジャンルでさえ、元々はアメリカ発であって。
DQがウィザードリーとウルティマを合体させた事で、ようやく日本でも「分かる」、これ、俺らが食べられる味だ、むしろ好きかも! と栽培が始まったように。
あるいは西洋の乳くさい料理をそのまま食卓に上げるのをよしとせず、日本人に膾炙する為に一度オムライスとかエビフライとか「洋食」という緩衝ジャンルでもって、ワンバウンドさせる必要があったように。
▲持ち帰った鉱石で手持ちの武器を鍛えたり
▲師匠に頼んで基本バフ能力UPや奥義とかをセットしたり
▲ボス戦だ! ゲージが溜まれば奥義を右クリックで発動すべし
ただまぁゲームの面白さとしては、難易度Gamer(いわゆるNomal)でもかなり甘めに設定されてるようで(ヴァンサバ本来なら10秒も敵に触れられてたら死ぬだろうけど、今作は数分レベルでHPが持つ)
また採り入れられた要素としても「ステージから持ち帰った鉱石で、鍛冶屋に頼んで新しい武器を作れる」というのはまぁ…ワクワクが捗るんだけど、その割に鉱石はメチャクチャ余るし、そんなに出来る物に幅が感じられずあんま機能してない、逆にステージに挑む前の強化をやり過ぎてしまえる印象があったかな……
正味「ストーリーの見せたさ」が根本にあり、それに伴ってゲーム難度的にはちょっと安定路線、少し退屈さも感じちゃうかな……という感じなんだけど、ただ考えてみればバフ効果はちゃんと原作にもあって、で、そこをやり過ぎると一気に退屈になるのも原作通りか……。
(*文化・風土関係無く、ゲーム構造とかシステムに共通する問題ってのは浮上する、という事か……)
ただそう思って油断してたら、体験版最後のボスとの一騎打ちでボコボコにやられ、次周では半泣きになりながら「ダメージ低減」「HP0.5秒ごとに回復」「移動と攻撃射程UP」の強化を掻き集め、なんとかボスの射程外からちくちく攻撃しようと画策する……みたいな場面もあったので、製品版では何らかそこの対策も練られてるかも知れない。
なんたって現在☆評価4.78。
これはトンでもない面白さを保証するものでは、という感じもしますし。
エロゲとしてはちょっとエロシーン見にくかったり、エロに照れを感じたり……うーむ
一方でまぁ販売数は100DL未満、エロゲとして売れない理由も思い当たって、初作として頑張りは窺えるのですが……やっぱエロがあまり期待に添えない感じではあるかなと。
エロ箇所は、街の酒場で酔い潰れて寝込みエロされる(ここだけ多段階?)とかもありますが、メインはステージでの敗北エロ。
……「ヴァンサバで敗北エロ」の組み合わせを考えてみると、多分ちょっと嫌な気配がよぎると思いますが、その通り。
自動で攻撃が出ちゃうこのジャンルだからこそ、”わざと負け”がし辛くて、負けてエロ見るつもりが4~5分くらいは掛かる……みたいな事も起きますね。(そして敗北エロ後も街に戻る=コンティニューじゃなく、完全にゲムオバ扱いでタイトルに戻るのも少し辛い)
オプションに即負けボタンとかあるかと思ったら、それも無いみたいで……。
(あるいはこのジャンルのやり甲斐を考えると、ステージクリアで回想の敗北エロが開放扱いになる、とかでも良いと思うんですが。体験版では回想とか見当たらず……)
▲HP0、山賊による敗北レイプ!(だが敵は全体に早漏か……)
あとまぁエロシーンの中身もちょっと問題……かな。
具体的には、まぁシーンによりますが、全体に男達がかなり早漏と言わざるを得ない。
ヨッシャ レイプだ、挿入するぞ! という流れから、まさか三擦り半で射精するのはどうかなって……。(特別な意図があるかと思ったら、そこに言及するセリフも無し)
基本的な事ですが、シコらせる為には肝心の行為場面(注挿する描写)を長く持った方が良いかなあ、と思います…。
▲酒場店主による泥酔介抱という名のエロがあったのである
▲時に段階エロも。だがマジですぐ射精する
あとエロゲ初めてという方にありがちな気もしますが、恐らくHシーン描写に照れがあってギャグに逃げてるような、とも。
例えば酒場での泥酔エロ、その前にナイスミドルな立ち絵をしっかり描いたマスターが犯すわけですが(この時点でエロに入る角度がだいぶ難しくなるな……)
コトを起こす前に「妻と子供が居る身で、こんな……」と迷い、「(乳が出て、寝言でホットドッグ欲しいとか言うので)そんなにホットドッグ言うなら、これでもくれてやらあ!」「……はっ! いつの間にか乳にチンコを挟ませていた!」と葛藤するくだりはどうだろう、エロよりギャグ寄りになるんですよね……。(そしていざ挟んだかと思えばこのホットドッグ、ホワイトソースが出るのが想像よりずっと早い……。いくら段階エロの一段階目とはいえ)
▲オーク……なんだけど、触手を操り、樹液を飲ませてくる。木生物?
あとオークに輪姦される! ってシチュはまさにエロのお約束、会話の最後にも女騎士が良いよな……というくだりがある位なのでそれを分かっている筈なのに、
この竿役=オークがなんか「チンコ生えた木生物」ってのは(だから精子を口から注がれても(樹液だから)すごく甘い! みたいなやり取りになる)
正味良く分からなかった。
まさかoak繋がりの小ボケ? 何か元ネタがある……?
▲ウェアウルフ達の遊戯台にされ、ついでに犯される!
▲話の流れでチンコが生える勇者の側近……。実はこの辺のレズふたなり描写の方が活き活きしてて、やりたいのはここでは、と思うんだよな……
反面、全裸で四つん這いにされてウェアウルフたちが興じるカードゲームのテーブルにされる(結局チンコも挿入される)
というのは結構グッと来たので、恐らく主眼として「勝ち気な女が、エロい目に遭わされる」事そのものが好きな方なのかなぁと。(だから挿入よりも、挿入の前振りの会話が長いみたいな事になる)
要は本質的にはヒロピンとか恥辱をやりたい人なんじゃないかと思って、自分の性嗜好をハッキリ煮詰められると、もっと良い物が出来たかも……と。
割と経験でカバーできるのがエロ創作であったりもするので、ここはちょっと今後改善を期待したい所です。
……とはいえ初めて見たような、日本流のヴァンサバ解釈、という事で。
『エロゲー』という単語における後ろ半分、つまり「ゲー」の部分においては、こんなサークルさんが出て来るなら今後も将来は安泰かも! なんて、偉そうに思うのでしたよ…。
体験版はプレイ2時間。
遊んでて思ったのだけど、敵vs自分じゃなく、敵グループA vs 敵グループB vs 自分っていう第三者ヴァンサバっていう手もあるよね……(あるいは今作でも終盤でこれをやってる?)
ただその場合はクリア目的を獲得したコイン数とかにすると、完全別ゲームになるかな……いわゆるバトルロワイヤルというか…。それも面白いのかも知れんが。
この作品のゲーム実況はここでしてます:
あと個人的な話だが、エッチ的に
[姉御の受難]
とか、
第三景みたいな事を書いたことで、
[○リババア巨乳ウサ耳サムライ]
とかも思い出した(日本画ヴァンサバ……?)
slay the spireぽくて日本流だなあ、と思ったやつ:
[ウィッチスレイヤー]










































































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