Branded AZEL【烙淫の娼女】 (製品版)

SLG,R18製品版の感想,ライター:さたける

*この感想は [さたける]さんに書いて頂きました。
アヘ顔だけど、その中に美しさもある濃厚なイきシーンを描く、コミカル要素もあるRPG「すじもんクエスト〜カチコミ!!〜」の黒電車とシステムや遊び心に定評があるSugar Starがタッグを組んで製作している期待作「ニプルヘイムの狩人 -Branded Azel-」。そのスピンオフとして作られたのが本作「Branded AZEL【烙淫の娼女】」です。Sugar Starが得意とするUIやドットキャラの動きに加わって黒電車が得意とするイき顔やシチュが入り、両サークルの得意分野が上手に組み合わさったゲームです。
内容は娼婦成り上がりストーリーの雰囲気を軽く体験できるゲームです。

直観的な目で楽しめる接客シーン

身体に淫紋を宿し、力を使うと発情してどうしようもなくなってしまうアゼルちゃんが主人公。彼女はとある事情で借金を抱えてしまい娼館に売られます。自分を買い戻せば自由を取り戻せるということで、娼館で接客しながら稼ぐ金額を増やし、いずれ自分を買い戻すことを目指すシミュレーションゲームです。
まず、本作をプレイする場合、事前に「ニプルヘイムの狩人 -Branded Azel-」体験版はプレイしておいた方がいいゲームです。本作は外伝的作品であることもあり、主人公アゼルの経歴などはほとんど最小限しか語られません。主人公に感情移入する前にどんどんゲームが進んでしまいます。そのため、彼女が冒険者をしている経緯、淫紋などの情報をニプルヘイムのオープニングから得ておくと、本作がまた違ったゲームに見えてくることでしょう。

アゼル1 アゼル2
▲本作単体では性格が掴みづらいのですが、ニプルヘイムの狩人体験版をプレイすることで、魅力的なキャラに変身しました。スラングな言葉遣いも多い女の子。

ゲームの内容としてはフロアでひたすら接客するミニゲームです。客取りモードになると、お客さんがやってきます。それぞれのお客さんに対して「希望プレイ」「一言」と2種類の情報を見ることができます。その情報を元にアゼル(あなた)は、お客さんが気に入りそうなアクションを取ることが可能です。このアクション結果によってお客さんが帰ってしまって一銭も貰えなかったり、反対にお客さんに喜んでもらえて貰える金額が増加します。
他ゲームですが、「ビフレストの魔物娼館」の接客モードで客の好みのモン娘娼婦を宛がうシステムを思い出しました。

接客1 接客2 接客3

この接客モードですが、ドットがよく動きます。まず、主人公含め、全娼婦は、息をするかのように全身が揺れています。特におっぱい辺りの揺れは顕著。そしてアクションを取るとアクションに応じた顔絵とドットの変化。さらに、そのポーズと客の好みが一致した場合は、カットインCG付きの演出。
そしてエッチアニメーション+CG。このような接客を何人か繰り返し、客取りモードが終了です。
最初は貰える金額や訪れるお客も微々たるものですが、接客を繰り返すことによって人気度が上がってきます。この人気度は貰える金額の単価を上げたり、1日に訪れるお客さんを増やしてくれる効果があります。そして、フロアクリア条件は、1日に一定以上の資金を貯めることです。そのため、人気度を上げつつお客の望むアピールをすることが最短でクリアする条件となります。


▲1日終了時。稼いだお金はそのまま収入になりアピール習得に役立ちますが、1日だけで目標金額に到達しないと次のフロアにいけません。

ところが、最初から行えるアピールはそう多くありません。また、序盤のアピールは効果も低いため道具屋で新たなアピールを購入する必要があります。コマンド・舌なめずりが使える用になる週間スケベマガジンを購入するとフェラ好きの客にアピールできそうですし、コマンド・胸をチラ見せが使えるようになるおっぱい大王を購入すると胸好きにアピールできそうです。

道具

このように様々な性癖を持つ客に対してアピールできるようにしつつ、おっぱい大魔王を購入してさらに胸関連の単価を上げるなど、個別の性癖に対しても価値が上がるアピールを習得していきます。毎日コツコツとした人気度上昇と合わせて、このようにして1日で貰える金額をどんどん上げていくのです。
そして一日で稼いだ金額が初めて目標値に達した後に、より高級なフロアに進みます。基本はこの繰り返しで3フロア目で目標値に達するとクリア。いつでもエンディングを迎えれるエンドレスモードに変化します。

 
▲ウディタでここまでできるのかと唸る印象のUI。

淫紋に疼く身体と相性がいい娼婦業

ニプルヘイムの狩人のエロコンセプトは淫紋に疼く身体を男を使って慰めるヒロインだと思いますが、外伝的作品である本作も同様です。客へアピールするたびにEPという項目が増大するのですが、これは淫紋の状態を表しています。そのため、序盤からある程度、淫乱状態を持ち、借金状態ながらもあまり悲壮感がないのは一つの特徴ですね。
EPが100になった瞬間、主人公は我慢ができなくなって客に積極的な奉仕をして入手できる金額に大幅な倍率ボーナスが与えられます。なので、EPが100を超える時にベストな選択をすると一気に稼げるように。本作のアゼルに関するCGエロはエンディング以外ではこの時のみです。EP100越えの時にどんなアピールをするかで手コキ、フェラなどプレイ内容が変化します。淫紋の暴走で理性がなくなったアゼルちゃんの積極的なプレイです。

フェラ
▲差分CGの使い方が良く、淫靡な娼婦といった雰囲気がよく出ています。

また、全3フロアなのですが、各フロアにはトップ娼婦がいます。初めてそのフロアの娼館で過ごすことになった時、彼女達の接客シーンを覗き見できます。そして、彼女達の売上を初めて突破して次フロアに移行した時は、オーナーの部屋を訪れるとお仕置きシーンが。

娼婦1 娼婦2
▲各フロアにそれぞれライバルとなる娼婦がいます。彼女達とは会話以外にフロアではドット姿も拝めます。

イルダ1 イルダ2 イルダ3
▲元高貴な貴族のイルダ嬢。客に罵倒プレイをする一方で、優しさがあり、主人公にも客にも気づかれにくいように優しさを発揮します。性格の良さも分かるエロイベでした。主人公にはバレバレみたいですが。

コンセプトが面白いゲームで、それはゲーム中でも発揮しているのですが、実はボリュームが少ないという欠点があります。エロ関係をスキップして2回目をプレイしたら10分でクリアしました。また、毎月契約金が減るなどのデメリットが全くないため、緊張感みたいなものがありません。そのため、経営シミュレーションゲーム目的で購入することは、あまりオススメできません。
また、娼婦達や娼館のオーナー達ですが、短い登場ながらも良いなと思う温かい方達ばかり。彼ら彼女らも、ここだけの登場が本当に勿体ない方達ばかりなので、本編に軽くでもいいから登場して欲しいなと思います。

アンドレイ
▲娼館のオーナー。いかつい男ですが、彼をギャフンと言わせることができるのでしょうか。

ただし、別の意味ではオススメできるゲームです。まず、原作でアゼルが魅力的に表現されている限り、原作のマストアイテム的な価値が高そうであることです(体験版しかプレイしていないので断定はできませんが)。本編だと夜は淫紋のせいで淫乱な冒険者になってしまうという扱いですが、それでも身体を許す相手は限られていそうなヒロインです。それが外伝では娼婦になってしまって積極的に知らない男に奉仕するギャップがあります。本編で彼女の活躍をもっと見たいと思ったプレイヤーにとっては価値のあるゲームになります。
また、SLGとしてでなく、SLG風味を楽しむゲームとしても良いでしょう。接客時のアピールなどヒロインのドットアニメは本当によくできていますし、UIの凝り様もあります。深く考えることなく娼婦成り上がりシミュレーションをプレイしている感覚があります。それでいてエロのコンセプトがしっかりしているため、例えゲーム部分のボリュームが薄くても満足できてしまうんですよね。
回想は娼婦3人×2、アゼル5、エンディング1の計12。ミニゲームとして考えるとエロはかなりボリュームがあります。なので、短いプレイ時間の間に濃いエロがどんどん発生するゲームです。積極的な娼婦の濃厚プレイを気軽に見たい方向けのゲームです。