魔降る夜の姫 (製品版)

2024年6月7日ACT,R18製品版の感想,遊べる

体験版

ヴァンサバを換骨奪胎し、更に煮詰めた遊び心地

これは素晴らしい煮詰め方!
初期の頃は[Silver Hunter]などで横ACTを、かと思えば[サキュバスの育成方法]みたいな恋愛SLGも作り、そして前作[氷雪姫オフィーリアと堕落の都]のTRPG感で、「知る人ぞ知る」エッチさと知名度に到達したサークルさんが、今回は防衛型のアクションをリリース!
これが物凄く『ゲーム職人』ぽいものを感じて嘆息したというか。

ぶっちゃけ遊び心地はかなりヴァンパイアサバイバー、しかもその一番面白い時、もっともっと、と遊び込んでる時に近い。
だが、恐らく見た目で受ける印象はまるで異なる(初見では横ACTに見えるハズ)

……つまり、ヴァサバを換骨奪胎、きっちりその「本質的な遊び」の部分を抜き出し、違う形で煮詰め直した内容なのだと。
発売以来、全年齢・R18と枠は選ばず、数多のフォロワーを生んだものの、正直見た目だけ似ててどれも全然届いていないというか、分かってへんなぁ、という作品が多いのがヴァンサバライク。
ヴァンサバの面白さとはこういう事じゃないかね、というアレンジに、練度の高さを感じる訳です。

左右から迫り来る敵の群れ、レイピアで対応する姫様

画面構成は横視点で固定(スクロールしない)、そしてドット。
レイピア一つつがえた姫様に、魔軍が群がる! ってコトらしく。
操作も基本は横移動のみ、攻撃は自動、ただし一個だけ「左右に向き直る」ボタンがある事が特殊。
これにより、画面左右より集団で押し寄せる敵を、ウェーブ終了まで倒し続けろ……というルール。

簡単のようですがなにしろ敵は膨大、姫様の繰り出される攻撃範囲や頻度、敵ごとの移動速度や堅さを適時判断しつつ、最適距離を保ち、ギリギリで敵を捌いていくのがアクション的なポイントで、手に汗握ります(これなどはヴァンサバより、より短時間にスリリングな所でしょうか)

スキルツリーというよりもスキルボードと言って良い程の強化ルート

そしてヴァンサバと言えば、経験値ジェルを拾い、1Lvアップするごとに強化選択肢がしゅいーん……と差し込まれるのが特徴ですが、今作のそれは敵のWAVEが終わるまでUP値を保留。
やがてWAVE終了後に提示されるのは、スキルツリー……というより”スキルボード”と言っても良い多様さ。

スキルツリー一個だけでもどの方向を上げるか悩むものですが、こちらはWAVE終了ごとに新しいツリー自体が増えていき、「既存のツリーを進めるか」「新しく手に入った方を進めるか」という更なる選択肢を突き付けられる。
最終的には5つも6つもツリーを同時進行で抱える事になります。
またWAVEが終わるまでLv値が溜め込まれるので、ステージ始めたばかりの段階でも3とか4、一気にパワーアップできるのも注目。
つまりそれだけ取れるパワーアップ選びが大きな差を生む、重要になって来るということ……(これは原作の運×ギャンブリングな部分を、より戦略的に煮詰められる形にした訳ですね)

セオリーはありつつも毎回同じようには運ばない
犯され回復狙いの防御スタイルか、攻撃スキルで大幅強化か…… インフレもあります

そして上げるべきパワーアップがまた多種多様、まさに悩み甲斐あるもので。
私もプレイ数回の頃は、言うて重要そうな青アイコン(攻撃スキルが追加される)と、なんか知らんけど、ツリーの一番上にある紫アイコンを目指せば良いんでしょ……とか思ってましたが、あえなく撃沈。
プレイの感触としては、やはりきちんとその時点で取るべきパワーアップの判断が重いというか。
まぁ初めは「経験値獲得UP」を重点的に取るのがセオリーでしょうか……
なにしろ1ステージはWAVE20までありますから、ツリー解放の機会も19回。
最後の方なんて13くらいLvが溜まるようになって、ツリーの一番下から上まで一挙に解放するなんて事も可能に…… これが理想です。
(こうなって来ると派手さに繋がる一方、原作終盤のダレる感じもやや少なく留められるかな…と)

ただ経験値獲得UP自体は戦闘に直接は影響しませんから、そればっかりだと欲を掻きすぎて苦戦必須という事にも。
そこで情勢を鑑みながら、「攻撃力UP」「頻度UP」「攻撃範囲UP」を基本に、あと防御系を重視するなら「快感ダメージ減少」「最大快感HP(敵を捌ききれずぶつかる=犯されるなので)」などもあり。

まぁここも言うて『攻撃は最大の防御なり、敵が到達する前に全滅させればそもそもヤラレない訳だし(元ネタヴァンサバでは実際、有効な考え方)』とか思ってたんですが、まぁなかなか手数が少ない序盤では押し寄せる敵に押し切られ、犯されることもしばしば……
(またツリーの強化項目的に、自分の中で築いた必勝パターンが使えない時もありますし)

防御側に回った措置も上手くて、
「WAVE終了時に溜まってた快感ダメージはリセットされる(言わば体力全快)」のですが、「減った絶頂回数は回復しない(絶頂回数=残機という扱い)」。
で、初期の最大快感HPが40とかなっており、敵の一回の犯しで20減ったりする……
「最大快感HP上昇」で上がるのは5だけだったりするんですが、これが数字の妙味で、一つ上げるだけで、ギリギリ生き残れるように。
絶頂せずにWAVEを凌ぎ切れば全快なんで、実質ノーダメージと同じという、このしてやったり感。
さてどうする……と(また「快感ダメージ減少」「時間経過で快感HP回復」とかも併せて取れるなら、普通に強力です)

まぁ青攻撃スキルはやっぱ重要で、「敵をのけぞらせる(吹き飛ばす)」「敵を同時に貫く(貫通)」と、いかにも対集団では重要そうな効果が。
いずれかの段階でこれを取っておかないと、やはりジリ貧になりそう……
(特にツリーの最上位に位置する紫スキルは破壊的効果をもたらしますが、同時に他との併用で強くなるのも多い……その辺りもぴっちりと上手い)

あと稀にツリーに「(一回減ったら通常は回復しない)絶頂回数+1」等があったりすると、まさに、ううむ、と頭を捻るのが実にアツイ。

そんな風にプレイ感はヴァンサバをよりキメ細かくした、シックでじっくりとした防衛アクションという感じですが、
最終WAVEくらいまで行くと、あのすぐ犯されてイカされてた姫様が、
もうレイピアの一突きは画面の半分を貫き、謎の衝撃波を飛ばし、ついでみたいに謎の爆発とかも起き、なんか二段突きとかも当たり前にとスキルが合わさりまくりと、きちんとインフレ感を抑えてるのも快い(敵が魔軍だけあり、まさに”世界を救ったチート級勇者”の様相……)

敵を凌げず犯され、売春でお金を稼いで武器を購入し……

エッチ要素はそんな次第で、敵にぶつかられる→犯されエッチという具合。
大体、新しいステージごとに新敵3つが登場する模様。
操られた兵隊に、乳首吸い触手、ゴブリンに種付けピストン……などなど立ち絵犯されぽい風情です

意外だったのは、1面クリア後に商人が出現、装備品の購入あり、更に姫様自ら兵士を慰問してお金をもらう……なんて要素もありって事で、売春イベントも増えて行くみたい。
更に製品版だと、操作女の子キャラも3人、基本HCGなら71枚……!
ゲーム部分もがっつり遊べる、しかもエッチ部分も想像以上にボリュームある印象(価格も安め)。
優良なゲームかと思います。

体験版は1時間40分。
負ける度にあとちょっと、もうちょっと、と遊んで時間が溶ける、ヴァンサバの初期の頃の感覚があったんだ

Steamでヒットしたゲームをエロパロにすればまぁヒットしやすい、そういうのはあるし、言うて俺ら同人ヤンケ、というもまぁ分かるんだけど、ゲーム制作マンとしてそれで良いのか、などと葛藤してた所に、コアなゲーム部分の抜き出しがあった。敬服した。

体験版だと割とバグ出る時があったけど、(ダイアログ押さずに)10秒くらい待ってると、なんか画面続行するので遊べる なんなんだ

・この作品のゲーム実況はここでしてます

製品版

5時間ちょっとで製品版範囲クリア。(セーブデータは自動で引き継ぎされるので、合計プレイ時間は更に+体験版の1時間40分)

メインキャラの王女のステージ数が8、途中から妖精が加わってこのキャラが6ステージ、更におっぱい聖女も加わってこちらはステージ3……となるので、ボリュームはなかなかのもの。
ただ全クリしても特になんも無い(ストーリー描写が一切無い)ので、エンドコンテンツ周りはもうちょっと欲しかった…と寂しい気にはなったか。
(そういう意味で、Steamの実績解除(の共有)って達成感の演出として案外大きいのだなあ、とも)

またそんな気持ちが少し加速するのは、いったん上手く行く方法を確立しちゃうと(経験値獲得を優先して上げるetc.……)
だいたい最後までその方法で罷り通れちゃうからか。
キャラごとの性能差もあるっちゃある……けど、要はLvによる強火力の前には些末な差だし。

まぁそれは原作のヴァンサバも同じだったりするけど……。
今作の横視点だとキャラは大きいし、戦略性もよりタイトに練られてる感触を得られるが、反面、いわゆる探索要素とかは無く、一時期強化アイテム獲得や宝箱とかも無い訳で。
(代わりに”エリート敵”という、中ボスの様なのがランダムで登場する。
逆説的にヴァンサバのゲーム性を考える機会にはなった…)

それでも最終の1~2ステージくらいになるとさすがに厳しくて、経験値UPばかり優先できない時もあったので(装備次第かな)、まぁまぁのバランスではあるか。

Hは、おっぱい聖女ががっつりヤラれる構図を見るにつけ、改めてグッと来た(サークルさんはなんとなくロリが好きそうな印象があるけど、巨乳もいいものである)
あと妖精なんかだと、たまにある魔物とのサイズ差を活かしたテキストもなかなかスパイスとなってたかも。

メイン王女も「依頼」でのエロが段々とエスカレート、最後には4Pとか乱交とか、『淫乱王女の名は兵士たちの間で知らぬものはない、王女は兵営内で兵士たちと乱交した』なんて、システム文には行く所まで行った風情を覚えた。
こんな可愛い顔してるのにそんなんなのか…… 言うて、一人で国を守っとる王女様にその扱いか??
(しかしHテキストは軒並みウィンドー一つ~二つぶん)

逆に精霊・おっぱい聖女はそうした売春系のシチュではないが、例えば「薬草を採りに行く」なんて依頼で、敵の眼とは反対方向を向き続ける、失敗すると少しずつ石化、なんてシチュは割と面白みがあったかも。、

ステージクリアするごとに回想もオープンされていき、そのH種類を体感できる。

製品版の感想は以下のサイトさんが書かれていました↓

関連:
ヴァンサバライクまとめ:

なんか

[魔乳女王ファンタジー]
が好きだったなあ、とか思い出した(今作の姫様とは似ても似つかぬボディ感だが…… インフレ時の蹴散らし方というか)