鬼の在りかた (製品版)

RPG, R18製品版の感想, 頂きもの

鬼の在りかた
鬼の在りかた[ミニマムゲーム工房]

体験版


立ち絵や通常アニメ、事あるごとに動きまくってて可愛いという動画:

製品版クリア

前から気になっていたところ、製品版をDLsiteの新機能・作者さんからのギフト券として頂けたのでプレイ。
クリアまでのプレイは大体4時間ちょっと。(隠しボスとかも居ますが)

長所、光る所がありまくり

体験版でも見えていたグラフィックへの凝り方は、期待通り、いや、更に上回っていたかも。
ドットのてこてことした感じに、立ち絵は常にアニメ。
立ち絵は少女……というかロリしか居ないので、二人並んでアニメしてる時などは
「なにやらコロコロした生き物が動いて、画面一杯にお互いの感情をぶつけ合っている……」というファニーさに包まれる。

合間に挿入されるスチルは可愛さだけでなくロリ格好良さ、その隠れた暗さを物語るようなものまで。
これが主要な会話ではほとんど毎回一、二枚差し挟まれる程なので(Hシーンよりも数倍、多いくらいか?)
ここに関しては素直に心を奪われる所であった。

ストーリーとしては、島に君臨するという「触手の王」から逃げたロリ鬼娘が、曰く付きの何でも屋の少女と出会い、お互いの絆を深める日常を送る。
だが狭い島のこと、二人の幸せを壊す追手や邪魔が入るのは目に見えていて……という感じ。

何でも屋に来る依頼として、お金稼ぎのミニゲームも少しあったりして(体験版のOPでも、木箱に隠れて逃げるんだみたいなゲームパートがあったが)
そして充分強くなったら、戦闘が待つメインストーリーを進めよう……という流れ。

会話と戦闘が二大要素であり、前者の部分ではスチルたっぷり、後者では何やら独自感ある戦闘を用意している。
(作者さんのこれまでの作品からADV色が強いのかなと思ったけど、お金で街の買い物とかしたり、意外にRPGしてるなという印象だった)

Hシーンに至るシチュなんかでは、なかなか琴線に触れる所はあって、
例えば「ボスとの戦闘に負け、笑顔で誤魔化して帰ろうとするも、(やっぱり)道を塞がれて、”逃げ場があっ”とわめいて、恐怖に引きつった顔でワタワタとする」
こんなロリとかね、個人的に満面の笑みとなるのでした。

ゲーム進行として、ロリ鬼娘と何でも屋の少女を任意に切り替えて操作する箇所もあって、
ロリ鬼娘を主人公として動かしてると、想像以上に言語が不明瞭、思考レベルにかなりの幼女感が溢れる……と、狙いも分かるものだった。
(逆に見た目は幼女でも、なんでも屋の少女は自立した大人であり、常に周りを考えて動いている)

あとは後半、とある事情からロリ鬼娘が何でも屋の少女を犯した後の、
ロリは今までの幼さを残しながらも、♂役ぽく強気にやりたがるし、
逆に大人な何でも屋の少女が、窘めながらも受け入れ、おまけに結婚とかを口にしたりする、SEXを受け入れる感じ……には、かなりグッと来るものがあった。
コロコロしたロリ達が、イチャイチャしながらマジメに愛を告白しあったりする……、これが妙に禁断で艶かしくて、光る物がありましたねえ……。

短所、各要素の細かい所で噛み合わなさが?

ただここからは苦言になってしまうけども、全体通した上で言えば、”光る所だけ”……という印象も受けてしまった。
今回この感想を書こうとスクショを整理していて、本当にスクショではとても豊かに見えるのに、プレイしてみると、不思議と各要素がしっくり行ってない感じ、その勿体なさ。

まず敵と主人公、お互いに相手を引き合うぞという独自戦闘だが、
確かにお金を溜めてスキル購入、1~3のどの位置にセットするかが肝心だ……とかの楽しさも少しあるけど、
どうだろうな……、こっちが引けば当然あっちも引いてくる訳で、
正直に言えば、ただバタバタ押し引きしてたら、確率とかのランダム性によって勝ったり負けたりが決まる……という位にしか感じれなかった。
(ただゲーム終盤になるとさすがにそれでは厳しくなり、なるべく相手に使われたくないスキルから遠ざけるよう綱引きしたりすると、
そこそこ意図通りになって、あぁこれがやりたかった深みなのかな? と感じる所はあったり……。
ただ上手くハメてやった、みたいなクッキリした達成感は無いかなあ……やっぱり……)

人にもよるかもだが、結局レベルアップや装備品で解決するのが一番の近道で、独自戦闘の意味をしっかりと噛み締められる場面は少なかったように思う。
(一方で、レベルアップのテンポや演出はなかなか気持ち良いので、「通常のレベル上げRPGではあるが、それを独自な感じの戦闘でふわっと楽しめる」という位が正しいのかなぁ……と…)

(*あとこれはゲームシステムは演出も兼ねるべき……という難しい話なのだけど、
「なんでこの子たちは、シリアスにいがみ合っていたのに、こと戦闘になると横視点の引っ張り合いに終始しているのだろう?」という疑問が浮かんで、まずシステムありきの設計が、ちょっと物語から浮いてる感じもした……。
これはゲームシステム自体が猛烈に面白かったり、簡単に設定を説明した後、それをなぞらえる演出が入る事で解決できるのかも知れないが……。
そういう意味では、過去作[人間的な悪意のカタマリ]の方が、より恐怖に向き合う様を描ける戦闘画面な気がする?)

あと演出的な点で言えば、悪い山賊のアジトに乗り込むという局面で、
これまでは通常ランダムカウントだったのに、ここだけは明確に敵が居るシンボルカウントである……という切り替えをさりげなく済ませていたのは意味があったと思う、
ならば倒した時にも、大仰にうぎゃー! と散るような演出でもうちっと強調が欲しいかなと思ったり、
何でも屋に曰くがあるという悪魔の生き残りが、いかにも威風を醸しながら語り、さぁ戦闘だと入ったら、一般ザコ敵絵だったのはがくっとなった……
(せっかくの盛り上がりを、どうもシステム的な演出で損なう事が多かった感じ)

例えばOPでは”逃げた鬼娘と、それを追いそうな鬼娘”というのが描かれたが、では再び追っ手の鬼娘がしっかり描かれるのはいつかと言うと、実はもう終盤。
(今まで割と出番が無かった)追手娘が本気で動いたら、一つのシーンで見付かっちゃうものだから、割とあっさりした印象を受けてしまう。
そこはメインストーリーを進める中で、途中に何度か、追手娘が探し回っている、じょじょに危機が近付いている……というシーンを入れるものでは、と思っていたのだけれど。

逃げた鬼娘となんでも屋の少女の平穏な生活。だけどそれは砂上の楼閣で……という雰囲気を、ストーリーを牽引する意味でも出したいのかなと読み取ったけど、
その危なさ自体が余り出てないと思って、それは先述の追っ手鬼娘の件もしかりだけど、
そもそも本作の舞台が「狭い島である(すぐ見付かってしまうかも)」というのが、ゲーム終盤になるまでほとんど強調されてないからかなと。
(辛うじてマップでその全容が分かるくらい。それでも行ける先は街だったり洞窟だったりで、例えば砂浜とか、意識する事の方が少ない……)

物語を彩るスチルが大量にあるのは本当に素晴らしいが、実はこのスチル、ロリ鬼娘や何でも屋を大きめに捉えるバストアップが殆どなように感じて(アニメさせる構図や手間を考えると、そうなってしまうのだろうか?)
敵と対峙する一枚でも、もうちょっと女の子だけでなく、敵を向こうに睨み付ける図とかを入れた方がメリハリにもなって、物語はぎゅっと引き締まる気がした…。

ロリ自体の関係性では、虐められたり、ロリレズな尊さに良いですねえ……となったのだけども、実際のエロシーンを見ると、割とどのHシーンも同じ様な体位、同じ様な犯し方というのが目に付いてしまったかも知れない。
(ただこれは、そもそも立ち絵からして微妙に片乳が見えてるロリ鬼娘のこと、そういう無邪気さーグチャグチャに犯されて何だかんだ感じる、という部分が厚い為かも知れない。
幼女だし、性癖によって捉え方が分かれる部分は大きそう)

二人の主人公からどちらかを選択して操作できるが、ゲーム的には結構の時間、どちらかが戦線から外れてる事が多かったり、
その時点で少しでも強い方を選び続ける、プレイヤーが積極的に切り替えていくのを促す要素が少ないのは気になったかも知れない。

拠点のお金稼ぎ用のミニゲームも、これが獲得金額・経験値を踏まえて考えると、
どう見ても戦闘でザコ狩りをした方が儲かるバランスで、やはり「雰囲気(光る所)だけ」という感慨を補強する結果になってしまっていたかも…。
(同じミニゲームでも、OPの木箱で逃げるんだというのは意味があって良いと思う。最後の場面に繋がってるので)

プレイ後の感覚で言うなら(ゲームは読後感だけで語るものだけじゃなく、途中の過程もまた大事ではあるが)
ややメリハリが無くぐるぐると同じ箇所を回ってるストーリーに、突然変化が起きたりする(ただそこで光る物は本当にある)
という感じを覚えた。

私にとって作者さんの製品版をプレイするのはこれが初めてなのだけど、体験版でどんなだろどんなだろと惹かれたのは確実に事実ですし、製品版ではこんな物が飛び出すか、という気持ちがあったのも確か。
もし細かい所までがっちりと噛み合ったら、一気に名作として評価されだす、そういうポテンシャルはあるように感じました。

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