天空の魔神とはじまりの聖女 (製品版)

ACT, R18製品版の感想, ライター:エローン大君

天空の魔神とはじまりの聖女
天空の魔神とはじまりの聖女[スタジオ ぽりたんく]

*この感想は [エローン大君]さんに書いて頂きました。

探索系アクションのエッセンスが気軽に楽しめる! ドットアニメに収まらぬエロがたまらない!

探索してるっぽい場所
▲宝箱を探し出して主人公を強化するのだ!

スタジオぽりたんくさんの「天空の魔神とはじまりの聖女」を紹介します。
最強とうたわれた騎士とエルフの血を受け継いだ主人公「アルル」が、剣と魔法を使ってモンスター達と戦う探索系アクションです。
探索中に様々な能力を入手していくことで、「探索できる範囲が広がっていく」という探索系アクションの楽しさ。
そこを押さえながらも、1時間半程度で全クリアできるほどのボリュームで、気軽に遊べるゲームとなっております。
しかし!エロ面は、「気軽に」とはとても言えないほど濃密な内容。
丸呑み多めな精巧ドットアニメの横にカットインCGが添えられ、エロの破壊力が数倍にもアップ!
一見エロが無さそうな敵キャラにも、きちんとエロドットアニメが用意されており、ついついヤラれてしまいたくなる一作です。
エロACTジャンルではバランスが取りがたい、「エロ」「ゲームバランス」「ゲームテンポ」。
これらに関しても、特有のアプローチで非常に興味深い事になっております。

探索系アクションの面白さを詰め込んだ作品。宝箱に入った「禁術」集めも楽しい……!

最初の画面
▲ここから冒険が始まる……

探索系アクションと言いますと、メトロイドや悪魔城ドラキュラ(キャッスルヴァニア)シリーズ。
海外でもその影響は大きいようで、探索系アクションジャンルは「メトロイドヴァニア」と呼ばれていたりします。身も蓋もない……。
ちなみに、以前取り上げさせていただきました「flowerfaily」も同ジャンル。
このジャンルの特徴としましては、「主人公が探索によって強化される」ことと「強化によって探索できる場所が広がる」こと。
「何かありそうだな」と思っていても、どうやろうが行けなかった場所に行けるようになった時のカタルシス!
アクションRPGと似ている点ではありますが、「アクションゲーム」としてこのカタルシスを味わえるところがこのジャンルのミソと言えましょう。
その代わり、謎解きが難しかったりエリアが広大だったり、「バランスの舵取りを失敗すると、プレイヤーが極度にストレスを感じてしまう」のが難しいところ。
さて、本作はそんな探索系アクションの一作。
プレイ時間は前述した通り、1時間半程度でクリアできるほど。「探索系アクションは時間がかかるし……」と敬遠している方にはうってつけです。
エリアが広大というわけでも無ければ、謎解きもほぼ無しなので、純粋に「探索エリアが広がっていくカタルシス」を味わえる作品となっております。
探索中に見つかる宝箱の中には、攻撃力アップ等の効果があるアイテムの他、チートアイテム「禁術」が入っていることも……。
主人公は剣・魔法ともに使えるため、近距離でガンガン戦うのも良し、遠距離で安全策を採るのも良しと、様々なプレイスタイルで楽しめます。

エアフォース入手画面
▲入手した能力によっては、ちょっとしたフレーバーテキストがあったりすることも

ストーリーは、「突如あらわれた魔神によって虐げられた人類を、騎士とエルフの血を引き継いだ運命の子「アルル」が救う!」という内容。
物語を綴るナレーションが最初・最後のみと、ユーザに想像を委ねる部分が多い作品です。
ですが、ラスボスを倒した後に「あるもの」を入手した際は、どこか感慨深いものがあります。
彼女が激しい死闘の末、最後に得るものは……。
アルルの魔神との戦いを、最後までお楽しみいただければと思います。

探索系アクションなのに「ユーザ誘導が上手い」!? 丁寧に考えられたステージ配置が魅力

探索系アクションは、アクションゲームとしての難易度に謎解き等ギミックも加わってくるため、ゲームバランスを取るのが難しいジャンル。
その中でも本作は、ほぼプレイヤーがストレスを感じることなくプレイできる、「プレイヤー誘導が上手い」探索系アクションだと感じました。
「自分で行き先を探す探索系アクションで、プレイヤー誘導ってどうなのよ?」と思われるかも知れませんが、これはゲームテンポとして見ると非常に重要。
探索して次に向かう場所へとすぐたどり着ければいいのですが、変に込み入ったところや隠し通路なんかがあったりすると、移動時間自体がストレスに。
それを防ぐために、敵キャラを適度に配置してプレイヤーの緊張を途切れさせないようにするわけですが、あまりにも探索に時間がかかりすぎるとプレイヤーが投げ出してしまいます。

届かないエアフォース
▲初期状態では届かない足場、でも二段ジャンプが出来るようになったら!?

本作の良い点は、「利用できれば探索範囲が広がりそうなギミック」を先に見せて、プレイヤーを誘導していること。
序盤の移動ギミック「エアフォース」は最たる例で、エアフォースに乗れれば探索範囲が広がるんだけど、ジャンプ力が絶妙に足りずちょっぴりイライラ。
でも、その後のゲーム展開で二段ジャンプができるようになった時、「あそこのエアフォースに乗れる!」とウヒョー!となるのですな。
エアフォースのSEの気持ち良さも相まって、テンションが一気に上がります。
「探索系ACTの楽しさを出しつつ、ギミック以外での複雑な地形は極力避ける」
そういう点を重視しながら、丁寧にステージ配置をしているなと感じました。
ただ一点、「魔法によるブロック壊し」の謎解きに関してだけは、「プレイヤーが詰みかねないかな」と不安になるところ。
(実はプレイ後にRTA動画を視聴したのですが、その部分で2時間詰まった旨をコメントしている方もいたり)

ギミックとく前 風車
▲風車ギミックが先に遊べていれば、おそらく詰むことはないのだが……

具体的に言えばここのギミックで、魔法攻撃をある場所から撃てばOKなのですが、魔法攻撃の挙動を理解していないとスルーしてしまいがち。
本作の魅力は「無駄がないステージデザイン」ですが、それに気付くのが結構後な上に、このギミックは割と序盤段階で出てきますので、プレイする際は要注意。
(完全な解法を書いてしまうとネタバレになるので、作者さん向けのメッセージみたいになってしまいますが、この謎解きの直後にある「風車ギミック」を先にプレイヤーに体験させておくべきだったんじゃないかなと思います。
明確なチュートリアルが無いゲームですので、ギミックに関しては「基本→応用」の順で体験させないと、探索系アクションの悪い部分が出てきちゃうかな、と。ちなみに私は、色々な部屋を30分くらい右往左往してました。)

興味深い「エロACTとしての」アプローチ そしてプレイして数分で感じた違和感の正体

さて、エロACTジャンルと言うのは、非常に難しいものであります。
難易度が少しでも高ければ「クリアできずエロが見られない方」が現れ、ゲーム中にエロドットアニメを仕込めば「エロを見せる」と「ゲームテンポ」の両立に悩むことになる。
本作は、そこのアプローチもかなり工夫されておりまして、「エロ目的で買った人も、アクションゲーマーも満足出来る」内容となっております。
本作のエロシーンは、ゲーム部分でのドットアニメ&カットインCG。
「敵からダメージを食らう→犯される→ボタン連打で脱出」という、エロACTの王道をいくシステムとなっております。
これを見て、「あれ?ゲームテンポが悪くなるのでは?」と思う方もいらっしゃると思います。
が、本作ではここに一工夫加えてあるのです。その名も「ピンチ状態」!

ピンチ状態
▲ピンチ状態の時は、「PINCH!!」と書かれたゲージが出る

「敵から数発ダメージを貰う→主人公が弱る→犯される」のコンボがよく見るエロACTの形。
そこを本作では、「敵からの被弾→ピンチ状態になる→ピンチ状態時間中に敵から被弾すると犯される」というアプローチをとっております。
一見するとどちらも変わらないように思えますが、
・ピンチ状態中に敵からダメージを食らわないよう、プレイヤーに立ち回らせることで、うっかり操作ミスによるゲームテンポの喪失を最小限に食い止められる
・一発目でピンチ状態・二発目で犯されることにより、手軽にエロドットアニメが見られる
と言った感じで、「ピンチ状態」システムによって、ゲームテンポ・エロともに両立ができるようになっているのです。
ガンガン進んでアクションゲームとして遊びたいアクションゲーマーも、エロドットアニメを探索というシチュエーション毎で楽しみたい方も満足出来る、非常に興味深いアイディアです。

禁術解放
▲禁術の一部。上に書かれている「回収し使用するかはあなた次第だ」の文言が全てです

また、ゲームの難易度も、探索中に自然と集まるチートアイテム「禁術」によって操作が可能。
「落下しやすい所に足場が増える」「ピンチ時に攻撃力が2倍になる」アクションゲーム初心者に向けた禁術。
その一方で、「一定確率でライフ回復・ダメージ無効化」と、ゲーム性を壊さない程度に難易度を下げる禁術もあります。
ゲームとしての楽しさを残しながら低難易度化を図る、というアプローチが非常に興味深いです。
「禁術」という言葉のセンスも、「アクションゲーム苦手だけど、もうちょっと頑張って見ようかな!」と思わせる効果もありそうですね。
ちなみに、エロACTあるあるな「エロシーン脱出時にボタン連打」も、「拘束から簡単に抜け出せるようになる」禁術を使えば避けられます。
逆に「すぐエロを見たいんじゃー!」な方は、「敵と接触時いきなり捕まるようになる」禁術を使えばOKと、H方面でも様々なニーズに応えた禁術が取り揃えられております。
とは言えども、本作は実は「普通に難易度が低いアクションゲーム」でありまして、ラスボス戦を除けばうっかりミス以外でのゲームオーバーは無いんじゃないかなと思うレベル。
私がプレイした時、数分で感じた違和感がありました。それは「敵の動きが単純すぎる」ということ。

序盤の敵
▲剣で攻撃するとノックバックする上に、ギミック時以外は基本的に別に倒さなくてもいい敵達(タイムアタックは捗る)

「こちらに向かって歩いてくる・突進してくる」「一直線に弾を飛ばしてくる」と言った類の敵がほとんどで、放物線を描く弾などのトリッキーな攻撃は非常に稀です。ボスと1・2体のモンスターくらい?
特に序盤は「こちらに向かってゆっくり歩いてくる」敵がやたらと多いため、若干退屈になり気味。
面白さのエンジンがかかるのが遅いだけで、中盤あたりになると敵のバリエーションが増えて面白くなるんですけどね。
「この違和感は何故なんだろう」と、本作の説明文の下部を見てみると「このゲームはGodot Engineを使っております」の文字が。
Godot EngineはPCが「OpenGL 2.1+」に対応してさえいれば、WindowsでもMacでもLinuxでも遊べるゲームが作れるオープンソースのゲームエンジンです。
スタジオぽりたんくさんの旧作の動作環境を見た感じだと、恐らく本作はGodot Engineで作った処女作になるんじゃないかなと思われます。
初めて使うゲームエンジンでここまでしっかりとしたゲームを作ったことに驚くと共に、「次回作はもっと凄いことになりそうだぞ」という期待もあったり。

デカイ化け物に秘所を貫かれ、得体の知れない生き物に丸呑みに!ドットアニメとCGが起こすエロの相乗効果

丸呑み系敵
▲横視点のドットアニメ × 別視点のCG=破壊力

本作のエロシーンは、ピンチ状態中に敵に接触することによるエロドットアニメ!
デカい人型の怪物にガンガン突かれるものもあれば、スライムや触手に弄ばれたり、ドリアードに栄養を吸収されたりと様々。
ドットアニメの質も非常に高くそれだけでもエロいのですが、その横にはカットインでCGも表示されます。
2Dゲームである以上、決まった視点からしか見えないドットアニメ。そこにCGを加えることにより、「別の視点から見た様子」が楽しめる。エロの相乗効果です!
ちなみに、ドットアニメはいきなりズコバコではなく、時間経過で徐々にパターンが変わっていきます。
触手に捕まった場合は、最初は必死に触手を剣で斬るものの、結局捕まってしまい犯される、と言った感じ。
等身大の人型敵に捕まった際は、「媚薬らしき粉を振りかけられて、主人公・アルルが自分からご奉仕しちゃう」という変わり種なシチュエーションもあったりします。

クラゲ娘
▲序盤に出てくるクラゲ(?)娘。モーションがやたらとカワイイ。

モンスターは全20体。シチュエーションも様々用意されております(電撃リョナまである)ので、きっと楽しめることでしょう。
クラゲ(?)娘とドリアード、敵として登場するモン娘達の可愛さにも要注目です。ドリアードの花が綺麗……。
上に書いたような「陵辱&中出し」(事後アニメもあってエロい!)と同程度に、「陵辱からの丸呑み」というパターンも用意されております。
丸呑みに至るまでの引きずり込み方・快楽で責める様子、丸呑まれていく時の姿。
こちらもまた様々なパターンが用意されていて、エロ関係なく見ているだけでも楽しめます。

ギャラリーモード
▲ランダムモードのおかげで、ハンズフリーで楽しむことも可能……!

これらのエロシーンが見られるギャラリーモードは、クリア後に全開放。
画面上部に並ぶ敵キャラに接触することで、エロドットアニメを見る方式ですが、注目すべきは「ランダムモード」。
F5キーを押すことによって、エロシーンが終わると同時にランダムで敵キャラのところに飛ばされます。
わざわざアルルを移動させることなく、本作のドットアニメを延々と楽しめるので一ヌキしたい時にはもってこい。

媚薬
▲本作屈指の変わり種シチュエーション「媚薬」。他エネミーの「無理矢理シチュ」と比べてのギャップが衝撃的。

エロシーンの問題点、というほどではないのですが、主人公・アルルのキャラが立っていないのは、人によっては気になるところかも。
ストーリーがナレーションのみで語られるため、ちょっとした無口主人公状態。
Hシーンにボイスもないので、「犯される姿に感情移入したい!」というタイプの方は、ちょっと淡白に感じちゃうかなと思います。
それ故に、触手を必死に斬る形相や、媚薬の際に見せる淫らな表情というギャップがある、というのも確かなんですけどね。
あと、ギャラリーモードであっても、敵に捕まるところからフィニッシュまでの流れを全部観なければならないため、ゆっくりヌくのには良いですが即ヌキにはあまり向きません。
アニメーションパターンを任意で切り替えられれば、「完全に丸呑みされた姿だけを見てヌキたいんじゃー!」なんて人にも優しいかと。

小規模ながら面白さのエッセンスが詰まった作品 よく練られた「ACTとしてのエロの見せ方」は素晴らしいの一言

ラスボス前
▲如何にも怪しげな一本道の先には……!?

というわけで、スタジオぽりたんくさんの「天空の魔神とはじまりの聖女」の感想でございました。
「敵からダメージを食らう→Hシーンになる」というエロACTの王道的な流れながら、ゲームテンポを崩さない「ピンチ状態」システムの存在。
そして、ドットアニメと共にCGを表示することによる、「多視点で楽しめるエロ」など見どころたっぷりな一作でございました。
この手法のエロACTが定着したら、ものすごくエロACTシーンが盛り上がりそうですが、CGを用意するコストもあるのでなかなかに大変そうですね……。
探索型アクションとしても、広大なエリア・難しい謎解きなどは無いものの、かえってそれが「気軽に探索の楽しさを味わえる」強みになっていると感じました。
先に説明したガチガチの「メトロイドヴァニア」を求めるのはアレですが、探索型アクション初心者が最初に遊ぶタイトルとしてはうってつけだと思います。
次回作がどのような形のゲームになるかは分かりませんが、個人的にはかなり期待しております。
ちなみに、「販売数2000本達成記念」で敵キャラを1体増やすとのことでして、もしかしたら敵配置などが多少変わるかもしれません。
エロコンテンツが増える(カットインCGも増やす模様)と同時に、ゲーム内容も少し変わる可能性がありますので、今の「天空の魔神とはじまりの聖女」を遊ぶなら、今!