レトロファイターズ 感想

ACT,一般向けフリーゲーム

詳細:http://136de.ojaru.jp/game2/retoro-fl0.htm
DL場所:http://www.vector.co.jp/soft/win95/game/se364995.html
フリゲ、しかも全年齢ゲームかよ、というツッコミはスルーして今回は[レトロファイターズ]。
まんざら同人エロゲ(有料)が関係ない訳ではなく、前に遊んだ
[TA-boo.ver1.2]の作者さんが、昔制作された格闘ゲームなんですな。
[TA-boo]も、一見リョナティックなエロACTに見せかけつつ、殺してしまうと一気にベルセルクの触のような世界観へ突入、悪夢のように襲い来る化物どもを強姦神拳で払いのけつつ逃走する…というケレン味あふれるダークさが魅力でした。詳しくは感想参照。
で、今作。
初めは[レトロファイターズ]という名前しかり、まあ…レトロなキャラ選といい、あんまイケてないなーという印象だったんです(まあ6年前のゲームですし)
言うなら、朝目新聞的な…ああいう感じね、"ネタ"っぽいゲームなんじゃないかと。

(ゲームオーバー画面はバルーンファイト)

だがやってみると分かった…。このレトロ愛は本物だぜェーーッ!!
SPY VS SPY,ディグタグ,スペランカー,チャレンジャー,たけしの挑戦状…111は微妙にリアル世代では無いので分からないネタも多いけど、その愛あふれるキャラの上に色々混ざり、あと"作者さんの独自解釈とケレン味溢れる付け足し"によりパワーアップしたおかげで、元ネタがほとんど分からないくらい、異様な熱を帯びたキャラ達が出迎えてくれます。
例えば有名な土管兄弟が出て来ますが…

ハードゲイHG?

なんで裸でマッチョでゲイ臭いのですかねぇ…。
モードは、大別して対戦・道中モードがあります。
特に道中モードの力の入れっぷりは凄まじいです。
これは格ゲーというより、横ACTという感じで、次々と襲い来るザコ敵を千切っては倒し、アイテムを取り、ボス敵が複数出るのでそれを必殺技&コンボで仕留め。奥行きこそ無いが、ベルトスクロールACT的と言えるかも。
所々入る、気合と異常なコダワリは"格ゲーツクールって、こんな事、出来るんだ…"と唖然とさせられるには十分。
そうですね、同じツールで同人エロゲ(すなわち有料)ですと、[クイーンズアックス]が浮かびます、正直それよりも細かい演出では優っているのでは…とさえ感じました(まあクイーンズアックスも、追加パックでどんどん凄くなっていきますが)

最強の兄弟二人に囲まれ"絶望的状況"、その時、強敵(とも)が駆け付ける…!

何より、むせ返る程に横溢した{フリゲ魂}を感じます…そう、フリゲだからこそ、愛ゆえに、限界を超えて作り込んでしまうという…。
中国拳法のデブ(たぶんカルノフがモデル)が立ちパンチすると、途端に影が無くなったり、1分モードが実装されてないのは(たぶん)仕様だ!
異様な力の入り方と少しの放置、それもまたフリゲ魂だ! なにしろVer0.7ですし。

ステージ中のミニゲームもある!(車破壊ではない)

このやたらと力(リキ)入った作品に、"これだよ、これがフリゲ魂であり、同人ゲー(有料)の立場でも、やはりそれを意識しなきゃいけない所は大いにあるよ!"と久しぶりに胸を打たれた作品でした。
(開発履歴を見るだけでも、2年以上掛かっている…)
言うなら甲子園です。お金になんてならない、プロになるなんてほんの一握りなのに、常に全力プレイ。その全力の姿に人は胸を打たれる。
対戦にしても、戦い方によって(!)ルート分岐したり、サバイバルモードの実装など、実に豊富。
陳腐な褒め言葉ですが、商業ゲーム並…の充実っぷりなのです。

女の子のドットが微妙にかわいい

…ですが111は、ACTは割と得意なんですが、格闘ゲームは苦手なんです…! 昇竜拳が思い通り出ずにハミゴになってた子だったので…!
道中モードなんかはだいぶ横ACTぽいんですが、ボスになると難しい。全クリできまへん…!(EASYモードでは最後までいけないのだ…)
使用ボタンやシステムの概念も多く、111は多分半分も使いこなせてないんだろうなあ、と…。
自分もこう、空中でウララララ!! とコンボを決めてみたいのだけどっ!
対戦モードで同キャラに当たり、ガチな動きをしてきやがるに付け、どうにも超えられない壁を感じます。
一応"初心者にもコンボの楽しみを!"となっているのですが…なかなか、格闘ゲームの素養が無いと厳しいかもなあ、とは思いました。
でも下手は下手なりに、やっちゃう。
それがゲーム本来が持つ熱量ってものですよ、かつてのゲームはそれ程までに懐が広く、訳が分からない魅力に満ちていたハズ!
そんな作者さんの新作が今週くらいで出ると思いますので、みんな予告しておきましょう。表紙見るに…またケレン味溢れる世界ぽいんだよね…っ!
釈我
また今週の日曜日(2013/2/24)発行のメルマガにて、作者さんにお話を伺いましたので、これを機に購読してみると良いかも知れない!
http://www.mag2.com/m/0001553231.html